機械少女とナイフ投げ(デスゲーム、百合)

鷹皿 明日絵 (タカサラアスエ)

第1話 ドイチル調和機構、誘拐事件

 35世紀、楽しい平和な夜が終わる頃、ドイチル国では爆弾魔が現れた。

ま「構ってアリス!」


舞花は犬ならチワワだ。舞花に詳しく事情を聞くとしよう。チワワ、ピンク耳で調べてば好きなものを舞花に選択して当てはめてくれ。


 舞花は成人24歳だが、冷凍保存したので17か18の二択選択肢、好きな方に任せる。アリスは機械だから内緒だ。内緒だが百オルソーは越えていた。


番外編は置いておいて、爆弾魔は民間人とポーカー以外でギャンブル負け無しことミリマム兄弟とそれなりになんでもできる機械少女アリスとナイフ投げのアリスを誘拐した。そして爆発部屋がある爆発国という国を建物に閉じ込めた。oops(おっと)。

ま「ねえ!私達シスター富豪懸賞バン(銃)で金になるフィクサーって契約者なんだけど!誰でも皆んなに殺られちゃうのあり得るんだけど!」

舞花がガッテンもう死ぬとアピールしてるくる。

ア「その通り、このゲームはお断りが当たり前よ、無理よ。犯罪者に裏をかかれた私たちに文句の付け所しかないわ。外には銃を持ち、無理にでも殺そうとする警備隊が押し寄せるけれど。」

警備隊が人間で待機ロボは見張のみ、警備ロボはガトリングだ。パンフレットに書いて舞花にこっそり声を堪え教える。

ア「後は助かりたい民間人も万死にくる(バンをしに来る)拳銃!」

はあぁと呆れた溜息をアリスにかける。煙草に手をつける舞花の真似事だ。

ま「アリスは口をちゅの形にして可愛いんだけど」

舞花がとんでもない事を言うから一瞬だけアリスの顔が薄紅に燃え上がる。

ま「警備隊が押し寄せてる。めちゃくちゃ全員を抹殺できる可能性の高い軍団方式でインカムを持ってるんだけど。獣持ちの銃持ち待機中、終わっちゃうんだけど。」

ア「終わらないわ。私の言う通りにすれば動物はみんな手懐けられるじゃない。私はできないわ。」

 赤寄りリップうさぎ、こと舞花ではない。チワワ舞花に肩を摩りながら、するべき事をお願いする。

ア「ここからは兎に角ね、下に降りるの。重力逆向き月装置が無いのは、」

ま「登れない。」

ア「舞花が天井に登ろうとしたから、もう当たり前に分かったわ。」

ま「凄いでしょ」


ま「ねえ、本当に助かるわけ?」

ア「えっと、まず木星の特性は重力は地球と真逆ね。で、えっと、上に行けば西、右なら東、下なら南西がわかるわ。」

ア「運が良ければ北のこともあるんだけど。」

ま「計算わかるわけないでしょ。」

ア「それだけで充分よ。左にナイフを向けて壁にガンをしなさい。真っ直ぐ左に飛ばして。」

舞花がガッカンすると左の下二割、上に六割に固定状態でナイフが着地した。カランしなかった。

ア「北と南はどっちでもいいわ。とりあえず過程よ。南五千キロ、北六千キロと過程。」

ま「まって月が近い。ブォンブォン鳴ってるから、そっち向きで合ってる。本当の方であってる。」

ア「舞花、凄いわ。信じられない。ビューティーフルよ。完璧凄すぎよ。」

ま「アリスプルンお前様様、完璧肌なんだけど。」


♪ピーンポーンパーンポーン♪


爆「乗っ取り国放killより、インカム、インカムOS。ドイチル人誘拐放送です。パンフレットをご覧の方はもう気付いているとお思いですが、正しい部屋が七割、八割、七割です。」


嗚咽を漏らして息を殺して震え始めた舞花に冷静になれと目配せする。

ま「フィクサーは普通九割でやらない?これイカサマ、ぁあ、っ」

「イカサマNG法はこちらにもあります。間違え部屋は全て爆破予告をされて毒ガスand青酸カリどっちかで命を落とします。」

舞花が眠いときくらい安心した顔に戻った。

ア「来るわよ。」

爆「サービスナイフ問題です。ナイフの五本束支給品。」

ア「少ないのは当たり前よ。落ち着きなさい。貴方の五本は50首よ。大丈夫。座標を聞きなさい。」

ま「無理かも…」

ア「sit?黙りなさいよ。」

爆「ここからが問題となります。命は貴方、貴方は命。穴だらけになる命は要る命、要らぬ命。要る命か要らぬ命かをお答えください。」

ア「ハート。」

爆「ドイツ語かフランス語でお答えください。ドイツ語で答えたかフランス語で答えたかの記入も忘れずに。」

ア「書くわよ。」

爆「書かなかった方の末路はご想像にお任せ。ここの座標はドイツ語でもドイチルでも無いし、ここは地球でもない、木星の混沌でパー死です。」


爆「舞花ペア、ドイツ語もフランス語も出来ない民間人にのみYouwak(貴方の仕事を作ります)おっと誘惑しました。」

ア「マリマムに失礼な馬鹿ね。」

爆「字幕テレビをご覧ください。何度でも確認できます。問題を見れない鬼畜性分は有りません。」

た「アリス〜、アタシさっぱりわかんないけど、ねえ!危なくないわけ?」

ア「間違っても何も罰則は無いわ。ただ答えを出さないのは少し見張りが増えるわね。」

ま「要らぬ命要る命って何?」

ア「貴方は考えないで家にいたティディベアandトランクケース」

ま「ねえ」

ア「支給品預かり契約でもしたらどう?」

ま「ねえ」

ア「私はもう終わってるわ。」

ま「ティティちゃんより命なんだけど!」

ア「移動中には何も持ち物は無いわ。」

ま「本気で言ってるわけ?」

「部屋の中のパンフレットには郵便受けに欲しいものを書けば好きなものは好きなだけ揃うって書いてあったの。貴方は読んじゃダメよ。碌(ロク)なことが書いてないわ。」

「ねえ、本当に助か……」

度々ガタガタ、ブルブルと震える舞花をアリスが宥める。

ア「何でも持ってきてくれるわ。で、銃が欲しければ500ドル(¥65950)ナイフ50ドル(6957)」

 時計のカチ、カッチしか響かぬただ静かな時間の中、舞花は獲物の刺し方を思い出すような少し熱った顔を浮かべた。

 湿るアリスに辺りをつけるようにアリスは唇の中に舌を入れて舌と舌を這わせてギラギラの舞花に触りをつける。アリスの、ん……ん、んっぷ!という声がした。

ま「これ気持ちいでしょ。」

ア「戦象中に美味しいのは嫌ぁあ!」

返り討ちにした舞花はニヤリと笑うとブルドッグよりも煽るのが上手い舞花に戻る。


ア「弾の値段が無いから殻の骸銃(ムクロジュウ)よ、恐らくだけれど。」

舞花は一瞬だけ固まって上にツンと跳ねる。

ま「危なすぎるんだけど。で、ナイフはいつ来る……」

ア「当たり部屋の数値の値段によっては手に入る。それ以外、貴方は考えないで。弾丸は貴方の作れる弾丸と銃は恐らく合わない。」

考えない、と言うと舞花は力を抜いてアリスの膝枕に乗って頬擦りをする。

ま「特攻服着たフィクサーシスターズ時代とは違うんだけど。」

ア「舞花、ギャンブルポーカー•ジャケット時代よ。信じなさい。」

ま「なに」

ア「貴方の命懸け完璧症がなきゃ」

ま「なに。」

ア「私は無意味な弱虫でしかないわ。」

舞花は空気を緩めようとした様な目配せをすると、口を開いた。

ま「アリスより強い気がしてちょっと満足なんだけど。」

 キスを一瞬ちゅってして、アリスは恥ずかしそうに、んぅと鳴くと終わりと必至に目配せする。


ピンポンパンポーン

爆「ランキング発表。アリス舞花一位and最下位コンビ。アリス様が一位の方です。特待質問全問正解。ランキングはお気になさらず。ミリス、マリスヘッド二位and〇位。〇位こそ一位。」

ま「民間〇票って事じゃない?」

爆「何方か二人がなくなり次第、全員ぐるぐるマシーンで解放となります。」

ま「民間人が慌てるんだけど。」

爆「落ち着いて移動すれば怪我はしません。国民の皆さん。ペアをセットで殺せれば勝ちです。くれぐれも頑張って。」

ア「はぁ、グロッサム。」

爆「何方(南方)の軍も嘘つきのライアラーなのを忘れずに。マイカットにカットキルがお薦めです。分からなければ気にせずどうぞ。」

爆「インカム、インカム、次の移動は30分。サービスで35分です。セーノ、ドン。」

ア「南方がライアラー。要するに北移動が全部ダメよ。南方に馬鹿正直に行く馬鹿もいないわ。」

ま「どういうこと。合ってないわけ?」

「東よ。舞花、私を走りながら投げ飛ばしてとにかくその東に持っていって。釣りナイフは無いわ。偵察で私が命確認をしてからよ。」

ま「舞花も行くんだけど。なに?来たら文句」

アリスは舞花の唇に噛み付いた。

ア「私一人なら見張りはいてもどうとでもなるわ。計算機は探知されないの。日傘はある?」

ま「日傘あるけど嫌なんだけど。」

ア「降りる時パラシュートになるわ。」

ま「撃たれたら嫌なんだけど。アリスだって痛いじゃん。」

ア「死なないし当たらない。」

ま「嘘つき。当たってもバレないように着替えてたの知ってるんだけど。スカート捲ったら中だけ違う柄なの知ってるよ。」

ア「文句受け付けて無いわよ、文句は」

ま「受け付けて無いなら一人で全員killして出る。民間人だけキルすれば後のことは、舞花が爆発上手いんだけど」

ア「ミリム.マリムは中立よ。中立ごと巻き込むのは民間法違反よ。マリムは良いけどミリムの方の命が怪しいわ。却下よ。」

ま「なに」

ア「何方が勝っても多少の本物奇跡、生還よ。」

ま「ねえ」

ア「くたばらないでしょうけど、私たちは民間人に狙われる方が心配。あんた優しいし手加減。」

ま「しないよ、killは民間人にはしないけど、されたら切り殺す。」

ア「早く飛ばしなさい。マリマムはどうせ死なないんだから、今私を飛ばさないと一生後悔するわよ。」

舞花は舌打ちをした。

「しょうがないからいいよ」

そのまま力任せに胴を持って投げ飛ばした。



 力任せに投げ飛ばされたアリスがついた先は砂漠に近い無法地帯だった。サンバを踊ってるサン婆さんは居ない。

ア「東がガシガシでどうするのよ。」

乾燥がそこそこ酷い。ここは砂漠かと言うほどの汗が服に混入してくる。

舞花さえいればガッシガシンじゃ無いけれどという目で、んっと言ってくれそうだ。

一匹だけいた東の警備ロボにアリスに気付くのが5秒か10秒は遅れた。イチ死に位でも戻ると思いつつ、面倒臭いが勝つアリス。毒の噴射位置が左、計算で右に避けた。

 バンという耳元の銃声が遠い。見当違い、反射ロボなのを見当違いで死を確信した。死に目に舞花大好きを叫ぼうとした。大好き、舞花は死に目に逃げなさ……

ア「飛ぶ寸前ね。」

死語で死のうとした、ただそれだけ。




Kissing アイラブユー

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