第7話:白、困惑の薬草採取
さてと、薬草の採取なんて数えきれないほどやったんだよ!
「私もギルドの職員でしたからね、薬草の姿かたちなんてばっちりですよ!」
そう言いながらどんどん採取していく。
グレイス、採取したのをいったんしまうからちょうだい。
「結構採りましたよ?」
ドサドサとグレイスが草を渡してくる。
私が採取した分も合わせてまとめてアイテムボックスに入れる。
どれくらい採取出来たかな?
ポポロ草:103
上ポポロ草:57
上薬草:44
え?
薬草が1個も無いんだよ!?
「そんな!」
上薬草ってのがあるね。
薬草が1個も見つからないのはピンチなんだよ。
「もしかすると、初級ポーションのレシピも違うかもしれませんね・・・」
その可能性は否定出来ないね。
考えてみれば似てるけど違う世界なんだよ。
それくらいの差はあって当然なんだよ!
「じゃあ、どれが薬草?」
仕方がないから、かたっぱしから草を採取なんだよ!
今までとは違う見た目の草をどんどんアイテムボックスに詰め込んでいく。
ようやく見つけたんだよ・・・
「全然見た目が違いますね・・・」
まさかこんな丸い葉っぱだとは思わなかったんだよ。
「そうですよねギザギザって言うか、トゲトゲって言うかそんな見た目でしたもんね」
でも、ポポロ草はポポロ草なんだね?
これと薬草を間違える人が多かったわけだけど・・・
「世界の難易度の差でしょうか?」
間違えにくいやさしい世界になってるのかもしれないんだよ。
「でも、この丸い葉っぱの草はいっぱいあります!」
とにかくこの丸いやつをいっぱい採るんだよ!
結構集まったかな?
確認してみると・・・
薬草:12
12ってどういうことなんだよ!?
あんなにいっぱい採ったのに?
「他のはいったい何だったんですか?」
そう言えばそうなんだよ?
適当に入れちゃったからどれがどれやら・・・
丸薬草:39
大薬草:122
「確かによく見ると違いますね・・・」
なんか思ったよりも大変なんだよ・・・
「初心者の冒険者はどうやってこなしてるんでしょう?」
それはそれとして、薬草をもっと集めないと!
どうにか薬草を20個集める事が出来たんだよ・・・
それにしてもおかしいんだよ。
こんなに大変じゃないはずなんだよ?
「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ!」
とりあえず、薬草を集めてきたんだよ。
「え?たったこれだけですか?」
似たようなのはたくさんあったんだけど、薬草はこれだけしかなかったんだよ・・・
「皆さんたくさん集めてきますけど?」
そうなの?
「だいたいはこの2~3倍は持ってきますよ?」
他にもこんなのはあったけど・・・
丸薬草と大薬草なんだよ。
「これも薬草ですよ?」
え?
どういうこと?
「これらをまとめて『薬草』と呼んでいます」
あーそういうこと?
大きい括りで薬草なんだね。薬草類とか薬草の仲間とか。
それなら、結構あるんだよ!
どさどさどさ・・・
「ええ、これらは全部薬草としてカウントします!」
結構な数あると思うんだよ?
それと、上薬草は買い取ってもらえるの?
「中級ポーションの材料ですね。錬金術ギルドでは買い取ってもらえるかもしれません」
なるほど。
あとで持っていってみるんだよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます