10話 リリーという女性について

私が寝室から降りてくるとハジメは誰かが話していた。

男性と女性、一人ずつのいかにもベテランな感じの冒険者が私に気がついた。

男性は筋肉質の体に短髪のいかにも車を爆走する海外映画にデてきそうなの巨体の人間??だった。一方で女性は男性と比べても若い姿であり、子供にも見えなくもない。ハーフツインテールにキャミソールに上着のみと一歩間違えればだらしない私服にも見えるがそこが魅力に感じるようなかなり美人の人だった。

そんな個性的な人たちがこちらに気づくと、


「あら、来ましたわよ。」と女性はハジメに話すと女性は私の目の前に来たのだった。「ごきげんよう、あちきはリリーと名乗ってやすの。主さんが例の偽の心臓の張本人でありんすわね。」とリリーさんは私の目を見る。花魁風の口調で逆らっちゃいけないオーラを感じる声のトーンにある種のギャップを感じる。

「あ、あの??」「あんた!!こっちにいらっしゃい!!この子なかなかやばい人間でありんす!!」上物上物と何を見て上物と思ったのか分からないが、とりあえず胸だとかスタイルのことでは無いのは確かだ。自己肯定感が低い彼女は泣きたくなってしまった。

「リリーさん、その女の人を上物と言うくせ何とかならないんデスカ??」

あ、違うわ。この女性は系か…??異性を問わずとも食べてしまう人か??

「えーなんでよ??あちきは良いと思ったから行動しているだけだけど??」

「相変わらずですね。リリーさん。」

「ええ、店でもあの通り、通常運転です。」「……店??」

私はサノさんに質問を言った。「リリーさんはキャバクラを経営しているんですよ。」


……え??だからあの格好なの??キャバクラってそういう格好するの?!?!と私が反応するとハジメは言葉を続ける。

「まあ、この人、裏では……」「お黙りなんし、そこまでだハジメ。」

もう良いわ。とリリーはあしらった。

「えーと自己紹介が遅れました。私の名前は咲玖です。よろしくおねがいします。」と言った。「……ここで長話しても誰かに聞いたら怖うござりんすし、少し場所を移動しんしょうか。」ちょいと失礼。とリリーが扇子を広げると魔法陣が床に現れ、転移されるのは一瞬だった。転移魔法の一種らしい。気がつくと埃っぽい部屋にいることに移動していた。野草臭いやアルコールの独特の似ている匂いが充満していて、周りを見渡すとあちらこちらに瓶と大釜や水釜のようなものがあり、なにより彼女の知人であるであろう、ハジメさんがその根拠に「うわっ!!懐かし!!」とハジメさんは呟いていて何度か交流があったのだろう、あたり一面をじっと観察している。

リリーが扇子を降るとドアが開いて、丸椅子が浮きながらここに移動している。この世界を着てから魔法を見るのは初めてではないが、やはりファンタジー作品や小説を小学生のときに見ていた私からすれば、感動するような光景だ。


「ようこそ、あちきの実験室に。なにももてなすものは無いが、椅子に座ってくつろいでおくんなまし。」

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