第50話 新たなゲート

 〜公園〜


 緑と黄色の中間のような色のゲートの前に立つ俺と真菜。


「今日はここでレベル上げだな」


「うん! 頑張る!」


 本当は結美と蜜香とも一緒にレベル上げたいのだが、前者は父さんと話し合い中らしく、後者は家柄の仕事を今はやっているらしい。


 なのでしばらくは妹と2人でレベル上げに徹する事になるだろう。


「よしっ、行くか」


「うん! 頑張ろう!」


 妹と一緒にゲートの内部に入ると、そこは沼だった。


 〜沼〜


「うわっ...沼かよ」


 今までよりも明らかに動きづらそうな場所だ。


 生息してる魔物も虫系が多いだろうから見た目的にちょっときついな。


 しかし、真菜はそれほど苦でもない様子。


「兄ちゃん。行こっ」


「あ...ああ」


 ぬちゃっと言う気持ちの悪い足場なので気をつけて進もう。


 しばらくすると魔物が出てくるが、やはり虫系が多い。


 幸いな事に真菜の【ドロップ率UP】によりアイテムの集まりは良いが、本当にそれだけだろう。


 しばらく歩いて行くと真菜が指を指した。


「兄ちゃん。卵が沢山あるよ」


「んっ?」


 確かに卵の殻が沢山ある。


 しかし、そのどれもが割れていて中身がない。


「なんだ...?」


 そう思っていると「兄ちゃん!!!」と真菜が叫んだ。


「えっ?」


 ドンっと真菜が背中を押してくれたおかげで俺は助かったが、巨大な大蛇に真菜が丸呑みにされてしまうのだった。



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