武人(ブサー)

 『武久路ぶくろ』は、東京都豊島区に存在する、東京有数の繁華街である。


 

 街中へ視線を走らせれば簡単に異国人を見つけられるほど国際色豊かであり、店も多種多様。中華料理店のようなポピュラーなものからミリタリーカフェのような変わり種までいろいろ。デートコースに最適な名所も数多い。


 一方で、海外マフィアや半グレなどの犯罪組織も多数潜伏しており、時折事件を引き起こす。去年まで武久路とその周辺一帯をとして仕切っていた指定暴力団『久栄会きゅうえいかい』が突如解散してからは、特にそれが顕著だった。


 かつてこの街には、十喜ときたま朝涼あさすずという女剣豪が住んでいた。類い稀なる美貌と、それに不釣り合いなほど類い稀なる剣技を誇り、多くの武人に地を舐めさせてきた無敵の女傑。彼女は早くに病で亡くなったが、まだ女の立場が弱い時代に男勝りな活躍を見せた彼女は、女性の社会進出を助ける人神ひとがみとして祀られた。——しかしそんな女傑の存在も、街の繁栄とともに人々の心から忘れられていった。


 古いモノが新しいモノに押しつぶされ、それもまた「さらに新しいモノ」に塗り潰されつつある。

 

 その「さらに新しいモノ」もまた種々雑多であり、時にぶつかり合い、時に共生している。


 清も濁も拒まず含んだ、闇鍋のような繁華街。


 それが、この『武久路』である。







 午後五時。


 武久路駅周辺から北に離れて少ししたところにある小さなバー『郷愁きょうしゅう』にて。


「——美味んまむんさぁ!!」


 カウンター席の一つに座っていた浅黒い肌の青年が、方言丸出しで酒の美味を訴えた。


 日本人にしてはやや顔のパーツが濃く、ハッキリとした顔立ち。ショートデニムとハイビスカス柄の半袖ジャケットから飛び出た四肢は、一見細く見えるが、間近で見ると筋肉の濃厚な凝縮が見て取れる強靭さがあった。


 そんな浅黒い青年——東恩納ひがおんなじんは、手元の猪口ちょこを掲げて、今度は少し訛りのある標準語で飲んだ酒を絶賛した。


「さすがは五十年モノだ。並の泡盛あわもりとは甘味が違う。こんなものを一生のうちに飲めるなんて、生きてて良かったというもんだ。恩に着るよ、織恵おりえさん」


「あらあら。お猪口ちょこ一杯分だけで、大袈裟ねぇ」


 カウンターの向こうに立つ女性がクスクスと笑う。


 バー『郷愁』のマスター、新垣織恵あらがきおりえ


 歳のほどは三十前半。疲れたような色気のある美貌に、レディースのバーテン服が描くたおやかな曲線美は、あまり女に関心を持たない武闘派の仁でさえ初対面で見惚れたほどだ。


 前の店主からこの店を受け継いで、今では彼女が切り盛りしている。


 そんな若きマスターは、意地悪っぽく笑って言った。


「それにそのお酒、タダで飲ませてるわけじゃないんだからね?」


「分かっているさ。『謝礼』のオマケだろう?」


「そうよ。分かってるならいいわ」


 織恵は柔らかく一笑。


 『謝礼』とは、いわゆる「みかじめ」とほぼ同義語だ。


 仁が幹部として属している新興組織『唯蓮会ゆいれんかい』は、この店を他の犯罪組織から守りつつ、いくらか出資もしている。その援助に対する『謝礼』というわけだ。


 暴対法が厳しくなっている昨今において、ヤクザが堅気カタギから「みかじめ」など取ろうものなら速攻で警察の御用となり、あっという間に組ごと潰されてしまう。ヤクザに対するこの厳格な社会の姿勢は、去年までこの武久路の覇者であった『久栄会』の解散にも一役買っていた。


 しかし、仁のいる『唯蓮会』は、いわゆる「半グレ」だ。暴対法による規制の対象外。警察もヤクザに対してのような強権で挑みにくい。おまけにヤクザのように代紋もなければ固定された拠点も無い。まるで雲のように拠点を移せる柔軟性を持ち、隠密性にも優れている。ヤクザにできなかったアングラ化を高度にやってのけているのだ。ゆえに警察も尻尾を掴みにくい。


 少なくとも現時点では、半グレは一番自由度の高い反社会組織だ。


「俺も、あんたとこの店には期待をかけてるんだ。もしも、俺のがロクな職に就けずにウロウロしてた場合は——」


「分かっているわ。悪い内地人ナイチャーに騙される前に雇ってあげてほしい、でしょ? もぅ、仁くんってば来るたびにそればっかりなんだから」


 呆れたような、尊敬しているような微笑を送る織恵。


 仁は沖縄人ウチナーンチュだ。


 住んでいる場所は父親の出身地である本土だが、母親が宮古島人ミヤコンチュである。そのため沖縄方言ウチナーグチ宮古方言ミヤクフツが混じった変な方言が身についてしまった。小さい頃はそれでよくからかわれたものだ。


 十八になった仁は、出稼ぎのために内地の東京へと足を運んだ。沖縄は現在ひどい就職難で、高級取りになりたいなら夜仕事しかない。マシな仕事を求めて内地、特に東京を目指す沖縄県民は多い。


 しかし、内地慣れしていない無知な沖縄県民は、根性の腐ったナイチャーにとって格好の「カモ」だった。


 仁が東京で最初に得た仕事は、振り込め詐欺のだった。直前になっておかしい事に気づいて途中退場したため決定的に罪を犯すことはなかったが、そのせいで詐欺グループが検挙されることとなり、組織から恨みを買ってしまった。それから逃れるべく、仁は久栄会系組織の用心棒になった。


 その久栄会も去年に解散してしまい、仁はまた独りになる。


 途方に暮れていた時、仁は織恵に出会った。彼女はナイチャーだが、祖父が沖縄本土出身だった。その事で話が弾み一日で意気投合。


 そんな織恵の店がギャングに狙われていると知るや、仁は彼女を守るために闘った。しかし、いくら武芸が達者であろうと、組織的に遅いかかってくるギャングに敵うはずもなく。射殺寸前というところで助けてくれたのが、『唯蓮会』会長の安西蓮あんざいれんだった。


 少年っぽさが抜けきっていない見た目でありながら驚異的ともいえる強さでギャングを全滅させた後、仁を腕を見込んで組織に迎え入れたいと言った。最初は断ろうと思っていたが「もし『唯蓮会』に入ってくれたなら、織恵とその店の安全を保証する」と言われれば是非も無い。


 以来、仁は『唯蓮会』の三番隊隊長として活動していた。


 そんな仁には、一つ「目標」ができた。


 仁は東京での生活で悟っていた。無知な沖縄県民は、反社にとっての「捨て駒」なのだと。沖縄は反社にとっての「捨て駒工場」なのだと。


 そんな同郷人が食い物にされぬよう、彼らが東京に来ても安心して働ける場所と環境を作りたい——それが、仁が『唯蓮会』で目指す「目標」だった。


 久栄会という盟主がいなくなったことで、現在の武久路の裏社会は戦国時代さながらの覇権戦争の真っ最中だ。『唯蓮会』はその戦争の中で勝ち続け、今や一番の勢いと勢力を誇る組織となっている。裏社会ウォッチャーの間では、『唯蓮会』が次の武久路の支配者となる説が濃厚であった。そんな勝ち馬に乗り続ければ、仁の「目標」が達成される見込みもグッと上がる。


 一方で、一抹の不安もあった。『唯蓮会』という組織は、安西蓮というボスのカリスマ性でのみ固着しているような集団だ。もしも蓮に何かあれば、それは即座に組織全体の存亡に関わる……のだが、どんな鉄火場に赴いても無傷で帰ってくる蓮を見るたびに、そんな心配は杞憂に感じてしまう。


「まぁ……こんな取引じみた事を言ってはいるけど……私はこれでも仁くんには感謝しているのよ? あなたが頑張ってくれなかったら、この店は続けられていなかっただろうから……」


 織恵の心からの感謝に、しかし仁はバツが悪そうにうつむいた。


「……よしてくれ。俺は結局真っ当に働こうとしても、ヤクザのような立場にしかなれなかった男だ。あんたの店が続けられているのだって、俺の力じゃなくて、『唯蓮会』の力だ。俺は結局、戦うことしか能が無い男だ……」


「でも、それだって仁くんが動いてくれたからこそ得られたものじゃない。だから、あんまり自分を卑下するのはやめて。仁くんは紛れもなく、私の恩人。その仁くんがそんなじゃ、感謝してる私までバカみたいじゃない……」


「……織恵さん」


 織恵は、疲れたようなその美貌に、瑞々しい感情を表すように微笑んでいた。


 それを真っ向から向けられた仁は、甘い息苦しさに襲われた。苦しいけど、いつまでも浸っていたい、心地良い苦しみという矛盾。


 琉球拳法の修行に熱中し、ときどき同い年の奴とケンカし、大人達の仕事を手伝うことしかしていなかった本土では、感じたことのない感情。


 カウンターに置かれた織恵の右手に、拳ダコのできた仁の両手がゆっくり近づく。織恵はそれを少しも警戒しなかった。


 お互いの手が、触れ合う、その寸前。


「ひっ……東恩納さんっ…………!」


 店の入り口ドアが、暴力的な勢いで開かれた。無粋に。


 織恵がビクッとして息を呑むが、仁は動じなかった。


 入ってきた四人組の男。それらは全員仁の部下——三番隊の隊員だったからだ。


 おまけに、全員何やら苦しげに顔を歪めている。


 仁はそれだけ見て「揉め事」の気配を敏感に察知した。


「……?」


 仁はそう問うた。織恵と話していた時とはかけ離れた、鋭い目つきと低い声。「裏社会の人間」の顔をしていた。


「い、いてぇ! ひ、ひがっ、東恩納さんっ……腕っ! 左腕がっ、動かねぇよぉぉっ!!」


 四人中、特に痛そうにしている男がいた。アフロヘアーが特徴的な、大田おおたという男だ。左腕を胸に抱えながら、メソメソと泣き言を訴えてくる。


 仁は無言で席を立って、大田へと歩み寄り、左肩のあたりを軽く触れる。


「……あー、肩が綺麗に外れてるな。今治してやる。動くんじゃない——よっと!」


「ひぎぃ!?」


 ぽこっ! という音が大田の左肩から鳴る。


 跳び上がりかねないほどの痛みを見せたが、大田はすぐに自分の体の変化に気づいて目をしばたたかせた。

 

「す、すげぇ!! 元に戻った!! あ、あざーっす!! 東恩納さん!!」


 感謝に対して、仁は何も言わない。肩をはめるくらい何でもないことだった。


 それよりも。


「それで、一体誰にやられたんだ。またどっかのギャングか?」


 四人は仁に説明をした。つい先ほど起こったことを。


 顔が良くて乳のデカい冨刈高校ガリ高の女子をナンパしたこと。


 しつこく誘った結果、反撃を喰らい、それに逆上して殴ろうとしてしまったこと。


 それを、オタクっぽいガリ高の男子に止められたこと。


 その男子に食ってかかったが、逆に四人全員返り討ちにされ、現在に至る。


「それはお前らが悪いな。自業自得だ」


 仁がそうあっさり切り捨てた。


 報復を期待していたのであろう四人は「そんなぁ!」とあからさまに残念そうな顔をしていた。


 普通なら、そこで終わりにする話だった。


 しかし仁は、一つだけ気になっていた。


「……お前ら、やられたのか? そのガリ高の男子、たった一人相手に」


 呆れているのではない。純粋な興味だった。


 手前味噌になるが、仁が隊長を務めている三番隊は、『唯蓮会』の中でも特にケンカ慣れしている連中の集まりだ。その分ゴロツキじみた奴も多いが、それでもここの腕前は決して弱くない。


 その三番隊の奴四人を、一人で倒した? ただの高校生が?


「え、ええ……恥ずかしながら」


 四人の一人が、そう気まずそうに肯定。


 仁の興味がますます強まった。


「何か道具使ってきたのか? スタンガンとか。武久路ならその気になれば違法改造のスタンガンだって簡単に手に入るだろうからな」


「いえ、素手でした」


「素手? 格闘技か何かか?」


「はい……たぶん、そういうやつです」


「特徴は?」


 仁の問いに、四人は口々に証言する。


「チビでポッキーみてぇに細いナリのくせに、すげぇ力だったです。一瞬で関節を外されました」


「蹴りもすごかったです。垂直に伸びました」


「俺、タックルしかけたんですけど、バビューンって感じでめっちゃ高く跳び上がって避けられました」


「なんか、最後に変な構え取ってたの見ました」


 以上。


 ……どれも掴みどころの無い情報だ、と仁は思った。


 それでももう少し掘り下げようと、追求した。


「おい、最後に見せた「変な構え」ってのは、どんなだ? だいたいでいい、やってみせろ」


 動いたのはアフロの大田だった。


 大田は左手左足を前にした半身はんみの立ち方をした。その状態のまま、両手を付かず離れずの間隔で構えた。その両手の形は、親指を人差し指、中指の腹にくっ付けた形——そう、まるで蟷螂カマキリの鎌のような形をしていた。


 蟷螂のような手!


蟷螂拳とうろうけんか!!」


 仁が声を弾ませた。周囲がビクッとするほどに。


 織恵が尋ねた。


「えっと……その、とうろ? っていうのは何かしら?」


「蟷螂拳だ、織恵さん。中国山東省発祥の武術の一派さ。迅速なカマキリの手法と、軽快な猿のフットワークを取り入れた、数ある中国武術の中でも特に実戦的といわれた武術」


 仁は活き活きと説明するが、織恵は「はぁ……」と小首をかしげるだけだった。


「だが……昨今の中国武術は、てんで使い物にならない。六十年代の中国で起こった文化大革命では、中国伝統武術までも「封建的」と弾圧の対象となった。これによって多くの伝統武術は失われ、なおかつ無害な形に改変されて骨抜き化された役立たずの武術ばかりが残った。さらに学んでいる人間の低レベル化も手伝って、今や中国武術は最弱の格闘技扱いだ。しかし、お前ら四人を一度に相手して、勝ってしまうほどとはな……」


 この辺で「使える」中国武術を教えているところといえば、仁の知る中で一つしか無い。——中国伝統武術伝承団体『正伝聯盟せいでんれんめい』くらいだろう。


 しかし、あそこは基本的に裏社会の揉め事にはノータッチだ。おまけに人格を認めた者しか弟子にしないので、躾がしっかりしてる弟子が多い。その大半が在日華人だ。一発逆転思考にまみれた現代日本人に、地道に鍛錬を積み重ねて身につける伝統武術は豚に真珠である。


 そもそも『正伝聯盟』では、


 となれば、別の勢力。もしくはまったくの「個人」。


 ——なら、ちょっかいを出したとしても、問題無いというわけだ。


 仁の口が、我知らず微笑を作る。


 疼いていた。琉球空手を幼少期より学んできた、武人ブサーとしての血が。


 闘ってみたい。今時、それほどの実戦性を誇る蟷螂拳使いと。


 仁が学ぶ琉球空手も、元をただせば中国武術から生まれたものなのだ。琉球王朝時代、王朝にやってきた中国人が伝えた武術が、琉球の中で独自に発展を遂げた。琉球空手もそれによって生まれたものの一つ。……内地でキックボクシング化してしまったではなく、純粋な琉球空手として、源流たる中国武術と比べてみたい。


 それに、この連中が悪いとはいえ、『唯蓮会』の一員に手を出されたことは事実。何もせず放置していたのでは、三番隊のメンツに関わる——そんなもっともらしい理由をひねり出して自分の欲求を正当化し、仁は声を張り上げて言った。


「——よし! ならば明日、冨刈へ赴くぞ! その小僧に一目会ってみたくなった!」


 四人が「うおおぉぉっ!!」と歓喜した。


 特に大田がはしゃいだ様子。左肩を外された恨みがあるからだろう。——おそらく、大田の左肩を外した技術は、蟷螂拳の分筋錯骨法ぶんきんさっこつほうだ。関節を瞬時に外したり、または骨を破壊したりする技術。これをあっさりやってのけるところを見ると……やはりそれなりに「やる奴」だと見た。


「隊長、隊長! 良い事考えましたぜ! 今回の一件……小僧だけじゃなくて、あの女にも責任とってもらいましょうよ!」


 そんな大田が、わくわくした様子で訴えてくる。その目つきには、が宿っている感じがした。


 その発言に、全員が静まった。


 仁が、トーンダウンした声で、


「……なんだって?」


「だから、あのJKにもケジメつけさせましょうって話っす。あの女も、俺ら『唯蓮会』をコケにしやがったんだから、オタク野郎と同罪ですぜ!」


「ケジメか。具体的には何をしようと? あの女ともケンカしたいのか?」


「いや、別にケンカじゃなくたって、女なら女にしかできないケジメのつけさせ方があるじゃないっすか! たとえば、あのデカパイで——」

 

 言い切る前に、大田が


 仁の振るった拳が、顔面に炸裂したからだ。


 コンパクトな振りだが、大田はまるで担いで投げ飛ばされたような勢いで吹っ飛び、ゴミ箱に顔面を突っ込んだ。


「——くんふりむんがぁっ!! なしてぃっぞぉ!!」


 方言丸出しの一喝が、店内全てを強く揺さぶった。


 仁は残り三人も振り返り、今度は標準語に戻して激しく問うた。


「貴様らもあの馬鹿者ふりむんと同じ魂胆を抱いてやしないだろうな!? あぁっ!?」


 三人はビビった様子で何度もかぶりを振る。


「いいか!? 俺が欲しいのはその蟷螂拳の小僧との腕比べのみだ! 三番隊員をやられたメンツ云々は、あくまで小僧を戦う場に引き込むための口実だ! それを忘れるな!」


 今度は必死に何度も頷く三人。


「よし。では明日、冨刈へ向かうぞ! いいな!?」


『はいっ!!』


 三人は威勢よく返事する。


 織恵が何か言いたげにしているが、仁は気づいていないフリをした。


 ——我ながら度し難い生き物なことよ。武人ブサーというのは。


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