AM8:20 ゴミ収集車襲来
無事にリョウタロウとシトラスと合流出来たショウイチ。
そして通学路の代名詞である坂道を登っていると、鼻をつんざく猛臭に3人は気づいた。
「ゴミ収集車エンカウントの時間か」
ショウイチがつぶやく。
リョウは
「なんでモンスターみたいな言い回し使ったんや」
と言う。
「うぅあぁ……」
そう言ってこめかみを押さえるシトラス。
その横を追い討ちをかけるかのようにもう一台のゴミ収集車が通り過ぎて行く。
さらなる激臭にリョウタロウもショウイチも思わず顔をしかめた。
「た…耐えるんだ。すぐにヤツらは過ぎ去っていく。」
青ざめた顔でそう言うショウイチ。
しかし無慈悲にもゴミ収集車は前方で停止した。
収集車から降りてきた作業員二人が慣れた手つきで置いてあったゴミを次々と投げ込んでいく。
その場で収集車が動き出すのを待っていると、横を一台のタクシーが通り過ぎた。
「ぐーてんもるげん。」
車内に居たのはクシャンーーーーー。
その声を聞いたリョウタロウは、
「クシャンの野郎、タクシーなんて使いやがって、、ぶっ潰してやる!」
「おいリョウ、おさえろ!リョウ!」
そんな会話をしていると、ようやくゴミを回収し終えたらしい作業員が車を再び動かし始めた。
「やっと行ったか、やれやれ」
少しは臭いがマシになったのか、シトラスが青ざめた顔で立ち上がった。
「行くぞ」
だがしかし。一難去ってまた一難、歩き始めたリョウタロウ達の前に再びゴミ収集車が停車してしまうのだった。
「こんなゴミ収集車なんか、これをくれてやる!ちゅっ」
「なんぞそれ」
リョウタロウに問われたシトラスは答えた。
「嘆きの投げキッスさ」
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