第2話ドイチル調和機構 特攻隊突進
力任せに投げ飛ばされたアリスがついた先は砂漠に近い無法地帯だった。サンバを踊ってるサン婆さんは居ない。
ア「東がガシガシでどうするのよ。」
乾燥がそこそこ酷い。ここは砂漠かと言うほどの汗が服に混入してくる。
舞花さえいればガッシガシンじゃ無いけれどという目で、んっと言ってくれそうだ。
一匹だけいた東の警備ロボにアリスに気付くのが5秒か10秒は遅れた。イチ死に位でも戻ると思いつつ、面倒臭いが勝つアリス。毒の噴射位置が左、計算で右に避けた。
バンという耳元の銃声が遠い。見当違い、反射ロボなのを見当違いで死を確信した。死に目に舞花大好きを叫ぼうとした。大好き、舞花は死に目に逃げなさ……
ア「飛ぶ寸前ね。」
死語で死のうとした、ただそれだけ。
Kissing アイラブユー
ダダバラン!
舞花が銃弾を蹴り飛ばしながら飛び出してきた。車道では無いので飛び出していい。
ま「そんなことだと思った。アンプリラン、てっとんアリス。舞花本当っ本当に来て正解だったんだけど。」
ア「あら、避けられなくても10秒で編成、死ぬのは痛いけど再生すれば元通りに」
ま「いい加減にして。助けられたでしょ。」
ア「ありがとうアリス。どうにもならないのは舞花だから本当に感謝よ。」
ま「ごめんは要らない。」
ア「何か言いたいならウェルカムなの。」
ま「ねえ、部屋に警備ロボが侵入したと思ったら、『わーれわーれ危害加えない物資ロボ』なんて言われて本気でビックリしたんだけど。」
ア「あら、蹴り飛ばさなくて正解ね。」
ま「蹴りかけたら避けられた。」
マリムが舞花の背中に飛び乗りドスン音がする。
マ「おっすよっすミリマーム。あんたも懲りねえな。こんな所まで来てまたご一緒かよ。」
ア「腐れ縁じゃ無いわ。」
どわっふぁあむ、という驚きを隠し平然と言った。ミリムに鬱陶しそうな目をアピールするとマリムはニタァっと微笑んで楽しいねという顔をした。
ア「ふぅ、間違えたら殺しアムだから私も流石に疲れたわ」
マ「休憩なエイチ。」
ア「エイチは片付けられないからやめて頂戴。」
ミリム×マリム兄弟だ。何度でも言う。以下略だ、逆はない。逆などあり得んことを爆発にも銃にも何方にも誓おう。逆創作は面白くて歓迎だ。
マ「片付けられなくて困るのは」
ミ「ねえ、エイチの話はやめてくれないマリム。」
ア「ごめんなさい私は何も聞かれても聞いてもないわ。」
ミ「気にして無いわ。ボケナース。」
ア「ボケナース?懐かしいわ舞花。」
ま「禁句なんだけど!マリマム、ちょっと絞めるん禁句っ、く、ん!」
ミandマ「いっただーん!いったーい!ミラマーワム!」
もう絞めすぎだから辞めてと目配せしたアリスに舞花がニコッと笑うとガルガルとアリスが笑った。
「ガルガル、カルカル、計算完了。ここは毒カリが多いから部屋は多少は間違いもあるわ。右上が東西よ。西方面への移動はお互い様でしょう。ご一緒にさせて頂戴。」
「おう、アリスと逆向き戦にならなくて助かったよ。まさかアリスからの申し出とは、愛しのプリティーは」
ま「舞花もう気にして無いんだけど!」
マ「マリムランドにレッツゴー」
ア「勝手に言ってなさいよ。」
警備ロボが高い。舞花が大声で話しかけそうになると、人差し指に静かにを掛ける。マリムもミリムもお口ちゃっくぽうず、をとった。
ま「どこが毒ガスなわけ?」
ア「舞花、端数で毒ガスの有る場所の確認をしたわ。競馬ロボが居なければ平らの電気で大体わかるわ。噛んだのじゃなくて壁よ。壁よ、壁の凹凸で大体わかるの、本当よ」
ま「アリスパルが偉くて可愛いんだけど」
ア「舞花ット、やめなさい。」
ま「アリスパットドエムかわいい。」
ア「あんたも」
ま「舞花ットはドエムでも可愛いでしょ。」
ア「嘘は言えないわ。」
ま「ねえ、ドエムでも舞花はいつになってもドイチルに帰ろうと木星軟禁されようと」
マ「ストップだ!」
ア「あら、ストップをぱっとは仕方ないわ。ライアラーに巻き込まれなくて。」
ミ「それの感謝は別バラで。」
ア「中立から味方の三方で手を打つわ。」
マ「当たり前だ、絶対んずだ!」
出てないことを忘れてないかしら、という目配せを舞花にしたら肩を上下して舞花が笑う真似をする。
ア「お礼なら出てから言いなさいいよ。出ないうちに詫びてどうするの?中立の火の子、死はドレッサムこえてグログハッサムよ。」
ま「日本語で言ってくれない。」
舞花が即被せて言うと、アリスは言いたくなさそうにガルルンと泣きそうに肩を落とした。
ア「ナイフで刺すよりも痛ましいって意味よ。」
ミ「ミリム何も聞いてないよ。中立国家ドイチル教祖局。」
顔色変えないミリムは面白くてイノセンスだ。
ア「教祖にして崇め奉るのはダメよ。」
冗談に聞こえなかったというブラックジョークでミリム遊びをする。そんなアリスに気付きながらマリムがネタバラシをしたがる。
マ「マリムぅ、ミリムの冗談だ。」
ア「知ってるわよ!」
アリスが知る知る、舞花が知りたがってるので従って舞花を見た。
ま「ドイチル帰りたい。このくらいでいいわけ?五千キロくらいしたらいいなら」
ばっかーんと頭をガンするイメージが浮かんでアリスは足りない頭になった気分。げっそりと草臥れたクタビレタ。
ア「飛ばして警備ロボ居たらどうするのよ。民間人に凧揚げタコアゲ血祭りされたい訳?」
ま「アリスプン、今の無し。」
ミ「マリム血祭り怖い……んんぅ。」
ミリムが本気で怯えて子ウサギのぷるるんに変わっているので、アリスがあんたのことも好きよって意味を込めてニコッとする。パッと込めた込め物に喜ぶミリムにアリスも喜んでいた。
ま「なんか落ちてるんだけど。」
ミ「ミリムも。」
アリスの死に目は一日中拘束カウントだと紙ペーパーに書いてあった。後からポロッと紙が出てきたので本当に今さっきまで知らなかった。
『安全なオアシスで間違いゼロし、おめでとう』
そんなバラが凄い数だけ、ばら撒かれていた。
部屋に入って瞑想しよう。ここは照明の良い例の高級エリザベス系のホテルしかない。間違い部屋にしては出来が良すぎる。もういいだろう。
アリスが熱を覚まそうと奮闘しながら発情期を迎えそうに目を細め歯を食いしばる。くる来ちゃうっくる、来る。休息期間の愛し合う同性不純行為が見たいなら三話で。
エイプリルフールでもないのに嘘ついてごめん。いや、本当にごめん、健全じゃないところは想像して楽しみましょう。
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