第3話 チート使ってモテよう!そうだ!身長を伸ばそう!!
久しぶりに外に出た。
日差しは薄っすらだが差し込んでおり、時間は朝の6時。
前までは外に出ることがしんどい人生であったが、今は誰よりも胸を張って外に出ることが出来る。
一歩一歩歩くごとに足や全身が揺れ、脂肪が燃焼され、筋肉がついていることがわかる。
この超成長。
さすがにチート過ぎないか?
昨日階段を上がっただけで腹筋が薄っすら割れ始めたぐらいだ。
「高いな…」
ふと思って口にした言葉。
それは周りの人間の身長のことである。
父親以外をろくに見てなかったせいか、自分の身長の低さに今更気づく。
俺はトイレに向かい、魔法のポーチを取り出した。
『身長が180cmまで伸びる牛乳』
真っ白な牛乳を口に入れる。
生臭さがきつく、吐き出しそうになるのを堪えて俺は全部飲み切った。
すると身体が火照っていき、目線がどんどん高くなっていく。
今まで156cmしかなかった身長が本当に180cmほどの高さの目線になり、感動を覚える。
「そういえばチビだ、チビだと罵られていたなぁ」
しかし今では誰もがうらやむ高身長男子に仲間入りだ。
しかし男はただ背が高いだけではダメだ。
それなら世の高身長男子はもっとモテているだろう。
ただしイケメンに限る。
身長や頭脳、性格の良さなどすべてを凌駕する最高の武器。
「容姿のレベルを上げなきゃな」
そのためにも俺は向かう。
ダンジョンへ。
俺もバカじゃない。
ここへ来たって瞬殺されるのは目に見えている。
ちゃんと戦闘スキルを身に付けてきたのだ。
外に出る前に武術スキルと剣術スキルを取得し、家にあった竹刀を振ると剣術がLV4まで上がり、下手なシャドーボクシングをすると、武術のレベルも4まで上がった。
さらに身体能力強化のスキルを取得し、運動を一、二分行い、準備は万全である。
鑑定スキルもステータスを見ているとレベルが6まで上がり、他人のステータスを見ることもできるようになっている。
これで魔物のステータスも見ることが出来る。
ダンジョン名:スルーグモの洞窟 1階層
翔の前には古びたナイフを持つ、緑色の肌をした化け物が一体いる。
「大丈夫なはずだ、、、スキルも身に付けた…」
翔は家から持ってきた包丁を手に持ってゴブリンと向き合う。
「はやっ!!」
ゴブリンは獲物を見つけたと言わんばかりに涎を垂らしながらこちらに向かってくる。
「頼むぞ!!」
情けない声を出しながら翔はゴブリンと剣を交える。
それと同時に自分の戦いのセンスのなさに落胆する。
「力つよ、、痛い痛い痛い!!!」
すこしゴブリンのナイフが腕にかすり、翔は顔をしかめる。
「おいおい、本当に武術、剣術のレベル上がってるんだろうな!!
くそっタれ!!!!」
翔は勢いよく踏み込んでゴブリンとの距離を縮め、ナイフをゴブリンの首に振り下ろす。
「くっ!!」
ナイフはスパッとゴブリンの首を斬り、血しぶきが翔を襲う。
翔はそんな返り血を気持ち悪がる余裕もなく、息を切らして尻をついていた。
「足早くなりすぎだろ…」
勢いよく踏み込んだ自身の身体が想像のはるか上の早さ過ぎて、動揺した。
これからは気を付けないと、あれが隙になる。
そして翔はゴブリンの魔石を回収し、ステータスを確認した。
名前 佐藤 翔
種族:人間LV3
職業:無職LV4
レベル:20
体力:680
身体能力:1540
回復力:720
知力:230
容姿:310
運:10
魔力:140
魔法スキル
全魔法LV1
技能スキル
武術LV5
剣術LV6
身体能力強化LV6
鑑定LV7
固有スキル
超成長
複製
など以下省略
「おいおい、、成長しすぎだろ…」
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