第3話 和歌山、熊本、FBIに、ドッキュン!JKには、ミカンが赤くなっている秘密が、わかったらしい。あってほしくないけれどのあるあるって、何だ?

 「…和歌山のアリダみかん、美味しいね」

 「アリタじゃ、ないんだっけ?」

 「違うって、この前、いわなかった?」

 「そうだったかな。ごめん」

 「アリダ」

 「アリタ」

 「アリダ」

 「アリタ」

 「カイジャリスイギョ」

 「チカ?それ、熊本の力だっけ?」

 「詳しく、調べてみよう」

 「スマホ、今、ないの?」

 「朝、あんぽんたんなクラス担任に、吸収された」

 「吸収じゃなくて、没収でしょ?」

 「シンクロ率、 400パーセントです」

 「そういう意味の吸収じゃ、ないから」

 「うん」

 「このみかん、ここ、ちょっと赤い」

 「うちらJKに、嫉妬しているんだよ」

 「あら、いやだ」

 「意味、わかんない」

 「すまんくす。失言しました」

 「手が、黄色くなってきた」

 「生まれ変わったんじゃないの?」

 みかん星人の、誕生。

 「じゃあ、もう 1つ、食べる?」

 「そのときの、じゃあっていう言葉の使い方も、意味、わかんないな」

 「あたしも、意味、わかんない」

 「ほら。ユズハも、言っているよ?」

 「正直、言った私も、わかんない」

 「ダメじゃん」

 「ダメじゃんって、言うな」

 「で、和歌山。白浜」

 「うん」

 「東京駅から、白浜まで、直行バスが出ていてさ」

 「うん」

 「 1,000円ちょい」

 「うん、美味しい」

 「え、まじ? 1,000円ちょいで、東京から白浜までいけるの?って思ったらさ」

 「うん」

 「黒の組織に、捕まっちゃいました」

 「何、それ?」

 「アムロです」

 「アムラーです」

 「そっちのアムロでは、ありません」

 「ガンダムのアムロです」

 「違います」

 「FBI です」

 「アカイでも、ありません」

 「FBI といえば、オダマキとも呼ばれる、コロンバインの花が、届けられました」

 「コロンバインの花言葉は、あの方が、気がかり」

 「…あの方!」

 「…あの方!」

 「和歌山のミカンは、美味しいね」

 「うん。美味しかった」

 「食べるの、早っ!」

 「アリタミカン、美味しかったね!」

 「アリタじゃないよ、アリダだよ」

 「あ、そうだ」

 「何?」

 「東京の人が、和歌山を知らないように、たぶん、和歌山の人も、東京とか、知らないと思う」

 「それで?」

 「私、間違ってた。白浜から東京まで、 1,000円ちょいでいけると思ったら、神奈川とか千葉にある、白浜のことだったんだもんね」

 「そういうの、あるね」

 「ある、ある」

 「あってほしくないけど、あるよね」


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