第18話:黒、奴隷を登録する

さてと、いきなり21人もの奴隷を購入してしまった。

正確には半分くらいはプレゼントだったので、実際に支払ったのは10人分だけどね?

そして拠点と言うか住居的なものも手に入れた。ボロイけどね。

一気にやらないといけないことが増えた。


こんな時はやることリストを作るんだよ!


・奴隷たちに服を購入する。

・奴隷を冒険者登録する。

・奴隷たちに冒険者ギルドの初心者講座を受講させる。

・拠点の建物を修繕する。

・奴隷たちを料理ギルドに登録する。

・奴隷たちに料理ギルドの初心者講座を受講させる。

・奴隷たちのレベルを上げる。

・私が領主の依頼を受ける。


まずは衣食住と仕事だ。

でも、その前に見た目を整えないとね。

この建物ってお風呂場が無いのよね・・・お風呂は必要!

服を買いに行くにしてもまずは身ぎれいにしないと。

別に今も裸ってわけじゃないのよ?ボロイ服は着ている。


さて、お風呂をどうにかしないと。

庭というか草地と言うか、建物の近くに適当に穴を掘る。

もちろんこれだけじゃお風呂にはならない。

ただの泥水の池になってしまう。

穴の底面と側面を石というか砂を固めたものと言うかで覆う。

精霊さんにお願いしていい感じに仕上げてもらう。

これで泥水の池にはならない。


まずは水を浅く張って水漏れの確認。

大丈夫みたいね?

大丈夫そうだから、次は洗い場かな?

その間に精霊さんにお願いしてお湯を張ってもらう。

いい感じの湯加減にしてくれると思う。


それにこれじゃ丸見えね。わざわざ森の中まで覗きに来る人は居ないと思うけど・・・

適当に石の壁で見えないように囲う。

うん、バッチリ。


準備が出来次第みんなをお風呂に入れる。

タオルというか手ぬぐいはあるけど、石鹸はない。

仕方がないからお湯で洗うだけ。それでもだいぶましになった。

仕上げはポカポカでサラサラの魔法。よし、きれいになった。

ついでにぼろい服もきれいに洗濯してと・・・こっちもポカポカでサラサラの魔法で乾かす。

これくらいなら、街をうろついても問題ないわよね?


それにしても領主の依頼か・・・

王都までの護衛だから往復よね?王都にも数日滞在するんだろうし・・・

その間この娘達どうしようかしら?

放置ってわけにもいかないし・・・

しかもここって街の中じゃないのよね・・・

街の衛兵とかも全く当てに出来ないし。

さて、どうしたものか?

とりあえず呼ばれてるんだし、一度顔を見せに行こう。


「何の用だ?」

領主様に取り次いで欲しいんだけど、どんな手続きが必要?

「だから、領主様に何の用なのだ?」

さあ?知らないわよ。呼ばれたから来ただけだし。

「招待状は?」

無いわね。もしかしてギルドには届いていたのかしら?

「話にならんな・・・」

仕方がない、ギルドで確認して出直しますか・・・

まあ、考えてみれば平民が簡単にお貴族様には会えないわよね?


「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ!」


受付のカウンターで聞いてみる。

この時間はすいていて誰も並んでいない。

「リーゼロッテさんへの指名依頼ですね?」

受付のお姉さんが奥に行って依頼書を持ってくる。

「これですね。王都までの護衛依頼とあります」

詳しい内容は?

「領主様に直接聞いてください」

さっきお屋敷に行ったら追い返されたのよ。

「いきなり行っちゃダメですよ!」

お姉さんに怒られました。

「ギルドで打ち合わせの日程を調整します。明日また来てください」

そんなのんびりでいいの?

「出発はまだ先のようですし大丈夫ですよ」

なるほど。時間があるのか。

その間にこっちも準備を進めないと。


それはそれとして、後で冒険者登録をさせたい人を連れてくるからお願いね。

「分かりました。お待ちしてます」

急いで家に戻ってみんなを連れてこよう!


「おかえりなさいませ、ご主人様」

出迎えてくれるのはうれしいけど、なんかなれないわね。

みんな、今から街に行くから準備して!

ぞろぞろと玄関に集まってくる。

数を数えて・・・21人。よし、全員居るね。


街までは整備されていないが馬車が通れる道はある。馬車は無いけど・・・

この道もどうにかしたいな。歩くのに危険が危ないんだよ!

そんなわけで、少し時間はかかったけど街に到着。


「盗賊狩りの姉ちゃん、今日の獲物か?」

この娘達が盗賊に見える?私の仲間よ。

そう言えばあなたたち身分証って持ってないわよね?

後ろを振り返ると21人全員が頷いた。

そうか、街に入るだけで銀貨21枚か・・・ギルドの登録にもお金がかかるのよね・・・

お金を払って街の中に入る。


「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ!」


奴隷たちをぞろぞろと連れてカウンターに並ぶ。

「え?もしかしてこれ全員登録ですか?」

そう、そして私とパーティーを組むの。

「え?」

ちなみにこの娘達字も書けないと思うから、補助もお願いね?

「え!?」

ついでに初心者用の講座もお願い。全員。

「ええ!?」

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