第6話 鬼の子

俺は昔からの大親友の阿丹修斗を占い屋に誘っていた。


「なぁつぐ!ちょっと放課後一緒に行きたい所あるんだけど!」

「んー?また蒼井のちょっと放課後一緒に行きたい病か?前はどっかの山で魔法陣見つけたとか言ってなんもなかったじゃん、近場?」

「うん!零って言う占いやなんだけど。」

「…行く、授業終わったらそのまま行くぞ。」


俺は修斗を誘う事に成功して、授業が終わってすぐに俺達は占い屋、零に到着した。


「やっぱり…なぁちょっと外で待っててくれないか?」

「えーなんでだよ。こういう占いで変なのが出るから面白いんじゃん。」

「すまん。マジで頼む。」


俺はあいつの頼みどうり外で待っているがそれでも少し声が聞こえてきた。


「随分と強い鬼だな。その服ってことはあいつと同じ学年に化けてるって事か、何を占いにきた?」

「ふざけるな。分かるか?1000年だ。俺がお前を追い続けていた年月。

かつて……………殺せなかったお前も弱った今なら引き分けぐ…………これるだろう。」

「は、それでどうす…………だ?ここで俺を殺してなんになる。」

「…お前が…………。」

「そうか、じゃあ…………。」

…残念だが無理だとよ。」

「じゃあ俺は………て死ぬ?」

「………………。」

「そう、か。…………。」


所々聞き取れなかった。だが、だが重要な事は聞き取れた。


「修斗が鬼?まさか、あいつは人間じゃないか。昔からずっと一緒にいるのに。」

「はぁぁぁあ!ほんっとに土御門んとこは盗み聞きとか覗きがだいっすきだなぁ?あぁ?」

「修斗...」

「…ごめん蒼井。お前には言っても良かったな。俺は、鬼なんだよ。」


修斗の身体が黒い霧に包まれ、それが消えるとそれは真紅の二本角で和服の鬼であった。


「ん、ここだと隣に迷惑だからここ行こうぜ。」


パチンと指を鳴らすと次の瞬間になぜか和風の豪邸にいた。

と言うか今見てたけど符は使ってなかった。アホほど難しい転移を符を使わずに成功させるなど宝くじ10回連続で一等が当たる確率とかのレベルだ。普通にやってることエグすぎでしょ。


「お前もこんだけできるようになったらいいな。」

「流石に無理ですよ。ただの転移でもどんだけ難しいと思ってるんですか?」


すると何処からか走ってくる音が聞こえてきて、それは狐耳の17歳ぐらいのお姉さんで俺を見ると抱きついてきた。俺も思春期だからまぁ、ね、アソコモネ。まぁ、ね。分かってくれよ?


「おいクソ零!この子が!?」

「あぁ、そうだよ。俺は鬼と話してくるからお前はこいつとそこで待ってろ。蒼井!こん中に符が入ってるから練習しとけ!」

「はー、分かりました。」

「そうなの?分かったのー偉いねぇ!」


頭撫でられながらぎゅーっと抱きしめられるとマジでちょっとやびい。


「あ、あの、貴方って…」

「あぁ、私は稲荷神。貴方の大お婆ちゃんよ!ばあばって呼んでねぇ!」

「お、おばあちゃん!?こんな若いのにって神さまぁ!?」

「そうよぉ、あのバカはこんな可愛い子を連れてこないなんてほんっとに!もう!」


このプリプリ怒ってるのが大おばあちゃんだとはだいぶ変な感じ。


「あ、お婆様!行けませんよそんなに走り回ったら、って、こ、こんにちわ。あ、稲荷紗枝です。」

「あぁ、こんにちわ。土御門蒼井です。」

「あら!自己紹介できるのぉ?偉いねぇ!」

「え、つ、土御門ぉ!?な、なんで?え?なんで?」


マジだ!本当に名前聞くだけでびっくりしてる!本当に凄いんだな。


「もうお家なんか捨ててぇ、ばあばのお家に住んでもいいんだよぉ?」

「ちょっと!お婆様!いつものあのしっかりしたお婆様は何処に行かれたのですか!?」

「んー?あんなの黄泉の泉に捨ててきたよぉ。」

「はは、すいませんちょっと放してもらえますか?苦しくて…」


俺にはどうやらお金持ち美女系神様お婆様がいたようだ…



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陰陽の申し子 リアス @00000aoto

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