第44話 はぐれ鳥
群れからはぐれたのか、辺りに同種属の鳥はいないみたいだ。
「鳥さん、ちょっと可愛そう」
と妹が言い出したので渋々ながらも薬草を使う。
「しょうがないな...」
蜜香と一緒に採った薬草なのでこんな事に正直使いたくはないが、妹の表情を見るとそうも言ってられない。
薬草を使い数秒が経つと青い鳥は元気に飛び出した。
「クピピィ」
「あっ! 元気になった!」
妹の顔の周りを飛び回り、優しく突きながら俺の方に向かってくる青い鳥。
「なんだ?」
そう思っているとメニュー画面が開く。
『ホワイトブルーバードが貴方の事を尊敬の眼差しで見ています。テイムしますか? はい/いいえ』
(...魔物だったのか!? この鳥が!?)
どう見てもただの鳥にしか見えないが、こんなウィンドウが出てくると言うことは、どうやら本物の魔物のようだ。
(まあ、一応仲間にしておくか...)
そう言いながら青い鳥を仲間に加入させると、喜びの舞のようにそこら中を飛び回る鳥。
「鳥さん元気になったね!」
と呟く妹に名前を教えてあげよう。
「あの鳥の名前はフワン。フワン=ハルカリアンだ」
「フワンちゃんか...。可愛い名前だね!」
俺と妹は嬉しそうに空を舞う青い鳥を見て和んでいるのだった。
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