ふんわかJKトーク②LINEや積雪○センチのニュースから、わかってきた!社会の謎は、ありすぎです。知らんけど。
第6話 「知らんけど」は、面白くて考えさせられる、不思議言葉。言い争いになって、論破されたくないから使う言い回しなのかもしれない?
第6話 「知らんけど」は、面白くて考えさせられる、不思議言葉。言い争いになって、論破されたくないから使う言い回しなのかもしれない?
さっき、JK集団のだれかが、言った。
「会話の場を、なごやかに整えるために、付け加えるみたいだよ?」
なるほどね。
と、なると…。
「知らんけど」は、言い争いになって、論破されたくないから使う言い回しなんじゃないのかとも、いえてきそうだ。
でも、実際には、場の空気を、なごやかに整えられそうですか?
心配。「知らんけど」の言い回しが多くなったということは、さみしさが多くなったということでもあるのかもしれないんだから。
「知らんけど」は、難しくいえば、コミュニケーションの疎外をほのめかす言い回しなんじゃありませんか?
「相手に、これ以上近付いちゃいけない」
「踏み込んじゃあ、いけない」
「間違ったことを、言っちゃいけない」
「反撃されそうで、怖い」
日本社会は、今、まわりに、そんな雰囲気を振りまいている。だからこそ、かえって、「知らんけど」を使わなければならなくなってきたのかもしれない。
考えれば考えるほど、寒いな。
「そうだ、チカ?」
「何?」
「和歌山の親戚も、知らんけどって、言うの?」
「和歌山じゃあ、そういうの、ほぼほぼ、言わないよ。知らんけど」
「そうか。言わないのか」
「大阪とか、京都とかで、たくさん使う良い方なんじゃないの?知らんけど」
「ふうん。本場じゃあ、責任逃れの言い方に聞こえないのか」
「やっぱり…。日本人の意識が変わって、言語的に、影響してきているんだ」
「ハヤナは、難しいことを言うなあ」
「…何かの先生に、なってくれ。知らんけど」
「いや。知っているでしょ?今、聞いてたんだし」
「それだ!責任逃れだ!」
「…和歌山のミカン、もっと、あるよ?」
「きたな、チカ!」
「ミカン、ちょうだい」
「こっちにも、ちょうだい」
「あ、その言い方!」
「どした、ハヤナ?」
「私にもちょうだいじゃなくて、こっちにもちょうだいっていう感じで言っちゃうのって、自己を消したいっていう言い方でしょ?それも、責任逃れなのかな?」
「これはまた、真面目なことを、言いますなあ」
「うちら日本人には、責任逃れの風が、吹いているんだよ」
「むむっ!うちらは、頭が良いな!」
「あ、でも」
「え?」
「何?」
「そうだ」
「何、ナオ?」
「さっきチカの言った、でもっていう言葉の使い方も、変だと思う」
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