8話 セイカとハジメ

ハジメさんは嫉妬という感情ではなく、あくまでも保護者としての心配をしているのだろう。声色でそういう感情が分かる詐欺師みたいな保護者。

「これはこれは、ではありませんか。お元気そうで。」

 とセイカが言うとハジメはもっと不機嫌そうになり、ため息をついた。

「その呼び名は止めろ。」

 と今にでも何かが飛び出しそうなそんな彼らの間にあるギスギス間を

 私は慌てて和ますためにハジメさんに質問した。

「……ハジメさん、もしかしてなんですけど。この人と知り合いなんですか??」

 と私は慎重なそぶりで話すとハジメさんは苛立ちながらも嫌そうに話す。


「……まあ、そうだね知り合いだよ。俗に言うだ。」

「腐れ縁……あながち、間違ってはいない。」「……なんでそう、封印されていたお前がここにいるんだ??」「その答えは、咲玖様が一番状況を説明できる。自分はただあの遺跡に頂けで彼女の後を追っただけだし状況もあまり知らない。それに私が知っていたとしても、私が言えば、あんたは否定だろ??」彼が言った答えに苛ついた顔をしながらハジメは私の方に向いた。あの時の事情を私が説明した。______________





「馬鹿じゃないのか!?!?」と日宇と同じようなセリフに目を開いて怒鳴り声をあげた、それもそのはずだ。普通なら、古びた遺跡の怪しい装置のようなものにましてや触るなんてもってのほかだ、常識的に考えて。しかし、考えてほしい。


 




 そんな感覚。危険なものだったとしても、もしかしたら、もしかしなくても……??と。好奇心を抑えられない訳がない。と咲玖は芸人魂のような気持ちをハジメに弁論するも、ハジメさんは戸惑いの様子でありながら抑えられない怒りの感情を表に出さずには居られなかった。

「お前!!あの遺跡は重要な手がかりのがあったんだぞ!!」

 偽の心臓??そんなの偽物が手がかりになるのか??

 「……転移した君に説明する。世の中は今、

 願いの叶う古代要塞、‘ロスト・リマインズ’。その古代要塞の正体は墓だった偉業を成し遂げた遺体が残っているはずの要塞は入ることすらままならない、その古代要塞の鍵としてあけられるのは。鍵となる遺体…。

そんな中で最近見つかったのは、その偽の心臓だ。偽物が存在している中で鑑定は欠かせない。それを解析できるスキルやアイテムが今は必要不可欠と解説してくれたハジメから、解説を分かるように述べてくれた。


なるほど、世はまさに大トレジャーハント時代ってことか。

 「それを使うってことは、海洋学者が新種の魚を食料にして使うくらいナンセンスなんだ!!」バカやアホと言い、挙句の果てには国家レベルの犯行で現行犯逮捕されろと頭に血が上り暴走しそうになるハジメ、そんな中、セイカが言葉を出す。




「その偽の心臓だが、今ここに。」と言うセイカは胴体の真ん中に手を当てる仕草をした瞬間、私達は彼の胴体を見たのだった。

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