AM10:45 休み時間(リョウ視点)

休み時間が始まり、教室は生徒の声であふれていた。トイレに行こうと廊下へ出ると、何やら樫組の方から奇声が聞こえてきた。藤組の隣は昇降用の階段となっており、階段を挟んだ向かい側にトイレ、その横に樫組という並びになっている。流石に声が気になったので、樫組をチラッと覗いてからトイレに行くことにした。階段の横を通ろうとしたその瞬間、奇声の主だと思われる生徒が樫組の教室から飛び出してきた。驚いて立ち止まっていると、その生徒と目があってしまった。

「やべっ……」

思わず声が漏れてしまう。と、同時に奴はこちらの方に全速力で走ってきた。

「なぁ、竃……」

何だこいつ!?と顔を見ると、逢坂関あふさかせきミヲツクシであった。何故かその目は涙で濡れている。

「シトラスとクシャンに肉体関係があるって本当なのか……?(涙)」

そう、この逢坂関は何を隠そうシトラスの隠し撮りを六十枚も保持している変態なのである。


無視してトイレに行きゆっくりと休み時間を過ごした。おしまい!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る