第113話 100%の暗殺者

男は凄腕の伝説級の暗殺者だった。

 

どんな依頼でも、その達成率は100%を誇ると噂されている。

現に、男に依頼して、失敗したという人間が全くいない。

 

金さえ積めばどんな人間も暗殺するという男。

男は必ず報酬は、成功してから受け取る。

前金は絶対に受け取らない。

それが男のポリシーだった。

 

今回も多額の金を積まれて、要人の暗殺の依頼が来た。

 

男は依頼なようを見て、頭を悩ませる。

今までにないくらいの何度の依頼だった。

 

だが、男は決して依頼を断るようなことはしない。

 

男は暗殺を決行する。

しかし、ほんの小さな運の差で失敗してしまった。

 

男はためいきをつき「今回は金にならない殺しか」と呟いた。

 

終わり。











■解説

男は暗殺に失敗した際は「依頼者」を殺害することで、「依頼達成率を100%」にしていた。

つまり、「依頼されたこと」自体をなかったことにしていた。

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