第八話 梅雨明けの花と風が咲き枯れたモノ

これは朝7時35分私が書いた最初で最後の詩 私が覚えている一番最初の記憶の詩

私が最初に泣いた日は    あなたも一緒に泣いていた

私が泣いてる理由はわからず 無慈悲に花になっていく

枯れることしかできない私に あなたは咲かせてくれました

愛するという感覚を     私は綺麗に咲けました?

あなたが思う        四葩の片


「彼といっしょに生きたい…その願いも叶わない…か」

そんなことを言いながら青嵐のいるリビングに向かう。

「おはよう!四葩」

笑顔で私を迎えてくれる青嵐

「おはよう…青嵐」

「四葩…いい小説のネタは思いついたかい…」

この言葉が一週間の合言葉的なモノだ

「ハッピーエンドよ!」

少し元気が出た。

「四葩、今日はなんの日か知ってる?」

「…なんの日なの?」

青嵐はテレビを指差した

「梅雨明け?…」

「そう梅雨明け、僕たちが出会ったのが梅雨入りの夜…あれから1ヶ月経ったんだよ」

これから始まる夏…私は生きられるのかな…

「ねぇ青嵐…学校までついて行っていいかな」 

「もちろんいいよ!ちょうど話したいことがあったんだ。」

「話したいこと?」

「うん!じゃあ行こうか」

ドアに手をかけ外に出た。

天気は雲ひとつない晴天

家から見える人気のないところで紫陽花は青紫色に枯れることなく咲いている…

そう、思った時

「ここが僕と四葩が初めてあった場所だよ」

「紫陽花の前?…私が紫陽花だからかな」 


「…四葩、家を出る前に言っただろう?、言いたいことがあるんだ…僕と君があったこの場所で」

青嵐が話したいこと…この場所で?

時刻は7時59分 

「四葩…ボク、いや私と…付き合ってくれませんか…」

その言葉に私は泣いてはいけないのに泣いてしまった、、、

「女の君に、先に言わせてごめんなさい…僕も青嵐のことが大好きです…愛してます…」

8時…1ヶ月前、私の記憶がリセットされた時間

「だけどもう時間みたい…あなたの心が咲いたから、青嵐にとって!私は…」

「四葩‼︎」

下半身から徐々に消える私の手を青嵐は握って、抱きしめて、私が言おうとした言葉の答えを青嵐は泣きながら言った…

「お前は!綺麗な四葩になれてたぞ…」

さらに流れる涙をなんとか堪えながら

「青嵐…いい小説のネタは思いついた?」

青嵐は目を丸くして、少し経ってからそっと微笑み

「ハッピーエンドだ」 

「絶対してね」

「もちろん」

 この会話を最後に私は消えた…

私が経験した最初で最後の恋だった。

もしも生まれ変われるなら、、、

人間として青嵐に出会えますように…


四葩が消えた一年後、高校を卒業した青嵐のアパートの玄関には最後に私が見せた涙の紫陽花、私が作った最初で最後の詩と…

2人で作った小説を飾っているよ…

君と約束した通りハッピーエンド…四葩と僕が付き合い、あの一週間と何も変わらない幸せな日々を過ごしましたとさ…

四葩、君は僕以上に不思議…記憶が無くなったのはどうしてなの?、消えたのはなんで、どうして僕を受け止めたの…愛してくれたの!…

四葩…君がいなくても、何故か

「行ってきます…」

そうゆうと必ず

「いってらっしゃい」

と四葩の声が聞こえるんだ…

君と出会えてよかった…











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梅雨入りの花と風が咲き枯れたモノ 優蘭彗 吹雪(ゆうらんすい ふぶき) @rurukayuka

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