3話 異世界の酒場


 街に着いてから公園らしき場所で、遺跡であった状況を説明した。

 互いにベンチに座って日向に言われたことは、

「馬鹿じゃないの!!あんたそれ、私ら死んでいたかもしれないんだぞ!!」

こっぴどく叱られている。そりゃそうだ、あんな知らない場所の知らない世界の遺跡で得体のしれない儀式っぽいことしたら……そりゃ、怒りますよね。


「大体、咲玖は昔からそうだ!!高校時代のとき、

‘’人って川に飛び込んだら本当に死ぬのかな??’’って

中川に飛び込もうとするし!!」「いや、あれはあれで失恋した思い出が蘇って、

ちょっと……飛び込んで泳ぎたいと思っていて…」

「プールに入る感覚で中川で泳ぐな!!もう夜中だぞ!!

宿探す前に体力尽きる!!」と不快な顔をのぞかせる日宇とそれとは真逆に1つ一段と明るい光と陽気な声が聞こえてくる。


 ギルド 入口前にて、

 時間帯は夜。ギルドの中はお酒で賑やかに談笑している老若男女の冒険者らしき人たちと比べて自分たちの服は今はここの世界では不可思議な格好だろう。

と思いながらもギルドに入るしかないんだろう。

 _____________________ギルドの中ではビールジョッキを持ちながら、歌ったり。ピアノの音に合わせて踊ったりと絵で見たような、ファンタジーの酒場だった。いつも毎日がああいう感じなのだろうか。

初めて入る異世界の酒場……

少し怖いな。と思い私たちは入り口に入る。











 ……正直言って、異世界が凄いのか、自分たちの世界が異常なのか分からないが、どう見てもやばい服の人ら現実世界のOLがギルドに入るのだから寒い空気や冷たい目線があると思ったのに……私は空いている席に着いた。

日宇は部屋を一つ借り、今までの歩いた疲れをを忘れるかのように上でぐっすり寝ている。……さてと今一文無しだ、どうしたものやらと酒も飲めない以前にこれからどうすれば良いのか悩んでいた。話しかけられなさすぎて逆に怖い。

…別に知らない人から声をかけてほしいなんて、これっぽちも考えていない。

というか今いる自分が場違いだ。

不思議の国に迷い込んでとはまさにこのこと、常識だと思ったことがそれは非常識となる…今の状況そのまんまだ。だから私のことをからという理由で避けている。そう確信した私は異世界でも人間という種族は同じようだなと新たな発見を見つけたのだった。なにしろ賑やかな酒場の中、別世界から来た自分は存在を空気にするのは得意だが、今の心境で話し相手が欲しいと思ってしまうのは贅沢だろうか…と場酔いをしようとする所で

「ちょっとごめん。相席いいかな??」と男性らしき声に耳が入り声を私にかけられる。

私はすぐさま返事をして振り返ると……

「……見かけない顔だね。ここ座っていいかい??」とあからさまに、

 胡散臭い……というか、糸目だ。整った黒髪で。

少年かと思うくらいの背の低い男性は私とは数センチほど差がなかったのに気がつくのはそう遅くはなかったが第一印象として自己中悪役系のキャラにいそうという印象だった……自分がゲームや漫画の見すぎのせいもあるか。

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