片割時

片割ノ一

少女は目を覚ました。

私たちは目を合わせて、笑った。

とても長い夢から覚めた気分だった。

本当にそうだったのかもしれない。

もしそうだったとしたら、忘れてほしい。

私が犯した醜態を。

醜く酷く汚らわしい私を。

さあ、夜明けの時。

永遠に続く夜明け。

明日の門は、歪み開くことを許さない。

ラフレシアは2人を笑う。

どちらか一方を砕き割るまで。

しばらくして

2人は、中身の無いティーカップでお茶会した。

そして、話した。

過去を、今を、未来を。

夢見ながら。

2人はまだ気がついていない。

現実はただ2人だけを乗せて、

終焉へと、進路を変えていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る