第2話

起動したはいいけど、どうやったら始まるんだ?


”オートアナライズ開始”

”骨格、身長から大体の設計をします”

”顔や声については変更不可能なのでご了承ください”

”なお、言語については世界各国共通で翻訳されるので気にする必要はありません”

”では、楽しいゲームを”


「すげ〜な」


俺は素直に感嘆の声しか出なかった···ゲームは高校に入ったぐらいからやらなくなっていたが、変わったという声しか聞かなかったから大袈裟言っているだけと思っていた。


”選択ゲームはどうしますか?”


「クロサガで!」


”ゲーム名クロニクルサーガを開始します”


「な、なんだ!」

周りが急に光に包まれた



「うぅ、なんだったんだ今の」


”クロニクルサーガの起動に成功しました”


「あぁ、ゲーム起動時の光か(眩しすぎたが)」


”クロニクルサーガについてのチュートリアルを行いますか”


俺は6時間と限られた時間しかないからチュートリアルをやっている時間はないか


「行わない」


”では職業を選びください”


「職業を選ぶと···って!なんで魔法使いと剣士しかないんだよ!普通アサシンとか鍛冶師とか色々あるはずだろ!なんでこんな基本職業の2つだけなんだ?」


”職業を選びください”


「強制かよ...なら、剣士で!」


”職業が剣士となりました”

”次に名前を決めてください”


「名前か〜迷うな」


”名前を決めてください”


「な、なんか急かされているような気がするな」


”名前を決めてください”


「や、やっぱり! 早く決めるしかないか...

なら、名前はライクスだ!」


この名前は俺が中学生の頃に付けていた名前だからな、もしかしたらあの時の知り合いが俺に気づくかもしれないしこれでいいだろう


”ユーザー名をライクスに設定します”

”質問はございますか”


「え、し、質問?なにかあるか...?」


”ではゲームを開始します”


「おい!俺の話をきけ···って...」


その瞬間、俺の目の前に広がった世界は中世ヨーロッパのような街並みに埋め尽くす限りの人がいた。


「す、すげ〜!なんだコレ!リアルとほぼ変わんねーじゃねーか!体も思うように動くしラグも存在しない感じだ···これなら、俺の思う通りにキャラを動かせるな!そうと決まればクエストだ!」


クエストを受けるならやはりギルドで受けるのが相場だよな!っと、あったあった...?

”最強ギルド” 何だ···この看板、見るからに地雷みたいな名前じゃないか!もしや、制作陣のネーミングセンス皆無なのか?

とりあえず、入る以外の選択肢はないよな...


(キー ガチャ)


「ようこそ!最強ギルドへ!加入者ですか?」


「え、か、加入者?」


「ふむふむ···」


何だこの人?ドアを開けた瞬間にいきなり話しかけてきて、俺の体をくまなく見ている感じだし...


「初心者の方ですね!では、職業は?」


「え!しょ、職業ですか?職業は剣士で·····


(ドン)


「オラ!出てけ!剣士なんぞの基本職業に興味なんてねーよ!」


「痛てーな!何すんだよ!」


「お前、ちゃんと看板見たか?ここは最強ギルドだぞ!基本職業じゃなくてユニーク職業限定だ!分かったらさっさと出ていけ」


「な、何だよそれ!剣士の何がいけねーんだよ!」


「はぁ〜、しかないな...なら、なぜこの最強ギルドが初期の街に置かれているかを教えてやる」


「は、はぁ?」


「ユニーク職業ってのはな、最初から手に入る基本職業とは違って珍しい職業なんだ、つまりユニーク職業の人間は必ずこの最初の街に来るそしてそこをスカウトする!だから最強ギルドなんだ!」


「(や、やばい、こいつが何を言ってるか半分しか分からない···)つ、つまりお前らはユニーク

職業の人間が加入条件ってことか?」


「フン!そういう事だ、分かったらさっさと消えな!」











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不採用の雨を食らった俺はゲームの世界から現実世界へと歩みを進める セイユウ @adamanteer

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