第13話 帰り

「ふぅ~。とりあえずはOKかな?」

 僕は隠しカメラを確認するために、奥に設置してあったカメラを触った。

「………結局何も解決なんてしてないんですけど?」

「でも心情はわかったからとりあえずオッケーだよ」

「それがわかった所でどうしようもないと思うんですけど」

「まぁ現状はですけどね。でも日を追えば出来ると思いますよ。彼もいることですし」

「貴方は彼をどんな風に見てるんですか。まぁ私は帰るわよ」

「どうぞ。ごかってに」

 私の後ろをスタスタと歩くと、先生は扉を開けて帰ってしまった。

 さて、どうするか。彼を使うか、いや、それは無いとして、またあれ作って誘導するか、いや、それも問題がありすぎるな。だとすると、応援を呼ぶか、私が直接行くか、先生に頼むか、か。

 カメラの映像を確認すると、部屋を出た。

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