東火節の四週目 《角の先》の月
廃都まで
その中の片腕のない人物が話しかけてきた。どこから来たのかとか、訛っているほかは当たり障りのない会話だったし、言葉につまった私の
しかし──意識していたわけではないが、彼の空の腕に視線が向かっていたのか、彼はある方の腕でその切り株を叩いてにんまりした。そして、これは生まれつきの《神の気まぐれ》ではなく、後天的な祝福だ、と言った。
エヴェロイが滅んだ後に
その神は肉体の一部と引き換えに強い祝福を与えるのだ、と彼は嘯いた(彼は
見慣れぬ集団といるせいか、
しばらく経ってから、私は『唖の書』の断片に書かれた言葉を思い出した。
【
いつの時代にも、狂った信仰を持つ者はいるらしい……。
彼らの妄信は、私が軍人として最後に戦った《陶酔の神》セルパの信者たちを想起させた。彼らは
【大ボラ吹き】
Letanóch'f artz kadór'f Gálanemói oés lo-kain itiír Yegharér.
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