16回戦 立-3
翌日。
今日もボクは、絶と
昨日とは打って変わって、部長の
ボクと絶が男子部室に入ると、
「おはようございます!」
と一年生があいさつをしてくる。
「おはようございます!」
3年生もいるので、ボクと絶も敬語であいさつをした。
だが、
これは予想できたことである。
「(勝負は夕練の時だ……)」
ボクは、静かに
「ムロ……。
お前……、
「そのことなんですけど……。
ボク、今日の夕練で
ボクは言った。
「勝負?」
絶にもまだ秘密にしていたのだ。
「
ボクはキッパリと宣言した。
「えっ!?」
絶が
「それは……。
オレに止める権利は無いけど……。
ボクの
昨日の朝練で、ボクが
絶と
「
絶が、ボクの
「ちょっと
ボクが何か言われたというより……、
ボクは勝負して
ボクはうまく説明できないが、何とか言う。
「昨日も言ったけど、
絶は、少し
「関係あるんだよ!
ボクだけが
それに、ボクが
こんな
ボクも語気を強める。
ボクの意志は、すっごく固いのだ。
「そんなことないって……」
絶は、ボクが大きな声を出したせいか、少しトーンダウンする。
「逆に聞くけど、ボクが
ボクは絶に
「それは……。
でも、ボクには勝ったじゃないか……」
絶が
「ダブルスで、だし、
ボクも
「……」
絶も
○~○~○~○~○~○~○~○~○~○~
帰りの会も終わり、夕練の時間になる。
『ウォーミングアップと基本動作が終わってからなら~……』
という条件で勝負することを許してもらえた。
ボクと
「家でも言った通り、ルールは
ボクが勝ったら、ボクは部活を続ける。
ボクが負けたら、ボクは部活を辞める」
とボクが言う。
「……」
「ちょっと待った」
「その取り決めだと、
「それは……、まあ……」
「だから、オレから追加ルールだ。
つまり1ポイントも取られずに勝ったら、
「マジですか……!?」
「じゃあ、本気でやります!」
続けて両手を組むようにしてポキポキと手の指の骨も鳴らす。
そして、刀を
くるりと
アースの
「そうこなくっちゃ……!」
ボクもそれを見てニコリとしながら、
刀を
頭のプロテクターを
「(本気の
本気の
ボクの夢も
ボクは思った。
「(だが……)」
ボクは、こうも思った。
「(当然、ボクだって本気でやらせてもらう……!)」
ボクは、ワザと
なぜなら、ボクだってフィクションの主人公に
スタンバイエリアにボクと
ピー!と
試合スタートだ。
ボクは、ダダダ……!と一直線にアースの真ん中へ向かう。
その足で真後ろに向かって
次の1歩を
ふくらはぎと太ももの筋肉を痛くなるほど
ボクが編み出した必殺技みたいなものである。
この技を使うことで、
もうボクが間合いに入って来たと思い
ボクの半球状の短い
最悪ガードされてしまったとしても、
リーチが
だが、
線ではなく、点で来る
静止してしまったボクは、格好の的になった形だ。
ガキィン!ズガッ!
ボクは、何とか自分の
ボクの
ピー!と
「
とスコアをコールする。
「いいぞ!いいぞ!
行け!行け!
もう1本!」
とギャラリーから
「っしゃあ!」
だが、ボクは『先手を取られた』とか『
そんなこととは別のことを考えていた。
「(
お前……、もしかして……)」
ボクと
ピー!と再び
ボクと
利き
ボクの上半身を
ボクは、自分の
ガキィン!
お
だが、
再び大きく
ボクは、バッ!と
ゴッ!
ピー!と
「
とスコアをコールした。
「オォ……!」
とギャラリーからどよめきが上がり、すぐさま
「いいぞ!いいぞ!
行け!行け!
もう1本!」
と
ボクは、アースの
「おい
ようやく
ガックリと
自分の
分かってしまえば、ボクの
ボクの
折れる心配もボクは全くしていなかったのだから。
そして、ゲーム数
ボクが大きくリードしての、マッチポイントだ。
ピー!と
ボクと
走る勢いそのままに、
ボクにはもう通用しない
ガキィン!
ボクは、
だが、ここからではまだボクの
もう一度、
ところが、
シュン!
「あっ……?」
実は、
これも個人差があるが、
短いと10分程度で
その場合は10秒程度が経過しないと、再び
そして、その
持ち主の感情や体調などによっても大きく左右されるのだ。
心身の
泣き出してしまうほどのストレスを
「(いや、あるいは……)」
ボクは思った。
「(
それほど長く
なお、試合中に
それが意図的かどうかに関わらず、ルール上は特にペナルティは無い。
ボクは、
ドスンッ!
ボクは、
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