50回戦 合宿-2
「スマホ、ガラケー、
お前達は強くなるために来たんだ。
遊びに来たんじゃあない」
玉木会館の現館長、キング玉木の姉で
見た目も髪が長い以外は本当にそっくりな
『玉木
ボク達の持ち物の中身を順番に確認していく。
「なん……だと……」
「ウソ……だろ……」
機器を取り上げられた
この世の終わりとでも言いたげな声を
「心配しなくても、夜22時の消灯前には一時的に返してやる。
両親なんかとの
取り上げた機器類をカギ付きのボックスにしまうと、
「ようこそ玉木会館という名の
今は会員も50人ぐらいで
ここは
お前達が今は手足すら生えてないオタマジャクシだとしても、
ここに入会を認める程度には
と
「はい!
ご
美安先生が深々と一礼すると、
「……ほら、お前らもあいさつ!」
と言いながらこちらを
「よ、よし
部長のボクが言い、
「オナシャース!」
とボク達は大声で言いながら、同じように頭を下げる。
「ふん……。
まあ声の大きさは合格だ。
じゃあ早速だがお前達の実力を見せてもらうよ?
これが部屋のカギ。
部屋に荷物を置いたら、10時までに外のアースに集合だ。
同じく今日から合宿に来てる、
そいつらと団体戦形式で戦ってもらう」
「……こっちのお前と、そっちのお前の顔はなんか見覚えがあるな。
ウチのキッズ
とボクと
「!」
ボクと
「は、はい!
キッズ
覚えててくださったんですね!
キングは、こちらに今いらっしゃるんでしょうか!?」
ボクは再び頭を下げつつ、
「名前までは覚えちゃいないが顔ぐらいはな……。
スタスタと会館のエントランスから外に出ていった。
『キッズ
毎年7月の夏休みの
まだ
小学1年生前後の子供達を対象にして、
実際に
今では
主に
毎年7月には
そのキッズ
そしてボクと
つまりボクが小学1年生だった
そのキッズ
「ボ、ボクもキングみたいなカッコイイ
といきなり質問した当時のボクに、
「キミを助けたオレみたいにかい?
もちろんなれるさ。
自分自身が信じていればいつか開花し、
とニコリとしながら答えてくれたキング玉木のその言葉が、
プロ
○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~
さて、外に8面あるアースの1つに集合して
準備運動とランニングを済ませたボク達は、
同じく合宿に来ているという
「よろしくお願いしま〜す!」
と下井先生が言うと、
ボク達も
「オナシャース!」
と大声であいさつする。
「オナシャース!」
と大声であいさつを返してきた。
我が
ミックスダブルス1がボクと
ミックスダブルス2が
ミックスダブルス3が
である。
ペアの
対戦相手の
ミックスダブルス1が天賀選手と色葉選手のペア、
ミックスダブルス2が
ミックスダブルス3が
である。
ちなみに
まだ30代ぐらいに見えるのに頭をスキンヘッドにした、
かなり強面な見た目の
『今年は
ミックスダブルスで天賀選手と色葉選手のペアが、全中に出場する』
と親しそうに話していた。
試合は、8面あるアースの内、
会員が練習に使っていない2面を使うそうだ。
まずは
そしてミックスダブルス1のボクと
天賀選手と色葉選手のペアがそれぞれアースに入る。
アースの中央にある『*』マークの辺りで
ボクと
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたしますわ」
と
天賀選手は、
絶ほどではないが、女子にモテそうなにこやかなイケメン男子。
カッターナイフの
平行四辺形であまり厚みのない
色葉選手は、
かなり日焼けしており、
「キミは……、何と言うか……、面白い
ボクの
「でも、そっちの本能兄妹の妹のほうとペアってことは、
相当やるんだろう?
お
と今度は
「えっ、マジ?
アタシも名前は聞いたことあるけど、こんな美人なんだ?」
それを聞いた色葉選手が、
「なんか大したことなさそう」
と
「おいおい……、失礼な……。
キミは思ったことをすぐ口に出し過ぎだぞ……」
天賀選手は
「フッ……。
見た目が良いやつは大したことないって相場が決まってんのよ。
アンタがアタシのオマケであるみたいに。
まあ、丸い
色葉選手は鼻を鳴らしてそう言うと、
くるりとボク達に背を向けて頭のプロテクターを
スタスタとスタンバイエリアに歩き出した。
「ハア……。すまない……。
気を悪くしないでくれ……」
天賀選手は、ため息をついてから左手で頭を
こちらに軽く頭を下げる。
「ハハハ……。慣れてるので
ボクが頭をかきながら言うと、
「ワタクシも
と
だが、
あまり目が笑っていない感じだ。
ボク、
スタンバイエリアに向かった。
歩きながら、ボクがふとアースの外を見ると、
いや、ボクの聖剣をジッと見つめているようだ。
だが
プイとその視線を
「(
『あんな
なんて思われちゃったかな……?
それなら試合で
ボクはそう思うと、いつものように
スゥー……!ハァー……!と深呼吸をして気持ちを落ち着けた。
ボクと
それぞれスタンバイエリアに入って向かい合うと、
ピー!と
試合スタートだ。
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