5話 ハジメ=ファースト
「デメリットとかなさそうだったからさ。」
それくらいいい人に見えたんだと説明しても…………。
「いや、バカだろ。普通人手不足って理由で誘うか普通は。」と口論を繰り返していると、
「そうだよね!!」
そこには、この問題の張本人である、ハジメ=ファーストだった。
やあ、おはよう二人共と文字通りのにこやか怪しげ
「というより日宇ちゃんはこの場では始めましてだったね。始めまして、
フリーの冒険者をやっている、ハジメ=ファーストと言います。」
「…………もごもご、もご、もごもご。(お前か、咲玖を誘ったやつは。)」『僕のこと知っているの?!?!』「もご、もごもごもごもごもご。(昨日、咲玖がお前のことで誘われたって言っていた。)」「誘われたって…こりゃまた誤解を招くような言い方を…」と私を見るハジメと目があって私はそらした。っていうかどう二人は意思疎通しているんだ?!?!初めましてだよね!?!?はじめましてハジメさん状態でしょ??。
日宇はありったけのポテトフライを頬張りながら会話をしようと一気に飲み込む。と同時にそういや、日宇が金欠で家賃が払えなかった頃、近所の小さな商店街でフードファイト素人大会で優勝して賞金を取った。という変なことを思い出しながら、パンでちぎったやつを口に入れた。とそこに私の隣にハジメさんは座ってきた。
「……食べている所、悪いんだけど。昨日の話は検討したかな??
咲玖ちゃん??勿論、無理とは言わないけど??」と
拒否の権利は一応あるようだ。しかし、日宇の顔は曇ったままだった。
「あ…私は良いって伝えたんですが、日宇が……その…」
「理解は!!理解は出来ているのよ!!納得は出来ない!!」
「え??咲玖ちゃんから聞いていなかった??人手が欲しいから、入ってくれないか??って。」「だったら、違う人でも海星でもいいだろうが!!」
と興奮気味にかつ怒っているかのように最早ダジャレが意図しているように
聞こえるがそのことをハジメさんは理解が出来なかったようだ。
「その、ひ・と・で??っていうのはよく分からないけど、
今の現状。君たちじゃなきゃ意味がないの。」
と言って自分の目を触って説明をしてきた。厨二病かな??
「僕の能力、
ふん!!と饒舌で喋って胸を張りドヤ顔をしているハジメさんの
少し子供っぽい面にかわいいと思ってしまった。
その空気に乗れなかった私と日宇にハジメさんはのりが悪いかのようにため息を
つきながら説明をわかりやすくした。
「…つまり、一目あった瞬間。僕のスキルで解析をした結果。とんでもない素体の持ち主だったと分かったからスカウトしているっていう状況。」Did you understand? と言いたげな口調で喋った彼をぶん殴りたい自分だった。
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