第2章 元勇者&魔王軍VS人類
第33話 2年後
お久しぶりです。
第2章開幕!
—————————————————————————
———2年後———魔王城。
玉座の間にて、俺達幹部は、実に半年振りに魔王であるアリシアから召集命令が出されて居た。
その為俺は現在1番乗りで玉座の間の一角に座っている。
すると次に意外な人物がやって来た。
「———久しぶりだな優斗ー! 最近は何処に行ってたんだ?」
そう言うのは粗暴な口調にムキムキな体を持ったゲルブだ。
最近は人間界で暴れていた爆炎龍とか言う強力な奴を3体ソロで倒したとか聞いたな。
龍は竜の上位個体で、どれも数百年は生きている。
そんな奴3体を相手取り正面から勝つとは……相当強くなったな。
「久しぶりゲルブ。俺はダークエルフの森に行ってアイツらを鍛えてたんだよ。今はベルがアイツらを鍛えてる」
「おお! ベル嬢ちゃんが! 確かにアイツ強くなったもんな! 昔は1番弱っちかったのに今では幹部の中でも最強だもんな」
「ああ。ベルは俺の部下だからこの招集には応じなくて良いけど、俺は来ないと行けないから任せたんだ」
そう、2年前は弱かったベルだが、今では俺や魔王アリシアには劣るものの、間違いなく世界最強クラスまで強くなった。
もしかしたら歴代の魔王の何体かには勝てるかもしれない。
そしてゲルブにも言った通り、現在はダークエルフのレベリングに付き合ってもらっている。
俺が居なくなる時に「頼んだぞ」と言うと、
「こ、今度デートしてくれるのであれば更に頑張れますっ!」
と強めに言われたので、デートしてやる事にしたら、物凄いやる気でダークエルフ達を連れて行った。
俺に懐いてくれるのは嬉しいが、俺とのデートなんてたいした事ないと思うんだけどな。
ゲルブと近況報告と軽い雑談をしていると、続々と幹部達が集まって来た。
「優斗様〜久しぶり〜」
「おう、久しぶりだなシャナ」
「優斗様は〜私の活躍を聞きましたかぁ〜?」
「勿論だ」
シャナは1年前に魔界で起こった、反アリシア派との内戦を、此方の側に1人の死者も出す事なく相手を滅ぼした。
全ては死んだ者をも回復させる程に進化したシャナの回復魔法のお陰だ。
そんな事を思い出していると、ウルヘイムとテスラが同タイミングで入って来た。
「……今日も私の勝ち」
「否。アレは我の勝ちだ。それに昨日も我が勝った」
「……違う……昨日は私が喉元に刃を突きつけた時点で私の勝ち」
「否。あの程度で我の首に傷は付けられん」
何やら2人で喧嘩しており、2年前では考えられない様な関係になって居た。
「……なぁアイツらどうしたんだ?」
俺がゲルブとシャナに聞くと、2人はテスラとウルヘイムに目を向けると「ああ……」と少し微妙な顔をした。
「アイツらは俺達の中でも1番お前に勝ちたい欲が強くてな……」
「それで〜2人で毎日死闘をしている様なの〜」
「仕事は……?」
「ルドルフが全部やってるぞ」
「ルドルフが全部やってるの〜」
……可哀想なルドルフ。
まぁ今まで1番サボってたからしょうがないか。
俺が大して同情せずに自業自得だなと思っていると、扉からルドルフ、フリー、アリシアの順番で入って来た。
ルドルフは2年前より目の下の隈が酷くなっており、ちゃんと仕事をしている風貌となっている。
まぁ若干社畜みたいな顔になってるが。
フリーは相変わらずお堅い雰囲気は変わらない。
よく今後の魔王軍の活動や資金の使用先などで口論をしているので、1番会っているかもしれない。
そしてアリシアだが———綺麗になった。
身長も少し伸び、体付きも少女から女性へと変わっている。
こう見るとよりシンシアに似てきた気がするな。
しかし性格は相変わらずアレン似だが。
そんなアリシアが玉座に座る。
アリシアが座った後に俺達幹部も座る。
全員が座るとアリシアが口を開く。
「———これから魔王軍会議を始めるわ」
こうして魔王軍の今後の指標を決める会議が始まった。
————————————————————————
☆☆☆とフォローよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます