三時限目⑤(シトラス視点)
「えー…、授業を再開します。」
と間口が言ったことで、ようやく授業が始まろうとする。ここまでの経過時間は30分。この学園の授業はほんとに卒業までに間に合うのだろうか。
「あの…先生プリントが…」
と例の生徒が気まずそうに挙手をして言う。
「はよ、取りに来なさい。あと、もう二度と忘れてくるな。乱入されすぎたら、ホンマに授業間に合わなくなるから、困るんで。」
と間口が言う。とうとう授業の幕開けだ。
「えー、前回は文章の説明までやりました。もう一度簡単に説明しとくと、時間と空間は関連があって、それの一例として川の光景が取り上げられていたわけですね。では、今回は問題の解説をしていきましょう。問一は漢字なので飛ばします。問二は、傍線部①についての説明ですね。これはまず傍線の引かれてる文章の全文をまず読むと、最初の方に指示語の『その』があるので、これの指す部分を探していきます。そして…」
ここからはさすがに授業は順調に進み、何とか時間内に解説を終えたのだった。
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