日ノ二

次目が覚めると、神殿の中にいた。

少女は、【前見た時より荒らされている。】

と思っただろう。

鏡にはヒビが入っている。

鏡には、私の後ろに"私"が映っている。

鏡には"世界"が映っている。

鏡からは、闇が差し込んでいる。

それからは、崩壊の匂いと滅亡の感覚と死の色と影の"私"を感じた。

だけど、今はそっと、

何もしないで、

それを保護して、

忘れようとしていた。

だけど、そのいっぺんの欠片も頭の中から振り払うことは出来なかった。

自分は自分のことを隠し通せない。

それは、はるか昔から知っている。

忘れた、あの堕ちた日のこと。

忘れた、あの堕ちる前のこと。

忘れて、あの日のこと。

外には雨が降っている。

降るはずない、欠片の雨。

じゃぁ、今日もまたね…

いつか。

この日が"また"訪れるなら。

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