第2話 仕事がないっていいですね
ワン、ワン
クゥ〜ン
う〜ん。と眠たい目を擦りながら、俺は犬の鳴き声で起きてしまった。
二度寝をしようにも、犬の鳴き声がうるさく寝付けないでいる。
その犬は、大家さんの犬で毎朝5時に散歩してほしい為に吠えている。
大家さんは不思議な人で、東京の一等地にその土地に似つかわしい外見のアパートを守っている。
会社員のときは、毎日遅くに帰宅してくる俺に大家さんは毎日のように玄関に「お疲れ様。多く作ったので食べてください。」と手紙が添えられた、おかずが入っていたタッパを置いてくれる心優しい人である。
そんな人の犬なので正直、朝早くに吠えていても文句の一つも言えない…。
「しょうがない。当分仕事もないし、今日は俺がポチの散歩に行こう。」
と部屋を出ると、ちょうど大家さんがポチを散歩に連れて行こうとしていた。
「おはようございます。今日は僕が、ポチの散歩しますよ。」
と大家さんに話しかけると、
大家さんは嬉しそうな笑顔で「お願いしようかしら。」と言ってくれた。
俺は、ポチの散歩のついでに母から受け継いだ土地に行ってみる事にした。
ちなみに土地は、歩いて10分ぐらいで着く距離にあり、以外に近い距離にある。
「やっぱり広いな…。」
母から受け継いだ土地に到着した。母が言っていたようにマンションは建設中で外観もほとんどできており、後1か月ぐらいで完成すると思った。
少しマンションを眺めてからポチの散歩を再開した。
ポチの散歩を続けていると、建設中のマンションの近くに日本一と呼び声の冒険者育成とダンジョン研究の学校がある。
幼稚園から大学まで一貫した英才教育の学校で、一般の方でも学校の敷地内に入って、散歩や図書館が使えたりする為、散歩のついでに中に入った。
「この学校広いし、朝早いのに人が多いな」
朝の早い時間帯に冒険者の卵達が必死に練習をしている風景をかたてに
敷地内を歩いていると、一般冒険者も使用できる訓練所やVRなど技術を使った冒険者を体験できる施設もある事に驚いた。
一番驚いたのは、モンスターに攻撃された感覚も体験できるとのことだ。
俺は「後日、この施設に来よう」と心に決めた。
散歩を始めて、3時間ぐらいは立っている事に気づき、ポチと一緒に大家さんが待っているアパートに帰る為にダンジョン大学の敷地内を後にした。
ポチと帰り道を歩いていると、会社に出社する為に会社員の多くの人とすれ違い罪悪感を覚えながらアパートに向かった。
アパートに着くと、アパートの前に大家さんが待っていた。
大家「黒木さん、ポチの散歩ありがとうね。」
黒木「いえいえ。いつもお世話になっているので、これぐらい当たり前のことです。」
と当たり障りのない会話を少しして、自分の部屋に戻った。
「はあ、、、。久しぶりの散歩は疲れるな…。」
とぼやきながらコーヒーを入れ、最近ハマっているDGA~ダンジョン・ガール・エンジェル~と言うDanTuberでもあり、女性限定のギルドの配信を見る事にした。
男性や女性にも好かれるような容姿を持ち合わせているメンバーが多数在籍しているギルドであり、本格的にダンジョン攻略も実績もある事から世界からも認知されている程の活躍をしている。主力メンバーには、女神の名前で呼ばれている。
「アフロディーテさんめっちゃきれいだ。」
俺は、こんなきれいな人と出会えたらなっと心の中で思いながら動画に釘付けになってしまった。
最高な一日と思いふけながら、夜を迎えてしまった。
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