不採用の雨を食らった俺はゲームの世界から現実世界へと歩みを進める
セイユウ
第1話
”不採用” この言葉を誰しもが聞いたことがあるはずだ。社会人として成るためには通っても避けられない運命のようなものだからだ。
そんな中、俺はこの言葉を誰よりも聞き覚えがある自信がある。なぜなら....俺は大学卒業前からの就職活動において内定はおろか、1次審査も通ったことがない男だ。そんな俺も過ぎてみれば23になっている、周りの人間や中学、高校の友達も全員が働いて給料を貰っている。
”俺には希望なんて無いのかもしれない”
「みんなも始よう!クロニクルサーガ!!」
この無駄に高い声で流れてくる広告のゲームはクロニクルサーガ、略してクロサガと呼ばれており、世界中にプレイヤーがいる大人気ゲームだ。なおかつ、このゲームはフルダイブ型ゲームとなっており、ライタと呼ばれる巨大なカプセルに入ることで全身がまるでゲームの世界に入ったような感覚に陥ることでゲームが出来るようになっている。
「こんなのはどうでもいいんだよ!俺は採用を貰わない限りコンビニバイトをし続けるフリーターになっちまうんだ!奨学金の返済によって月にもお金が飛んでいくし、満足のいく生活なんて出来やしない.... いや、待てよ!」
このゲームは噂によると、ゲーム内で得た通貨を現実のお金に変えることが出来たはずだ···
つまり、俺はこのゲームで成功さえすればこれから満足のいく生活ができるというわけだ!
「そうと決まれば行動あるのみだ!俺の唯一の財産を使って、いざカプセルカフェへ!」
カプセルカフェとは、一定料金払うことでカプセルを指定した時間使うことが出来る、いわゆる···レンタルだ!
「すみません〜、カプセル使いたいんですけど?」
「使用時間は?」
「えっと、6時間でお願いします」
「1000円になります」
なんかこの店員の人感じ悪いというか、無感情というか、なんか苦手だな〜まぁ、1000円札は出すけど
「ちょうど、なら30番のカプセルを使ってください、鍵はコレです、じゃあ」
「ま、待ってください!俺メモリーないんですけど、どうすればいいですか?」
「はぁ、メモリーですか?なら追加1万円でメモリーも付けときますね、では」
行っちゃった···使用上の注意もなしなのに、しかもメモリー代が想像以上に痛いし...でも仕方ないよな
「さあ、行くぜ!クロサガ!!」
そう言って俺はライタの中に入って起動させた
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