第24話 王都に潜入
今回短いです。
すいません。
――――――――――――――――――――――――
――一週間後――
俺達は計画通り魔界を出発して王都へ向かっていた。
と言っても俺が転移を使って高速移動していたから、あっという間に王都が見えてくる所まで進んでいる。
「うわぁ……これが人間界の王都なのですね……人が沢山います!」
「俺も久し振りに来たが……相変わらず王都はデケェな」
人間に偽造したゲルブと、人間の服を来ただけで特に何もしていないベルが神聖王国の王都の外壁と長い列をなしている検問所を見て感想を言う。
確かに魔界と人間界では人口が全然違うため、一つの王国でさえ魔界の王都よりも広くて大きい。
その分魔界よりも様々な物が手に入るだろう。
だが……
「――チッ……最悪な気分だ……」
俺は気持ち悪さに胃から逆流してきそうな物を必死に飲み込んで耐える。
ただでさえ馬車と言う酔いやすい乗り物に乗っていると言うのに、更には大嫌いな人間が目の前に何百何千とうじゃうじゃ居るのだ。
もう気持ち悪くてしょうが無く、今からでも暴れたい所だが何とか我慢。
しかしこれもあと少しの辛抱だ。
今夜俺は王城に忍び込み、愚王を拉致して王城の前で公開処刑にする。
計画ではまず俺が拉致を実行している間に、ベルとゲルブ以外の幹部たちに王都以外の神聖王国領を襲撃してもらう……と言うよりは既に襲撃してもらっている。
正直王都だけでは神聖王国を滅ぼしたとは言えないからな。
その御蔭で現在王都に逃げてきた貴族や民で検問所は長蛇の列を形成していた。
そして次は俺が王城に行って王族全員を拉致する。
これに関しては物凄く簡単で、見つけては連れ去り見つけては連れ去りと言うことを繰り返せばいいだけ。
そして眠っている民衆共には放火で叩き起こし、逃げ惑う民衆たちをベルとゲルブに王城の前までおびき寄せて貰う。
そして生きている全民衆が集まったら、まず今回の勇者召喚の真実を告げる。
その
関係ない家族まで殺されて可哀想だと思う人がいるかも知れないが、全くそんな事ない。
愚王は税金の横領を始めとした様々な不正に、権力を使って無理矢理女を抱き、違法な薬物を国に流通させて奴隷を作ったりと……まぁ色んなものが出てきた。
しかし愚王だけでなく、王妃を始め王族の全ての人間が何かしら悪事を働いており皆言うまでもなく屑。
なので殺された所で可哀想などとは一ミリも思わない。
そして王族たちの殺された様子を全て見た民衆たちは、驚きと戸惑いで大パニックに陥るだろう。
そこで俺は宣言する。
魔界に侵攻するなら容赦はしない——と。
そして商人達を除いた全ての人間を苦痛を伴わない様に殺す。
勿論大多数の人を殺すのは俺の仕事だ。
ベルにはまだ少し早い。
だが死には慣れて貰わないといけないので、目の前で見ていてはもらうが。
商人を殺さないのは、俺の言葉を広めてもらうためだ。
言っても全員殺したんじゃ意味がない。
そして予め逃げた人間もわざわざ追いかけて殺しはしない。
俺の目的はあくまでも神聖王国を滅ぼすことにあるからな。
俺が頭の中で計画の見直しをしていると、やっと俺たちの番が来た。
「おい、止まれ! 王都に入るには荷物を確認させてもらうぞ!」
「どうぞどれだけでも見ていてください」
衛兵達に止められた俺たちは大人しく止まる。
すると一人は馬車の中を調べ始め、もう一人は護衛であるゲルブに何かの水晶を向けた。
あの水晶には看破の魔法が掛けられており、偽造した者を見破れる物なのだが、俺の偽造はレベル十一、絶対にバレるはずがない。
俺の予想通り水晶は何の反応もせず、最後に衛兵達に通行料を払ってから王都に入る。
王都は何ヶ月か前よりもだいぶ活気あふれており、人も倍とまではいかないものの、見るからに多くなっている。
大方勇者の召喚が市民の耳に入って、我が国は安泰だとか思っているのだろう。
その肝心の勇者は皆ベルよりも弱いのだが、そんな事はだれも知らないだろうからな。
「さて……まずはどうするかな……」
俺は馬車を走らせながら夜までの予定を考えていた。
————————————————————————————
取り敢えず10万字程書いた時点で、人気であれば続けます。
なので、☆☆☆とフォローをよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます