第22話:黒、部隊編成について考える

「私もあなたのクランに入れてもらえないかしら?」

あら?いいの?

「なんて言うか面白いことになりそうな予感がするのよ!」

お仕事は山ほどあると思うわよ?

これからも人数はどんどん増えるし。むしろ一人で仕事が回るか心配ね。

「そうなったらそうなったで助手でもつけてもらえば問題ないんじゃないかしら?」

そうね。メンバーはたくさん居るんだから、適性がある娘も居るかもしれないわね・・・

それにレベルさえガンガン上げちゃえばどうにかなるんだよ!


「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ!」


再びさっきのお姉さんの受付に並ぶ。

「あら?どうしました?」

また登録よ。今度はこの娘。

「またですか・・・」

あなた字は書けるわよね?

「もちろんよ、それくらい出来なきゃ商売は出来ないもん」

すらすらと申込用紙に記入していく。

「では、石板に手を乗せてください」


名前:アイリス

年齢:18

性別:女

種族:人間

職業:布甲冑造形師

ランク:G

レベル:1

HP:40

MP:40

ちから:10

すばやさ:20

かしこさ:10

きようさ:20

経験値:0

次のレベルまで: 2


状態


スキル

裁縫:3

防具作成:2


レアスキル

刺繍:1

金属糸加工:1


ユニークスキル


その他


「珍しい職業ですね・・・」

布甲冑?なかなかとがった職業ね。

「私の才能を理解出来なかった師匠を見返してやりますよ!」

一般の服屋のままだったら埋もれてたかもしれないわね・・・


さてと冒険者ギルドの登録と服の手配はどうにかなったから、次は料理ギルドかしら?

みんなをゾロゾロ引き連れて料理ギルドへ。


「新規登録ですか?」

そうよ。ここに居る全員お願い。

渡された大量の申込用紙に手分けして記入していく。字が書けない娘も多いからね。

私とアイリス含めた全員分の申込用紙を記入して登録料を支払う。23人分で銀貨115枚。

「皆さんの冒険者ギルドカードに料理ギルドの情報を追加しました」

返されたギルドカードをみんなに配る。まだ名前と顔が一致しない・・・

「初心者講習ですが明日から数日にかけて交代で受講していただくことになります」

まあ、全員一編になんて無理なのは理解してるわ。


でも、そうすると森の小屋から毎日ここに通うのも面倒ね・・・

そもそもあの建物はもう少し手を入れないとダメだし・・・

どこかこの人数で泊まれる宿屋が・・・あったら奴隷商が小屋を売りつけたりしないか・・・

何も全員で同じ宿に泊まらなくても・・・

ついでに宿屋の業務を覚えさせればメイドとしての技能も・・・悪くないわね。


でも、その前に武器かしら?冒険者ギルドの講習でも使うわよね?

「武器屋ならこっちよ」

アイリスが場所を知ってるみたい。


「ここね『サーディン武器店』よ!」

見たところ、普通の武器屋ね。

「その代わり種類は豊富なのよ。色々試す必要があるでしょ?」

まあね、あの娘達は武器なんて持ったこともないでしょうし・・・

「いいわね!ズブの素人が強くなっていくサクセスストーリー!」

さてと、暇そうな店員さんを捕まえてみんなの適正でも調べてもらいましょう。


「皆さん武器は持ったことも無いんですね?」

全員かどうかは知らないけど、基本的にそんな感じよ。

「それだと普通は剣ですね。一番無難です」

ついでに今のうちにみんなのステータスを確認しておこう。

冒険者ギルドのお姉さんがまとめてくれたんだよね。


まあ、いたって普通の村人Aとかそう言った感じね。

これと言って特徴が無い感じよ。

でも、スキルなんかはそのうちに覚えるし・・・育てるしかないわね・・・

「ダメだね。何人かは見込みがありそうなのも居るけど・・・」

じゃあ、その娘は隊長。ちなみにどの娘?

「マカロンとグラニテとクレープかな?」

よし、いける!勝利が見えた気がしたんだよ!


マカロンちゃん、グラニテちゃん、クレープちゃん、あなたたちは隊長に任命します。

それぞれ5人メンバーを選んで6人パーティーを組みなさい。

-了解!-

-かしこまり!-

-任せて!-


まさかシャーリーが分裂しているとは・・・

剣聖に魔導王に槍聖をゲット。まあ、本当にそうなるかは別として、可能性を手に入れたんだよ!


で、あぶれた人は私のパーティーね。

様子を見てメンバーを変更したり、新規加入も募集するからそのうちパーティーの数は増えるから!

3つのパーティーからあぶれたメンバーを確認する。

獣人と亜人か・・・差別ってほどでも無いけど、やっぱり打ち解けづらいのかな?

エルフっぽいのと猫っぽいのと小人ってほどでもないけど私よりも小さい娘と・・・

あれ?もしかすると!

この娘の資料は!?


パラッパラッパラッ・・・

あった。

名前はキャンディで種族は・・・正体不明の妖精族。おそらくこの見た目レプラコーン!

伝説の種族だから判別が出来なかったのかな?


エルフは・・・名前がニニアだね・・・ポンコツの予感なんだよ・・・

そして、猫の人。名前がシャノンで種族は・・・ネコ獣人かも?

はてなマークがついてるし、多分邪神ヤキニクタベホーダイだね。

そして、アイリスと私で5人か・・・

一人足りないけど問題ないかな?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る