9話 偽の心臓
召喚で触媒とか言ってはいたが、心臓を中心に体を生成して肉体を??
と思っているとハジメさんが「よし、今
「え??何で善は急げって言うじゃん。」とヤケクソにしか見えないにこやかさに焦りを感じる私は必死に落ち着くように言った。
「待って!!殺しちゃだめって!!いや可哀想だし!!」
「はあ!?!?あいつの何処が?!?!よく見てみてよ!!咲玖ちゃん!!精霊じゃなきゃ上半身裸の成人男性の変態だぞ!!」大丈夫だ、こいつから遺物を取り出すだけだと遺体と異物をかけたシャレにもならないダジャレみたいなことを実行するハジメを抑える。
確かに一歩間違えれば、強制わいせつ罪ものだけどでも!!
「何かしらんけど!!カンだけど、殺しちゃいけないような気がするんだよ!!」
と説得をしてもハジメは抉るという手段を捨てなかった。
どんだけ嫌いなんだと思った咲玖はこんな願いを出た。
「ちゃんとセイカを見張っておくからとりあえず、殺さないで!!」と私は大声で叫び、その姿はペットを買いたいような、子供の態度そのまんまだった。
そこからはハジメが折れて宿の自室に戻ったのを確認したのは覚えているのだが……半うろ覚えで記憶が飛んでいることに気がついた時には朝だった。目の先にはそこにはセイカがいたのだった。なんとか説得してセイカを従えることを許可出来て…………何だっけ??疲れすぎて何も覚えていな……
「おはようございます、咲玖様。」い。
はず____________だ。
やっちゃった??
え??酒??酒なんて飲んでいたっけ??と自分の酒癖の悪さがここで出たのかと慌て青ざめる咲玖。 いや、あの後ちゃんと寝たはずだ。だったら何故??セイカはここに……??だとすると口調が変わるのは何故だ??
口調だけじゃなく、容姿になったような気がする。こっちの方が綺麗??
いや、前も綺麗だったけど、何ていうか清潔感が増して、親しみやすくなったような気がする。「咲玖様、昨日の件に尽きまして、誠に感謝しております。いえ、感謝しても感謝しきれません。我があr……咲玖様の右腕になれたことが何よりの幸福でございます。 どうか、末永く私を置いといてくれますかな??」と明らかに
私の勘違いではあるが、勘違いではあるが!!
その言葉には裏があるように思えるし、その笑顔も胡散臭く見えるんだけど!!私だけか!!私だけなのか!?!?!?!?
いや、私が殺さないでと言ったのは認めるが、部下にしたいとか言っていないし!!
怖いんだけど!!良い子すぎて怖い!!
「……あの、なんで??私の部屋に??」
「朝の起床時間が少し遅れていましたので、日宇さんが起こしにと。」
なるほど、日宇。後で覚えておけ。こんなにも心臓に悪いものを朝から見させるなどという大罪を起こしたのは…
「あとなんで、今日は……その服どうしたの??」
「日宇さんから。彼女、洋裁師ほどとは言いませんがこのような物を
お作りになるとは……咲玖様の友人は器用でございますね。」
そうですよ、日宇は趣味でコスプレイヤーで裁縫をやるから、
特に執事とか好きだから、デザインを見た瞬間分かりましたよ。
ああ、日宇よ。いつか痛いめ見させるぞ。こんな朝にイケメンを投下し、目のやり場に困るようなことしやがってと、ひっそりと心に復讐を決めた私であった。そして、グッバイ純潔時代の私よ。(読者さん、咲玖は色んな意味で勘違いしています。)
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