さんわめ 定番だこれ

自分が女の子の世界線に来た私だが、男だった自分と全然違う暮らしをしているようで、計画していたTS生活を全然できていない。

そして、只今ピンチ中である。


ジャーーー


姉に手を引かれお風呂に来たが、久しぶりに見る姉の裸に戸惑いが隠せない。

どうにか脱衣所までは見ないままで来れたが、お風呂の中は狭いため、目のやり場に困る。

怪しまれない程度に目をそらしながら体を洗う。

先に体を洗うのを終わらせた姉はもう湯船に浸かっている。

そういえば、不思議と自分のこの体にはなんにも感じない。アレがないのはちょっと違和感だが。


ジャバー


私は体を洗い終え、次に髪を洗おうとした。

すると急に姉が湯船から上がり、私の後ろに立った。


「美里はシャンプー苦手だもんね」


そういうと姉は手にシャンプーを出し、私の髪を洗い始めた。

私は見ないように下を向く。


「もう。美里。下向くと洗いにくいでしょ」


そう言われてしまったのでしょうがなく前を向く。


「あははっ。美里本当シャンプー嫌いだね」


目を瞑った私に姉は言った。

本当は見ないように目を瞑ったが、そう思ってくれて助かる。


「じゃあ流すよー」


そう言い私の髪をシャワーで洗い流す姉。

私はすぐにこの状況から逃げたかったため湯船に入ろうと立とうとした。しかし


「もう。だめでしょ。髪痛むよ」


姉は私をまた座らせて、トリートメントを私の髪につけ始めた。


「全く。髪痛み過ぎじゃない。病院でトリートメントしなかったの?」


トリートメントなんて今までしてこなかったが、髪が痛んでると確かに女の子としてはへんなのかもしれない。面倒くさいが今後はやるようにしよう。こんな感じで、男のときにはやらなかったことが沢山ある。TSはしたかったが、女の子は結構大変かもしれない。


髪をすすぎ終わり、やっと湯船に入る。入るまでにかなりの時間がかかった。


「フゥ…」


ゆっくり湯船に浸かり、疲れをとる。


「よいっしょっ」


しかし、どうやらゆっくりとは出来ないようだ。

姉が湯船に入ってきた。


(めっちゃ肌触れてる!!)


突然入ってきた姉に戸惑いを見せないために微動だにせず、あたかも普通のように振る舞った。


「ちょっ美里!」


姉の驚いた声にびっくりしてそらしてた目をつい合わせてしまった。


「鼻血出てるわよ!」


(え!?)


水面を見ると透明の浴槽に赤が混ざっている。


ザバァ


すると姉が私を浴槽から出そうと立った。


(あっ…)


私はついに見てしまった。不覚にも私の目線と姉の位置は完璧だ。


ブシャ



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