11回戦 朝練開始-3
アースの対角のスタンバイエリアにボクと絶がそれぞれ立つと、
試合スタートだ。
ボクはダダダ……!と、一直線に絶に向かって走り出した。
絶もスルスル……と、ほぼ足音を立てずにボクに向かって走って来る。
基本的にはこのようにアース中央へ真っ直ぐ向かうのがセオリーだ。
そのまま、絶の
と、ビュッ!と絶がボクの
しゃがみながら
両手で
つまり
ものすごいスイングスピードである。
だが、ボクが
ボクは軸足に、
絶の
ボクはそのまま、ダンッ!と両足でジャンプするように絶に飛びかかる。
そこへ絶は、ギュルン!と先ほど
ビュッ!と続けざまに
「(速っ!)」
ボクは
絶の
ガキィン!
「!?」
すごい
空中にいたボクの体全体が、
グイッ!と
ゴロゴロと横に転がるようにして着地したボクは、すぐさま体勢を立て直す。
と、そこへ絶が素早く横から
「うひ!」
ボクは思わず口に出しながら、それに何とか
ガキィン!
ボクの体勢が再び
絶は再びそのまま回転する。
体勢を立て直し、ボクは再び
ガキィン!
絶はさらに回転して、再び
ガキィン!
絶はどんどん加速していく。
ガキィン!
さらに加速した。
ガキィン!
「(マズイ!)」
バッ!
ビュッ!
ボクは絶の
「!?」
ボクが
ビュッ!
が、体勢を
ボクの短い
「くっ……!」
ボクは絶に一歩
ビュッ!ドッ!
ボクのプロテクターを付けた
「ぐあっ!」
ボクは思わず悲鳴を上げる。
プロテクター
ピー!と
「
とスコアをコールする。
アースの最初とは逆の対角のスタンバイエリアにボクと絶がそれぞれ立つと、
ボクと絶はお
絶の間合いに入る直前、絶が
ものすごいスピードでビュッ!と
ガキィン!
「(!?
しまった!)」
ボクの
間合いの外のはずだった。
だが、1ポイント目の
無意識にガードしようと反応し、
絶がその
すかさず
ボクに向かって一歩
今度は逆から
ビュッ!
ゴロッ!
バックステップで
地面を横転するように絶の
「!」
ビュッ!
立ち上がりながら、ボクは
ズザッ!ビュッ!ズドッ!
が、絶のほうが一枚上手だった。
ボクの
「うっぐ!?」
ボクはその勢いでズザッ!と半歩ぐらい身体を持っていかれる。
プロテクターが無かったらケガでは済まないような重い
ピー!と
「
とスコアをコールする。
アースの最初にいた対角のスタンバイエリアにボクと絶がそれぞれ立つと、
ボクと絶はお
絶の間合いに入る直前、1ポイント目でそうしたように、
ボクはフェイントをかけ、一歩
が、絶はそれを読んでいたのかさらに一歩
絶の
ボクはそれに自分の
ビュッ!ガキィン!ゴッ!
「!?」
ガードしたはずなのに、
ボクの左ヒジの辺りのプロテクターに絶の
その原因はすぐに分かった。
なんと絶は、
ヒジを真っ直ぐ
逆に
それをさらに
これではボクの短い
だが、こんな
ものすごい手首の強さと言わざるを得ないだろう。
ピー!と
「ゲーム!お兄様!
とスコアをコールする。
その後も、ボクは
絶の
何度かあったチャンスも
結局、絶に
「ありがとう……ございました……」
アースの中央の『*』マークの上で、
絶がハアハア言いながらボクに手を差し出した。
「ありがとう……ございました……。
やっぱり……、さすがに……強いね……」
ボクもハアハア言いながら手を差し出し、絶と
「いや……、フゥー……。スコア的には……、」
絶が息をついて言いかけたところに、
「スコア的には大差ですけども、白熱してましたわね!」
絶も大きくうなずき、
「ムロくんの
と言ってから、『しまった』という顔になる。
「そうかもね……。
ハハハ……」
ボクは気にしていないフリをして笑った。
「(たら、ればの話ならいくらでもできる……。
でも、実際問題としてボクの
配られた手札、
つまりこの
ボクはそう思いながら、うつむく。
「その点は、ワタクシにお任せあそばせ!」
「本当にボクとダブルスを……?」
ボクは、まだ半信半疑だ。
「もちろんですわよ!」
「は~い!それじゃあ次はダブルスよ~!」
下井先生がパンパンと両手を
「しょうがないから~、今日だけ女子同士で
と続けてから、
「あっ、
今だけ絶クンと組めるかしら~?」
と
今はいないためだ。
「ラジャーです!」
「お相手はどうしましょうか~?
下井先生がボクをチラリと見て、少し残念そうに言った。
ボクはギクリとする。
「仕方ないから~、アタシと
下井先生が言う。
「(確かに下井先生の言う通りだ……。
実力差が有り過ぎては、絶の練習にならないだろう……)」
ボクが思っていると、
「先生、ちょっとお待ちになって!」
と
「お?何かしら~?」
下井先生が
「ワタクシ、
クスクスと女子の一部が笑い出した。
ボクは、少し顔を
「ごめんね~?
たぶん
下井先生も申し訳なさそうに言うが、
「そこは
と、
「そう~……?
どうしてもって言うなら止めないけど~……。
中断したら試合のほうも中断するわよ~……?」
下井先生が、しぶしぶ折れた。
「レロレロ……。フフフ……。
絶くんの大きいね……。レロ……。
もうオーラルコミュニケーションをしている。
「さあムロさん!
ワタクシ達も負けていられませんわ!
勝負はもう始まってましてよ!」
「う……、うん……」
ボクは、なえていた
チュッ!
「!?」
ボクは、それを見て目を丸くする。
「レローレロー……。
ああ……、やっぱりかわいいですわ……。レロレロ……。
こんなかわいい
たまりませんわよ……。レロレロレロ……。
ツルツルじゃなくてザラザラなのも
だ液を
「(ボクなんかの
こんな情熱的にオーラルコミュニケーションしてくれるなんて……!
ボクは、顔を真っ赤にしてしまう。
「……さあ!準備
すっかりボクの
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたしますわ」
ボクと
中央の『*』マークの上でそれぞれ
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