第47話:白、たくさんの応募者を選別する
この行列は何なんだよ!?
「錬金術師の応募に来た皆さんですね・・・」
ものすごい人数なんだよ!
なんでこんなに来てるんだよ?1人来るかどうかくらいだと思ったのに・・・
「まあ、たくさん紛れている男の子は全員論外として、それでも結構な数が残りそうです」
いつも思うんだけど、毎回応募条件を読まない人が多すぎるんだよ・・・
まあ、中には応募条件ではねられているのに力技で突破した人もいたけど・・・
「年齢を一歳若返らせる程度は努力のうちにも入りませんよ?」
そう思ってるのはグレイスだけなんだよ・・・
普通の人はそう簡単に若返ったり出来ないと思うんだよ。
「グレイスさん、若返りについて詳しく!」
私が作ったお薬を飲んだだけなんだよ。
ただ、そのお薬はダンジョンを攻略したときのご褒美としてたまに手に入るだけの物なんだよ。
「ダンジョンを3回も攻略しましたからね!」
ちなみに、そのダンジョンはこの世界にはないんだよ。
「では、その薬も現在は手に入らないと・・・」
材料があれば作れるんだよ?
「で、では材料が手に入らないのですか?」
普通に手に入るんだよ?
でもね、こんなお薬に頼っちゃダメなんだよ。
「そ、そうですよね?勇者様のおっしゃる通りです!」
それにだいたいタルトにはまだ必要ないと思うんだよ?
まあ、私には一生必要ないんだけど・・・
「それではどうやって面接しますか?」
普通は一人ずつやるんじゃないの?
「それでは時間がかかってしまいますが・・・」
でも、どんな人かを見るためには必要なことなんだよ!
グレイス、男の子は不合格として、何人残ってるの?
「それでも30人くらいはいますね」
みんなのステータスって確認出来る?
「冒険者ギルドの石板を借りてこないとダメですね」
あれって貸してくれるの?
うーん、どうしようかな?
とりあえず、冒険者登録してない人は全員登録してもらう?
「仕方ありませんね、ギルドへ移動してステータスを確認しましょう」
-リーゼちゃん、システムコールで確認しないんですか?-
-あれは裏技だからね、なるべく使わないようにしたいんだよ-
「勇者様?」
ああ、何でもないんだよ。
「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ!」
大ぜいをぞろぞろと連れてきて、順番に登録してもらう。
既に登録済みの人はステータスを表示てもらってそれをメモしていく。
「ようやく全員の資料がそろいましたね・・・」
まずは全員の名前と種族を確認なんだよ!
「種族はまだわからないでもないですが、名前を確認ですか?」
ドラゴンの人や悪魔の人が居れば無条件で合格なんだよ!
錬金術師じゃなくても仲間としては必要だからね。
「龍族はわかりますが、魔族もですか?」
敵側につくと大変なことになるんだよ。
「なるほど、理解しました」
あとはレプラコーンが居れば最高なんだけど・・・
「リーゼちゃん、アタリを引いたようです!」
どれどれ?
何と、『ベリー』なんだよ!
「その方は?」
向こうの世界で龍鱗の糸を作った人なんだよ!
名前が同じって言うのはそれなりの意味があるはずなんだよ!
「ん?こちらの方は、鍛冶師ですね・・・」
タルトが見つけたのは『ククリ』なんだよ!
「すごい方なのですか?」
魔剣や聖剣を鍛えた鍛冶屋さんなんだよ!
あれ?この名前って・・・
「リヴァイアサンって、レビの元の名前ですよね?」
確かそうだったはずなんだよ。
「何を思って応募してきたんですかね?」
まあ、細かいことは気にしないんだよ!
とにかく、レビが本物ならかなりの戦力になるんだよ!
場合によってはチチカカに頼らなくても空が飛べるんじゃないかな?
「え?まさかの戦力外通告?」
大丈夫なんだよ。チチカカにはチチカカにしか出来ないことがあるんじゃないかな?たぶん・・・
「そこは断言して欲しかったんだけど・・・」
他には誰かいないかな?
「名前は変えて登録している可能性もありますからね」
それもそうだね。
それにステータスをごまかしてる人も居るかもしれないんだよ。
「そんなこと出来るんですか?」
高位の存在にはそんなことも出来ちゃうんだよ。
例えばこの『エベレスト』とか・・・
おや?とんでもない名前なんだよ!?
「どっちでしょう・・・」
り、リズじゃないと思うんだよ?
「弱っちい方ですね?」
だとしても『龍神王』なんだよ?鍛えれば無敵になるんと思うんだよ!
「やっぱり、私が要らない子に・・・」
チチカカが落ち込んじゃったんだよ・・・
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