第3話 エルフの美少女たち

……ちゅんちゅん!


鳥の鳴き声が聞こえる。


……ここはどこだ?

ふかふかする。どうやらベッドの上らしい。


昨日、俺は童貞を卒業した。

アリアさんに導かれるままに、気持ちよくなった。

途中から記憶がない。

たぶん終わった後、俺は眠ってしまったのだろう。


……あれ?

なんかもふもふしたものが頬に当たる。


「……わあ!」


俺はがばっと起き上がった。


「おはようございます。リュート様」


猫耳の女の子が、俺の隣で寝ていた。

しかも裸で!


「私はリュート様の添い寝役の、ロゼと言います。リュート様のお身体が冷えないよう、私の身体で温めさせていただきました」

「添い寝役……?」


また変な人が現れたぞ……


「竜王様のお身体を温める、名誉ある役目です」


竜王様って何だろう?


「さあ、朝のご奉仕の時間です。入ってきて!」


ロゼさんが手を叩くと、耳の長い女の子が2人、部屋へ入ってきた。

薄いネグリジェ1枚だけ着ていている。

……乳首が透けて見える。


「リュート様、おはようございます。私はハイエルフのミアです。朝のご奉仕に参りました」


ブロンドの髪がキラキラしている。

青い瞳は大きくてきれいだ。

胸は……かなり大きい。


「おはようございます。私はダークエルフのアイシャです」


黒いきれいな髪に、褐色の肌。

赤い瞳が目力を感じさせる。

この子も……ミアさんに劣らず胸が大きい。


「おはようございます……ミアさん、アイシャさん。俺はリュートと言います。あの……朝のご奉仕って?」


エルフって……コスプレ?  

耳がすごくリアルに作ってあってすごい。

やっぱり俺は、頭のおかしな人たちに拉致されたようだ。

早く逃げないと……


「朝、男性は元気になってしまいますから、リュート様の力を受け止めるために参りました。これは竜王様の伝統でございます」


ミアさんは、淡々と説明する。

……竜王様って何だ?


「ふふ。今日はどうしてほしいですか?」


アイシャさんが上目遣いで聞いてくる。 


「いやいや、そんなのいいよ。それより、この場所のこと、ちゃんと教えてよ。初夜が終わったら教えてくれるって、アリアさんが……」

「わかりました……ですが、私たちもお仕事なのです。何もせずに帰れば、私たちが姫様に叱られます」


ミアさんはそう言うと、俺の手を握った。


「今日は私とアイシャ、どちらにしますか?」

「えーと……それは」

「決めていただかないと、2人で襲いますが」


お、襲うって……

女の子の言うセリフじゃないだろ。


「……ミアさんでお願いします」

「いいなー!ミアさん羨ましい!」


アイシャさんが残念そうな顔した。


「選んでもらえて嬉しいです。精一杯ご奉仕します♡」

「あ、ありがとう。ごめん。その前にトイレ行ってもいいかな?トイレはどこ?」


トイレに行くフリをして、逃げよう。

もうこんな変◯たちに付き合いきれない。


「はあ……リュート様。トイレに行くフリして逃げるおつもりですね。そんなに私たちがダメでしたか?もっとかわいい子じゃなきゃダメですか?」


やれやれと、ミアさんが呆れた顔をした。


「え?そんなつもりは……」


なんでバレたんだ?


「誤魔化してもダメです。エルフは人の心が読めますから。あと、私たちは変◯じゃありません。竜王様に朝のご奉仕をするのは、奴隷にとって最高の名誉なのです」

「……奴隷?」


ますます変◯にしか思えないのだが。


「もう!さっきから変◯、変◯って!ひどいです!今日はたっぷりご奉仕させてもらいますからね!」


パチンっと、ミアさんが指を鳴らした。

俺の服がするすると脱げていく。


「な、なんだ?」

「さあ、お覚悟を!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る