第10話 カメラの後ろで
「………来ない」
私はカメラを仕掛けて待っているのだが、現れる気がしない。私はここから動けないし、先生に頼むしかないか?
そう適当に別のカメラで校庭を見ると、校舎に向かって歩いてくるあいつが写っていた。
「書いてあった時間はもうすぐ………。もしかして時間悪かったか?」
他にもこっちに向かって歩いてくる生徒がいることから、今は部活帰りなんだとわかった。
「見守っててあげましょうか?」
カメラで後を追っていると、背後から先生の声が聞こえた。
「見守らなくていいですよ。別に危険なわけじゃないですし」
カメラから目を離さずに返事した。
「いや、別に君は心配してないし。逆にやっちゃわないか心配なんだよ」
「そんな心配も必要無いんじゃないですか?」
「まぁそうなんですけどね。まぁ見てるから分かってると思うけど、もう来ちゃうから隠れてるわね」
「………横暴だな」
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