ダブルクロスthe 3rd edition Justus

@20221202s

第0話 Justus

【シナリオトレーラー】

いつもと変わらない毎日。

あふれるコーヒーの香り、甘いチョコレート、パンケーキ。

いつものように仕事をする。

「どうだ、ヒーローになってみないか」

日常は、非日常へと変わろうとしている。


奇妙な光景が思い浮かぶ。

小さな女の子二人。そして、隣に座る小さな——。

「私もお姫様になれるかな?」


ダブルクロスthe 3rd edition

『Justus(ユーストゥス)』

ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。




【オープニング】

いつも通りの日常。

朝起きて支度をしてバイトに行く。

カフェではモーニングの準備をして、店内をコーヒーの香りで満たす。

香ばしい香りが店内からあふれて漏れ出すころ、多くも少なくもない客の相手をする。

そうしていると時刻は昼を過ぎる。


 カランカランと扉の開く音がする。

時刻は午後15時。

いつもこの時間に一人の男が来店する。

そいつはいつも、皿から漏れるほどのはちみつと、雪みたいに熱で溶けていくバターが乗った甘い、甘いパンケーキを注文する。

意を決して話しかけようとしたとき彼は口を開いた。

「よぉ真。この坊主が話してた期待のルーキーかい?」

男が先に口を開いた。

何を言っているんだこいつは。

唖然としてると男が畳みかけるように質問をしてくる。

「お前ルーキーなんだろう!」

「…何言ってるかさっぱりなんですけど…?」

本当に何を言っているんだ。ルーキー?なんの?

「……お前本当に何もわかってないんだな……。」

男は困惑している様子だ。いったい何のことだ。

「わかってないですけど…。」

男はいいことを思いついた!といわんばかりの笑顔を重力に向ける。

「そうか!じゃあ俺が教えてやる!」

本当に何を言っているんだ。会ったばかりの名前も知らぬ男は自信満々に大口をたたいた。

「最強の戦士にしてやるよ!」


「いや、望んでないですけど…。」

重力の日常は、この日を境に非日常へと変わっていく。


【ミドルフェイズ】

男は名乗りもせずに、強引に重力の手を引っ張る。

「いや、手ェ放してくれません?」

思わず口に出た。

男は顔を強張らせる。

「男と手を繋ぐ趣味とかないんで。」

少し驚いたような顔をして男は口を開いた。

「そういわれると、俺も手を繋ぐ趣味なんてないな…」

「強引に引っ張らなくっても、ついていくんで。」

その答えを聞くと彼は満足そうに笑った。


君は男に連れられ、近所にある背の高いビルに連れてこられる。

道中、軽い自己紹介をする。

男は近藤勝というらしい。口を大きくあけて笑う、がさつな男という印象だ。

「俺はUGN、N市支部第ゼロ部隊所属の近藤勝だ!

第ゼロ部隊は最近赴任した俺たちの上司が発足させた部隊でな…。

部隊員も少なくて、強いやつをスカウトしているんだ!」

「第ゼロ部隊…。」

「こんな話されてもよくわかんねぇよな!知るより慣れろってことだ!」


気が付いたら重力は、トレーニング器具などが並ぶ部屋にいた。

壁を見ると、『訓練場』と書いていた。


事態を把握するよりも早くワーディングが展開される。

「力、使ってみるか!」

その言葉と同時に、人間とは思えない速さで近藤は距離を詰める。

彼の持つ剣が、内臓をつぶす。

血の味が広がる。時間が一瞬止まったように感じる。

瀕死のはずなのに異常に冷静だった。自分の中に何かが住んでいるような、変な気分になる。

「ッなにすんだ!」

とっさに体力を振り絞って距離をとる。

「お前なかなかいい力持ってるじゃねぇか!」

近藤はうれしそうに声を張り上げた。

重力は、本能のままに両手に力を集中する。

近藤は並外れた瞬発力で避けようとするが、どうにも足が思うように動かない様子。

勝機が見えた。勝てる。

次の瞬間地面に大きな穴が開いた。開いたというよりも地面が押しつぶされたのだ。

「足、もつれてますよ。……老体にはきつそうですね」

思わず膝をつく近藤。

「お前を甘く見ていたようだ。本気を今から見せてやる。」

「……はぁ?」

彼の不敵な笑みを確認するころには、眼前に迫っていた。

「お前にこれが避けられるかな?」

重力の心臓に近藤の持つ剣が振り下ろされた。


目が覚めるとそこは、どこかの事務室のような場所だった。

「どうだ、俺はなかなかできる奴だろう?」

近藤が顔をのぞかせる。

「あれ今俺死んだんじゃ…」

「どうした?ん?なにかあったか?」

嫌なにやけづらで近藤は話し続ける。

「…レネゲイドを感じるだろ?」

「あぁ、暴走してるっていうか…。」

「それだ。それが超能力の根本。この力を使って、俺たちは悪い奴と戦っているんだ。どうだ興味出たろう?」

「…興味はない!」

「なら、興味の出ることを言おう。…お前はあのカフェが好きか?」

「そりゃあ好きだ。俺の居場所だからな。」

「最近ここ近辺で、悪い奴が暴れている。その事件のせいで襲われたらどうする?」

「どうするって言ったて立ち向かうしかないだろう。」

「守りたいってことだな。守る簡単な方法があるとしたら?」

「……そういう作戦か。

「詳細は言えないが、手伝ってほしいことがある。」

「手伝えってことは戦えってことですか?」

「……そうだ、この町のために命張ってほしい。」

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