17回戦 立-4
ピー!と
「ゲームセット!ウォンバイ
と結果をコールする。
ギャラリーの絶、
パチパチ……!と大きな
「ありがとうございました……!」
ボクは、頭に
「……」
「じゃあムロは、部活ちゃんと来いよな?」
「
「いや……、オレ……、もう……」
「勝負は最後まで分からない」
「……えっ?」
「勝負は最後まで分からないから、
ボクは言った。
「
親指と中指と薬指だけで
当たる
ボクは言った。
「走りながらの
ボクは言った。
「利き
簡単に
もっとコンパクトに
ボクは言った。
「
体勢を
相手に
もっと体幹を
ボクは言った。
「
もう一度
ボクは言った。
「勝負は最後まで分からない。
分からないから、たとえ相手のマッチポイントだとしても、
ボクは言った。
「それから、ボクは
ボクは言った。
「オレは……」
「オレは……、こんな……、
部活……、辞める……」
「それは『
ボクは言った。
「!?」
「それはね、『
『
ボクは言った。
「
短小
ボクは言った。
「……!」
「ボクだって、ウチの部内の試合や大会に出て、たくさん負けた。
すごく
だから、たくさん練習をした。
実は、昼休みに毎日筋トレだってしてるんだ」
ボクは言った。
「
ボクは、
「……」
「ボクは、たくさん負けた。
けれど、
ボクは、
「……」
「ボクは、
ボクは、もう一度だけ
「……勝ちたい」
「オレ……、
「(前は、『お兄ちゃん』って呼んでたのに……)」
ボクはニッコリと笑いながら、成長した弟の
○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~
「兄貴。
さっき借りたこれ、返すよ」
『
と、ボクが部活から帰宅した後に貸してあげたものだ。
「もういいの?」
ボクは
「スマホで
「あー、なるほどね。ボクもそうしようかな」
ボクは、うなずきながら言う。
確かに、スマホに画像として保存しておくほうが、
見たい時に見られて便利だ。
いや、元通り以上に
さっきなど、
「
と
「えっ……。
きょ、今日だけね……?」
と仕方なく
「(
と思いながら。
同性でしかも兄弟とはいえ、
思春期を
「すげー!
腹筋マジ割れてるじゃん!
と
「あっ、明日から朝練行くよね?」
ボクは、部屋に来た
「行く行くー。
そんで、兄貴なんかすぐに
「十年……。いや、半年早いよ。
フフフ……」
ボクも不敵な笑みを返す。
「現実的かよー!アハハハ……!」
「ハアー……。
あっ、オレの分も弁当早く作っておいてもらわないと。
じゃあおやすみー」
「うん。おやすみ」
ボクも
○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~
翌日。
「おはよう!ムロくん!
今日から
絶は今日も朝から元気だ。
「おはようございます、ムロさん。
「おはよう、絶、
ボクも軽くうなずきながらあいさつした。
「ハヨーザイマス……」
が、どうも
明らかにテンションが下がっている。
ちなみに、やっぱりと言うか、
部活の時も
「(何とか仲良くなってほしいな……)」
ボクは歩きながら考えて、1つ思いつく。
「そうだ。
絶と
ボクは提案してみた。
「いいよー!」
絶は
「ワタクシも構いませんわよ」
「……!」
早速、4人向けのグループの招待を送る。
と、
ボクに個別でメッセージを飛ばして来た。
『ちょっと
ボクはそれを確認すると、そちらには返信せず、
4人のグループのほうにメッセージを書き
『今の3年生が引退したらボクと絶が、
来年になってボク達が引退したら
きっと
みんなで
「おぉ……!」
『オー!』
『
絶と
『
とメッセージしてくれる。
「(半分は願望だけど……)」
ボクは思った。
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