第33話 用語一覧

 よし、裏設定の資料も手に入れられるだけ手に入れたし、これで作業に取り掛かるか。それにしてもこの話、一人称の視点変更をやりすぎなんだよ。各話ごとに誰の視点にロックオンするか決まってるとか、何の縛りプレイしてんだこの作者は。場面も飛び飛びで、作中で書かれていない内容が多いし。なに考えてんだろ? まあそれで、今回の依頼があったのかな。それにしても、話そのものが第2話から始まっている、って斬新すぎるだろ……ただ話数を打ち間違えているだけだったりしたら笑えるけど。まあいいや、ちゃっちゃと書き上げるとしますか。


「ア行」


――アイドル【アイドル】初出、第8話。第7話のロックオン対象。『風魔法【かぜまほう】』の『導師【どうし】』。まさにアイドルとして世界をまたにかけて活躍している。その傍ら風魔法の指導も精力的に行っており、『ウィンド【ウィンド】』を魔改造し相手の五感を操って、どんな初心者が相手でも一発でウィンドを使えるようにしてしまう達人でもある。『勇者【ゆうしゃ】』ですら手玉に取ったが、謎の反撃を受け撃沈した。その後『魔族【まぞく】』として覚醒する直前に『賢者【けんじゃ】』が強制リセットをかけたとのこと。そういえば、最近ここでコンサートをやってたアイドルが、突然の病気からの復帰をお祝いして風魔法レッスンの大抽選会を開いた、ってニュースで言ってたなぁ。そのアイドルが元ネタなのかなぁ。


――暗黒魔法【あんこくまほう】初出、第5話。詳細はまるごと黒塗りされていて読めない。


――安息日【あんそくび】初出、第5話。日曜日の事を作中では、こう呼んでいるようだ。神様が休めって言うんだから休まないとね。休まないと『神罰【しんばつ】』を貰っちゃうんだもんね。仕方ないね。ちなみに、安息日に『モンスター【モンスター】』や『魔族【まぞく】』が『魔法【まほう】』を使わなかったり、おとなしかったりするのは、自然淘汰によるものだろう、とのこと。そりゃ爆発してたら生き残れないよね。


――イケメン【イケメン】初出、第10話。『水魔法【みずまほう】』の『導師【どうし】』。何事にも妥協せず完璧を目指す、ただひたすらにイケメンな水のエキスパート。審判の日に『勇者【ゆうしゃ】』に既に致命傷を負わされていて不戦敗であったはずが、戦いの当日に死体蹴りをくらわされた。その後、廃人になりかけたところを『賢者【けんじゃ】』による精神病患者限定虹アフロリセット祭りのビッグウェーブに乗って復活した。勇者からも正直に反則の申告を受け、その反省の弁に免じて本来のイケメンっぷりを発揮し、負けを公式に認めた。ちなみに全体的に何を言っているのか、よくわからない。虹アフロ陽性、治療済。


――隠者【いんじゃ】初出、第4話。『魔族【まぞく】』と『魔法【まほう】』で張り合える唯一の存在だとされているが、実は魔法よりもコッソリすることの方が得意で、ただひたすらにコッソリしている魔法のエキスパートだ、という情報しか本部でも持っていない。コッソリする体質に共感してコッソリ『忍び【しのび】』の一員となったが、そのバカなノリについていけず、キリのいいタイミングでコッソリ抜けたとのこと。その際に頭から抜けたのはNだけではないが、これ以上はいけない、と書いてある。気にしないであげよう。隠密百二十段。


――ウィンド【ウィンド】初出、第7話。『風魔法【かぜまほう】』の初級『呪文【じゅもん】』。ただ風を起こすだけ。まあ一言で風っていっても、いろいろ有るとは思うけどね。


――ウィンドカッター【ウィンドカッター】初出、第7話。『風魔法【かぜまほう】』の中級『呪文【じゅもん】』。物を切り刻んでしまえるので危険なため、中級に指定されている。遊び感覚で人に向けて使う奴はサイコパス確定だ。


――エアーキャノン【エアーキャノン】初出、第7話。『風魔法【かぜまほう】』の中級『呪文【じゅもん】』。空気砲ではあるが、直接人に当ててはならないほどの威力となる魔法なので、中級に指定されている。もちろん力量によっては、さらなる威力となるのは、魔法界の常識なり。


――英雄【えいゆう】初出、第4話。『兵長【へいちょう】』が、いろいろカッコイイので、『国【くに】』の英雄として持ち上げられてしまって、本人は嫌がっていたらしい。まぁたいていの相手を糞よばわりするくらいの性格だから、仕方ないよ、とのこと。なぜかチョット辛辣な評価だね?『英雄バカップル【えいゆうバカップル】』の誕生とともに忘れ去られていく運命にあるだろう。めでたしめでたし。


――英雄バカップル【えいゆうバカップル】初出、第27話。いろいろストレスがたまっていた『兵長【へいちょう】』がウッカリ口走ったことで誕生した奇跡の結社。まとまりが無いどころかリーダーすら存在しないものの、それっぽい名前の社員がいるため、対外的には問題なく業務が回っている。社員に正体がバレていない構成員を含め、三名で悪に立ち向かう。コッソリ営業成績がダントツでトップなのは『おつきの忍び【おつきのしのび】』だが、その事実は誰も知らない。世界をまたにかけて気まぐれに悪を退治しつつ、どこもかしこも平和でつまらない時は、先代の『英雄【えいゆう】』に倣って暇つぶしに『魔界【まかい】』へと遠征をしている。


――エクスプロージョン【エクスプロージョン】初出、第9話。『火魔法【ひまほう】』の上級『呪文【じゅもん】』。爆発を起こす危険な呪文。ただのバカには使えないのが救いだ。


――リア充爆発しろ【エクスプロージョン】初出、第9話。『勇者【ゆうしゃ】』が用いた禁術。対象となる世界が審判の時を迎える。その世界に存在する全ての人が例外なく、それまでの行いを審判され、ポジティブかネガティブかを決められるという審判である。ポジティブな者には虹アフロの祝福がもたらされるものの、それは人によっては地獄かもしれない。ちなみに祝福は遺伝子レベルで固定されるので、頭からは永遠に虹の巻き毛が生えてくる。禿げることも無く、禿げていたとしても生えてくる。頑張ればストレートには出来る、とのこと。あー俺もコレつかいてーなー。


――エターナルフォースブリザード【エターナルフォースブリザード】初出、第13話。『勇者【ゆうしゃ】』が用いようとして未遂に終わった禁術。詳細は不明であるが、勇者の行為や発言から推測すると、一瞬で相手の周囲の大気ごと氷結させ、相手は死ぬ、『氷魔法【こおりまほう】』の知られざる究極『呪文【じゅもん】』のようだ、とのこと。なぜだろう、この呪文について思いを馳せていると……うっ頭が。


――LとR【エルとアール】初出、第2話。いろんな読み方があるから、とりあえずこの読み方で登録しておくか。『勇者【ゆうしゃ】』がこれらの発音の区別に難儀しているみたいだ。まあ人の事は言えないな。でも悪魔呼ばわりするくらいなら、ちゃんと自分と向き合った方がいいと思う。本当に悪魔が出てきたらどうするつもりなんだ。


――王【おう】初出、第3話。まだ幼いころに突然、前王を亡くし、王位に就いた。『宰相【さいしょう】』に助けられながら、日々、王の務めを学んでいる。最近、自身の年の離れた兄である『兵長【へいちょう】』の背を追って、困難な道をひたすら進んでいく覚悟を決め、帝王としての資質が覚醒した模様、とのこと。いや、いい大人に育ってね? 頼むから。


――大いなる災い【おおいなるわざわい】初出、第3話。『例の勇者転生のお告げ【れいのゆうしゃてんせいのおつげ】』に出てくる、世界に降りかかる災難を指すと思われる表現……なわけねーだろボケ。ただボクがちょっと……いろいろ知りすぎちゃって、『神【かみ】』が困った状況に陥ってしまうとかって、勝手に『愚か者【おろかもの】』が慌ててるだけだろどうせ。バカじゃねーの? あ、愚かなだけだったっけ、ゴメンゴメン、って設定資料に書いてある。キレてんなぁオイ。


――おつきの忍び【おつきのしのび】初出、第15話。第15話のロックオン対象。『忍び【しのび】』であり、『姫【ひめ】』にバレずに非公認でコッソリ常に付き従う無害なストーカー。実は姫が優しくしてもらっていた相手は『イケメン【イケメン】』ではなく、バレそうになるとこのバカがイケメンに罪をなすりつけていた。『雷電【らいでん】』にも引き続き勝手に忠義を尽くし、最近は『隊長【たいちょう】』にコッソリ取り憑いていることが多い。『英雄バカップル【えいゆうバカップル】』の陰のエース担当。いざという時には、バカな英雄どもに代わってお仕置きし、自身の活躍の痕跡は消滅する。英雄バカップルは、このバカがいないと成り立たない。隠密六十九段、水柱。


――愚か者【おろかもの】初出、第8話。『賢者【けんじゃ】』が敵視している謎の存在で、過去に恨みがあり、コイツを排除または活動永久停止に持っていくことを目標にしているようだ。まさか自分の情報が漏れているとは思わなかっただろ。いつだって反撃できるぞ、和解するなら今のうちだ。まずは自分がこれまでしてきた事をボク達に懺悔しろ、話はそれからだ、と設定資料に書いてある。資料のくせに『オマエの事だよ。まさか気がつかないほど愚かなのか?』とまで挑発している。なんでこんなに喧嘩腰なの?


――隠密十七芒星絶対防衛陣【おんみつじゅうななぼうせいぜったいぼうえいじん】初出、第15話。『絶対系統【ぜったいけいとう】』最終奥義の『術【じゅつ】』。発動するにあたっては、この術を熟知した17人が必要となり、一人の守りたい者に対して、17の系統の術のどれでも一度だけ絶対に防ぐことができる目に見えない『防衛陣【ぼうえいじん】』を生成する。実は17人である必要はなく、一人が一つの系統の絶対の防衛を念じると叶い、複数人で別々の系統を担当すれば、それらが一度きりの回数制限のまま重複する仕組みになっているようで、ボクがコッソリ257種までは試したよ、と設定資料に書いてある。いや、そんなに系統があるのかよ。ちなみに、お一人様バージョンは『隠密絶対防衛陣』という別の術として『忍び【しのび】』の間で認識されていて、もちろんこれはただの『絶対防衛陣【ぜったいぼうえいじん】』であるらしい。隠密、関係ないね。


「カ行」


――閣議【かくぎ】初出、第4話。内閣の意思を決定するために開く会議。『書記官長【しょきかんちょう】』が司会進行を務める。


――風魔法【かぜまほう】初出、第6話。風系統の『魔法【まほう】』一般を指す。空気のカタマリを動かすことで、風を起こす魔法。


――神【かみ】初出、第2話。人の話を聞かない怪しい存在。まさに神の視点で世界を見下ろし、いろいろ『神罰【しんばつ】』とかでチョッカイを出してきているように一見みえるが、実はあんまり器用なことは出来ないらしい。とにかく世界の住人にとってはこれまで、手出しができず従うしかない存在だったとのこと。神の視点といえば、俺なんかがこの作品をみているのも似たようなもんかもな。お客様だけに神様ですってか? ハハハ、ちげーねぇ!


――雷魔法【かみなりまほう】初出、第8話。雷系統の『魔法【まほう】』一般を指す。といっても、雷魔法は一つしかない。


――がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】初出、第12話。第29・31話のロックオン対象。名前の読み方を間違えられる運命にある悲劇の竜。あまり多くを語りたくはないので、あとは設定資料にまかせる。異世界ではドラゴンと呼ばれることもあり、空を飛び、炎を吐く。ただしこの竜は、原因不明の『魔法【まほう】』使用不能に悩まされていたようで、『風魔法【かぜまほう】』を利用しての飛行の継続が出来なかった模様。いわゆる魔法システムへのリンクが拒絶されていたのだろうか、とのこと。そういや『りゅうのつるぎ』っていう名の変なデカいモニュメントが平和の記念に設置されたとかなんとか聞いたけど、この話に基づいているのかなぁ? ああそうそう、なんかこの竜、滑舌が悪いっぽくて『つぶす』ってちゃんと言えてないみたいね。そんなんだから魔法を使えないんじゃないの? あ、逆で、魔法を使わないから発音に鈍感なのかな?


――北の山地【きたのさんち】初出、第15話。有名なダンジョンだが、一応は解説をしておこうか。入口は常時0℃くらいに気温が低い登山道となっているものの、一旦中に入ると、なんでもありの世界が広がる多層のダンジョンとなっている。特記すべき事項としては、層を進むごとに徐々に気温が下がっていき、常軌を逸する極低温の世界となっていくことが、まず挙げられる。4層目から先、5層ごとにエリアボスが行く手を遮り、負けて氷漬けになる冒険者が後を絶たない。ただ、このダンジョンで氷漬けになる際にはコールドスリープするだけなので、命の危険はない模様。心優しい人が特別報酬として手に入れて街に戻ってくれれば復活できる。5の倍数の層はボーナスエリアだが寒く、そこで氷漬けになっているバカを持ち帰ると良いことがあると言われている。何層まであるのかは不明とされていて、確かこの前64層のエリアボス討伐が初めてギルド連合に正式に認定され、その偉業を訓練中に達成したレスキュー隊のレイドがニュースになっていた。以上の事から、興味の尽きない挑戦しがいがある安全な寒いダンジョンとして、ぬるい冒険者やレスキュー隊員に人気があると結論できる。設定資料によると、このダンジョンは表面100層で構成されていて、さらに奥にはシークレットエリアとしてガチで殺しに来る裏面20層がオマケでついている、とある。そして表面を完全クリアした人がこれまでに一人いるそうだ。さらに『忍び【しのび】』が各々一人で縛りプレイをしてコッソリ楽しんでいるとのこと。最後の情報は、どうでもいい。


――偽逃げ足【ぎにげあし】初出、第24話。足を使わず空を飛んで逃げるスキル。低空飛行をして、あたかも足を使っているかのようにバタバタさせて見せるのがコツらしい。パーティーを置き去りに一人だけ逃げ切るのに使える技術でもある一方で、自らを囮に敵を引き付けパーティーから遠ざけるのに使える技術でもある。使い方で人格が試されるスキルであるといえよう。ただ、そのスキル名称に、所持者の人格が現れてしまっているような気が、しないでもない。


――偽メテオ【ぎメテオ】初出、第26話。『流星【りゅうせい】』が用いた火と土の合成魔法とおぼしき謎の『術【じゅつ】』。詠唱前から発動していたようなので、実際にはおそらく『無詠唱【むえいしょう】』で使用したと思われる。目撃者の証言によると、まさに流星群が降ってくるように見えたとのこと。ヤバくね?


――救国パーティー【きゅうこくパーティー】初出、第20話。『試練の時【しれんのとき】』に立ち向かうために『国【くに】』の要請で結成された。メンバーは『兵長【へいちょう】』『賢者【けんじゃ】』『流星【りゅうせい】』。いろいろ大変な思いをして一応の解決を見た後、公式には解散となったが、新メンバーを加えて引き続きパーティーを組み、災害からの『復興【ふっこう】』の手伝いをするかたわら、宴会芸と稲作を広める旅をしている模様。


――給仕【きゅうじ】初出、第4話。第14話のロックオン対象。『勇者【ゆうしゃ】』のお世話係を務めたプロフェッショナル。いろいろ認識のすれ違いが重なって恐慌状態に陥ってしまったが、発狂寸前に『賢者【けんじゃ】』が強制リセットをかけたとのこと。手を差し伸べてあげたのはとても素晴らしいことだと思うけど、もうすこし労わってあげたなら、もっと良かったね!


――国【くに】初出、第4話。この作品の舞台となっている国。『魔法【まほう】』文明が発達していて『魔族【まぞく】』なんていうケッタイなモノまで蔓延ってしまい、じわじわと迫る絶望の中、緩やかに滅びの時を迎えていっている、という設定のようだ。まぁ魔法なんかに頼ってたらそうなるのも仕方ないね。そういえば、どこか遠いところにそんな国があるって聞いたことがあるような気もしないような……まぁここがそういう国じゃなくて良かったとしか言えないよ、ホントに。こんな国を運営していくなんて、困難極まりない道のりになるだろうねぇ。お、最新情報が補足されてた。えーと? 審判の日を境に城下町の住民の半数が色鮮やかな虹色でクセのある頭髪を持つようになり、西方での突発的な災害からの『復興【ふっこう】』はガレキが無かったこともあって順調なものの、主にその復興地を中心として田園が無計画に次々と作られてしまい、その管理に追われているとのこと……いろいろ難儀な国だね。


――クモみたいの【クモみたいの】初出、第21話。あまりのキモさに名前が付けられていないものの、一度見たことがある者の間では話が通じてしまうため、そのまま名付けが放置されている奇跡の『モンスター【モンスター】』。普段は静かで安全な所を好んで彷徨い、パーソナルスペースに入ってきた煩い者には神速で容赦なく襲い掛かる。見た目や動きのキモさは他に類を見ない一方で、飛びかかってきたり纏わりついてきたりするだけで、毒を吐くものの、その毒は精神を酷く消耗するだけの効果である、ただひたすらにキモい無害な激レアモンスターだ。かつて、そのキモさに耐え心を通じ合わせることのできた者が、その後、人生ウハウハとなり、運命のパートナーと一緒になれたり宝くじに当たったり……と、ありとあらゆる幸せに恵まれたそうな。ただし、その隣にはいつも……そんなステキな昔話を『里【さと】』で聞いた、とのこと。『ホラー【ホラー】』で呼ばれる『召喚獣【しょうかんじゅう】』かな?


――クールダウン【クールダウン】初出、第7話。相手を落ち着かせる『魔法【まほう】』の『呪文【じゅもん】』。ただし『アイドル【アイドル】』が実際に魔法を発動させていたのかどうかはよくわからない。第27話の『賢者【けんじゃ】』は発動させていたんだと思う。じゃないと設定資料にこの魔法の説明が書いてある理由がわからないし。


――黒の鎧【くろのよろい】初出、第28話。祝福されし『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』が身に纏うことを許された、物理攻撃に対して永遠に発動し続ける『絶対防衛陣【ぜったいぼうえいじん】』。『魔の鏡【まのかがみ】』と切り替えて使用する。まさにバケモノにしか使えぬ禁術でござるな。


――軍部大臣【ぐんぶだいじん】初出、第5話。『国【くに】』の軍部の長。


――結界【けっかい】初出、第7話。主に『魔法【まほう】』を防ぐため空間を囲うように『術【じゅつ】』によって設置されるバリア。外からの脅威に備えるのが普通の使い方だが、中からの脅威を封じるのにも使えるとのこと。結界で封じ込められるって、どんだけヤバいんだよ。伝説の魔王かっての、ハハハ。


――研究班【けんきゅうはん】初出、第17話。『精鋭部隊【せいえいぶたい】』所属。現在、全力を挙げて取り組んでいる唯一のテーマは、頭髪の虹アフロ化に関する研究。かなり難航しているようだが、安心したまえ、ボクがなんとか予備実験を成功させた。まさかフルカラーにすることで解決するとは、さすがのボクにも考え付かなかった。どうしてそういう物理になっているのかは全く見当もつかないが、そんなことはどうでもいい、色もどうでもいい! ついに念願がかなうんだ……と設定資料に記されている。よくわからないけど、アツい気持ちは伝わったよ! 班員全員虹アフロ陽性。


――賢者【けんじゃ】初出、第2話。第8・12・23・30話のロックオン対象。物理も魔法も卒なくこなせるチートキャラ。とはいえ『兵長【へいちょう】』とか『隠者【いんじゃ】』とか尖り過ぎてるキャラには、さすがに専門分野では負けるようだ。『クモみたいの【クモみたいの】』も難敵らしい。もう少し人の心を持っていれば、普通に主役になれるような感じだね。ていうか、なんでこの人を主役にしてないの? 作者ってバカなの!? ……まあいいけど。


――剣は飾りで好き勝手【けんわかざりですきかって】初出、第25話。遠くから剣を振って町を真っ二つにしてしまった『兵長【へいちょう】』のスキルを『流星【りゅうせい】』がこのように表現した。言いたいことはわかるよ。


――降臨の儀【こうりんのぎ】初出、第3話。異世界から『勇者【ゆうしゃ】』を呼び戻すために『巫女【みこ】』によって儀式として実行された『術【じゅつ】』。『愚か者【おろかもの】』が巫女に儀式を行うよう『神託【しんたく】』を下した。儀式の最中に黒い瘴気が発生したのは、『賢者【けんじゃ】』が勇者を不意打ちで即死させるために放った独自開発の別の術によるものであったらしい。あのさぁ、一人で思い詰めないで、少しくらいは事前に相談しろよ、と設定資料に書いてある。何の相談? 俺、なんか思い詰めてたっけ……?


――氷魔法【こおりまほう】初出、第13話タイトル。氷結系統の『魔法【まほう】』一般を指す。氷と氷結とで表現が紛らわしく、初心者は混同しやすい。


――御前会議【ごぜんかいぎ】初出、第3話。『国【くに】』の緊急の重大問題において『王【おう】』臨席のもとに『宰相【さいしょう】』、主要閣僚、軍首脳が集まって行われる合同会議。作中では、想定外『勇者【ゆうしゃ】』問題について『賢者【けんじゃ】』らを交えて話し合い、その後、本来のメンバーだけで『試練の時【しれんのとき】』への緊急対策を検討した。


――ゴッドスピード【ゴッドスピード】初出、第20話。何らかの明確な効果を持つ『魔法【まほう】』の『呪文【じゅもん】』ではあるが、詳細は伏せておく。それが粋ってもんでしょ、って設定資料に書いてある。ま、そういうこったな。明日、願ってみようか。あ、そういえばそもそも相手がいなかった。どうしてこうなった。


「サ行」


――宰相【さいしょう】初出、第4話。第3・20話のロックオン対象。のほほんとしている。『王【おう】』がまだ幼いため、実質的に『国【くに】』のトップとなっている。一応はマトモで状況判断にも優れた人みたいだ。


――サイレンス【サイレンス】初出、第8話。相手を黙らせる『魔法【まほう】』の『呪文【じゅもん】』。黙らせるだけなので『無詠唱【むえいしょう】』は可能とのこと。


――里【さと】初出、第15話。世界的にも有名なダンジョン『北の山地【きたのさんち】』の麓にある冒険者などで賑わう大きな街のことを指しているようだ。その街には冒険者ギルドが複数あり、各々に所属する冒険者はダンジョンに挑戦する以外にも、いろいろ活動をしている。設定資料によると、大勢の『忍び【しのび】』が心の故郷としてコッソリ居座っていることになっているらしい。その事実は誰にもバレていないが、ダンジョンから氷漬けで救出され衆目に晒されてしまうことは、忍びにとってこれ以上ない屈辱とのこと。知らんがな。


――36個のボルト【さんダースボルト】初出、第15話。『勇者【ゆうしゃ】』が用いた謎の『術【じゅつ】』らしきもの。『ボルト』と呼ばれると推測される小さく固い物体を36個『姫【ひめ】』の頭上に顕現させ、そのまま降らせた。ただの物体であったため『隠密十七芒星絶対防衛陣【おんみつじゅうななぼうせいぜったいぼうえいじん】』で防ぐことが出来なかった。『さんダース』はおまけで『ボルト』という術かもしれない、とのこと。ややこしいな。


――サンダーボルト【サンダーボルト】初出、第15話。『雷魔法【かみなりまほう】』の初級『呪文【じゅもん】』。ただ雷を起こすだけ。普通の雷程度の威力は保証されている。こわい。


――四天王【してんのう】初出、第18話。『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』のこと。それ以上の追及はやめるんだ!


――死神【しにがみ】初出、第20話。『兵長【へいちょう】』には誰も抵抗できんよ。『魔族【まぞく】』でさえ、おとなしく死におる。皆、死神の前では平等なのじゃろうな。ちょっと気になったんじゃが、死神って『神【かみ】』すら殺せるのかのう。


――忍び【しのび】初出、第15話。『忍びゆえ、忍ばねばならぬ』という妄想に取りつかれた変態。語尾に『ござる』をつける、ダンジョンで使用する『魔法【まほう】』は一系統のみ等、意味不明な鉄の掟がたくさんあり、たいていの忍びは能力が高いのにそれをマトモに活用せず、勝手に何かをし続け、妄想全開の噂話だけに花を咲かせているとのこと。それらのあまりにも特殊な性癖のため、集団で群れてしまうと、そこからなかなか抜けられなくなってしまう個体が多いらしい。コッソリしていて無害なので、それらの数々の所業が世間にバレていない……って、あのさー、忍びってバカなの!? ……まあいいけど。一応、忍びの中にも真面目に仕事をするレア個体が一定数は存在する模様。


――忍びの十七柱【しのびのじゅうななばしら】初出、第15話。『忍び【しのび】』の『里【さと】』において、各系統の中で最も強い者は柱と認定される。その選ばれし17名は十七柱と呼ばれ、忍びを代表する者達として内輪で人気がある。近場のダンジョンのエリアボスを鬼と見立てて切った張ったの活劇を繰り広げ、うっかり奥に行き過ぎて凍らされてしまい回収が難しくなると次代に柱の座を譲ることとなる。その後回収された者は回想回への出演のみ認められる。たまに遠方からの出演依頼に応じて地方興行に出かけることもある。ようは一大バカグループの選抜メンバーってことでしょ?


――呪術【じゅじゅつ】初出、第2話。人が使うことができない、仕組みがよくわかっていない『術【じゅつ】』をまとめて、こう呼んでいるようだ。呪術を使うということは人ではなく『魔族【まぞく】』だと、そういうノリっぽい。


――術【じゅつ】初出、第15話。『魔法【まほう】』とかそういうのみんなひっくるめて術って言うの、よくやるよね。


――呪文【じゅもん】初出、第6話。『魔法【まほう】』を発動させる時に唱える文言。作中では『無詠唱【むえいしょう】』であれば呪文は必要ない、ということになっている。


――召喚獣【しょうかんじゅう】初出、第23話。召喚『魔法【まほう】』によって召喚される、次元の狭間で彷徨う幻獣。召喚主との絆が強ければ強いほど、召喚時の能力が向上するという。能力の向上とは、より強烈になる方向である。『無詠唱【むえいしょう】』で召喚したりすると、みんなビックリして楽しそうだね。どっかのバカがやりかねないね。楽しみだね。コッチには来ないでね。『キュー♪』


――城門を守るものの一員【じょうもんをまもるもののいちいん】初出、第10話。第10話のロックオン対象。『リア充爆発しろ【エクスプロージョン】』の影響について詳細な実地調査を行い、『審判の日』としてその研究結果を世間に公表し、この分野の第一人者となったネガティブ。わりとどうでもいい。


――書記官長【しょきかんちょう】初出、第4話。第5話のロックオン対象。お気の毒です。


――試練の時【しれんのとき】初出、第2話。結局『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』が襲ってきたのが試練であり『大いなる災い【おおいなるわざわい】』ってことだったのかな? まあ、なんとかなったようで、なによりです。


――神託【しんたく】初出、第3話。『神【かみ】』が下界の者に授ける、ありがたいお言葉。のはずだが、この物語においては『愚か者【おろかもの】』が神のフリをして好き勝手するために神託を下しているらしい。とんでもねぇ糞だなオイ!


――神罰【しんばつ】初出、第3話。『神【かみ】』の意に沿わない愚かな行為をした者に与えられると恐れられている罰。設定資料には、いわゆる魔法システムに過負荷がかかった状態で『魔法【まほう】』を使おうとすると、システムが異常反応を起こして術者に反動が返ってきてしまっていて、それが突然の爆発といった現象を引き起こしているのではないか、との考察がある。六日連続稼働したシステムを充分に休ませるのに一日かかっていて、合わせて『安息日【あんそくび】』付きの一週間が出来上がっている、というモデルが示されている。他にも『術【じゅつ】』の発動中などにおいて、システム上の何らかのアクシデントから似たような爆発が起きてしまうと、それが神罰だと解釈されてしまっているのだろう、とのこと。興味深い発想だね。


――心友の絆【しんゆうのきずな】初出、第16話タイトル。この絆で繋がった面々は、全員が固い絆で結ばれる運命共同体になる。フィクションだ!


――スカートめくり【スカートめくり】初出、第7話。『勇者【ゆうしゃ】』が用いた禁術。『給仕【きゅうじ】』を使役して『すかあと』なるものを用意し、生贄を伴い『すかあと』を腰に巻き付け半狂乱の踊りを続け、『導師【どうし】』をして『魔族の宴【まぞくのうたげ】』ではないかと言わしめた。冗談抜きで、こういうことをするのはやめようね。


――スプレー【スプレー】初出、第11話。『水魔法【みずまほう】』の中級『呪文【じゅもん】』。水を前方に放出する。消火作業でも使えるが、水ではなく消火剤を使うなどの工夫がなされたりして水魔法ではなくなってしまうこともある。マニアにとっては更に奥の深い世界が広がっているらしい。


――精鋭部隊【せいえいぶたい】初出、第10話。『神【かみ】』をも恐れぬ『防衛軍【ぼうえいぐん】』の精鋭部隊。精鋭であることは確かだが、一人を除く全員が、態度も口も悪い。制式ヘアスタイルは虹アフロ。審判の日に城下町にいた隊員に限り全員虹アフロ陽性。


――精鋭部隊の唯一の良心【せいえいぶたいのゆいいつのりょうしん】初出、第11話。第11話のロックオン対象。普段は『忍者【にんじゃ】』傭兵部隊との連絡係を担当しているとのこと。本当に随一じゃなくて唯一なの? ……え……ウソでしょ……虹アフロ陽性。


――絶対一℃【ぜったいいちど】初出、第13話。『絶対系統【ぜったいけいとう】』の基本術のうちの一つで、森羅万象の温度を絶対に1℃にできる『呪文【じゅもん】』。1℃の気温を体験したことがあれば、どんな対象にでも発動できるらしい。このシリーズは加算無限個を超える数の呪文が存在する可能性があるとのことなので、登録はこの呪文だけに留めておく。こんな呪文、作者の冗談かと思ったが、さっき試したら本当に発動した。しかも℉でも……なんというか、まあ、これで俺も隠密見習い一級を取得したな! ところで、℉が絡むと段の認定とか計算が面倒そうだし、文化の違いから流派間で争いになったりしないんだろうか。俺はどっちの流派に入門すればいいんだ!? 一人前になる前に考えをまとめないと……おっといけない、いつの間にか変な妄想をしていた。作業の続きをしないとな。


――絶対系統【ぜったいけいとう】初出、第15話。『忍び【しのび】』の間で密かに伝わる神秘の『魔法【まほう】』系統。属する魔法の質・量が共にほとんど解明されていないばかりか、呪文の字句解析・ヒトの深層意識からすら拾える情報抽出能力および内容の推定・絶対に命令を完遂する実行力、こういった魔法物理の常識では考えられない実態になっているとのこと。いわゆる魔法システムに密かに仕込まれた違法モジュールなのではないか、と設定資料で解説されている。そんなモジュールをコッソリ忍ばせるなんて、バカな奴はどこにでもいるもんだ。


――絶対防衛陣【ぜったいぼうえいじん】初出、第30話。なんかこの系統バカバカしくて面倒になってきたから『隠密十七芒星絶対防衛陣【おんみつじゅうななぼうせいぜったいぼうえいじん】』の項目でも見て察してもらうことにしようか。しかもこの『術【じゅつ】』、『賢者【けんじゃ】』にバレてたね。残念!


――先生【せんせい】初出、第2話。『勇者【ゆうしゃ】』が別世界にて指導を受けていたようだ。なんか身代わりにされたとかなんとか勇者が思っているようだが、あの勇者の考えていることなので、真実はよくわからない。


――戦略魔法師団【せんりゃくまほうしだん】初出、第20話。『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』の特性として、物理攻撃が全く通用しないものの『魔法【まほう】』は一応通る、との『ポイントX【ぽいんとエックス】』からの情報をもとに、物理攻撃の一切を『兵長【へいちょう】』に任せ、前線にて最終防衛ラインとして一万人を超える『魔法使い【まほうつかい】』を揃えて『試練の時【しれんのとき】』を乗り越えようと『国【くに】』が結論を出した。結果、『魔の鏡【まのかがみ】』の前になすすべなく崩壊した。


「タ行」


――隊長【たいちょう】初出、第8話。第17・19話のロックオン対象。『土魔法【つちまほう】』の『導師【どうし】』。土魔法を自在に操り、雷の直撃を受けても大地に流して無傷で済む。『精鋭部隊【せいえいぶたい】』の隊長を務めた経歴を持ち、その圧倒的なキャラクターから一般に『隊長』の名で通るほどの傑物。『英雄バカップル【えいゆうバカップル】』のヒーロー担当。いざという時には、具体的に書いてしまうと検閲に引っかかるほどの威力を伴う『必殺技【ひっさつわざ】』を使用し、自身は魂ごと消滅する。降臨当夜に己の運命を嘆く『勇者【ゆうしゃ】』を労わり、その恩を、審判の日に虹アフロをその身に宿す形で返してもらい、勇者と『心友の絆【しんゆうのきずな】』を結んだ。つまり虹アフロ陽性。


――対魔訓練【たいまくんれん】初出、第7話。『魔族【まぞく】』による武力行使に対して警戒している『国【くに】』において、防災訓練として平時より取り組まれている活動。西の方では真剣に取り組まれている一方で、城では魔族の脅威が日常のものではないことからダラけてしまう者が後を絶たず、その惨状に『隊長【たいちょう】』がブチ切れてしまい、いわゆる『対長訓練』と化してしまうことが多々あった、とのこと。


――調査団【ちょうさだん】初出、第4話。『魔界【まかい】』探索のために『国【くに】』が平時より派遣している調査隊。『兵長【へいちょう】』が部下を率いて魔界に乗り込んでいき、帰ってくるときには兵長一人になっているのが常であるとのこと。死亡フラグじゃねーっての。遠征中にも定期的に、魔界の外にいる『忍者【にんじゃ】』傭兵部隊と何らかの方法で連絡を取り合っているらしい。


――土魔法【つちまほう】初出、第17話タイトル。土系統の『魔法【まほう】』一般を指す。土木建築業者や芸術家の中によく、土魔法の愛好家がいる。


――テレポート【テレポート】初出、第18話。『絶対系統【ぜったいけいとう】』の中で数少ない、公開されている『術【じゅつ】』のうちの一つが、こう呼ばれているとのこと。術者が行ったことのある場所の近く、おおよそ百メートル以内であれば、惑星中心からの距離・赤道面からの緯度・標準子午線からの経度、これら三つを指定することで、瞬時にその地点に絶対に移動することができる。持ち物や仲間も道連れにできる。なにそれスゴイ……えーと? しかしながらデメリットがある、と。一度使うと、三日三晩にわたり悪夢にうなされ体も動かせなくなる。素人目には単に便利な術に見える一方で、移動先の座標を適切に指定するには、広範にわたる知識・移動先の地理の詳細な把握・熟練の腕と多少の運が必要となる。間違って地面の中にでも移動してしまったらどうなるか考えてみると良い、か。なにそれこわい。


――伝説の勇者パーティー【でんせつのゆうしゃパーティー】初出、第4話。かつて『勇者【ゆうしゃ】』と『賢者【けんじゃ】』と『隠者【いんじゃ】』によって組まれた、史上最強と謳われたパーティー。ただ、はた目からは二人組にしか見えなかったようだ。勇者と賢者は全ての能力がほぼ同程度であったが、役割分担として勇者が物理攻撃、賢者が魔法攻撃を担当していくうちに、各々がその専門家だと思われるようになったとのこと。ちなみに隠者の担当は、コッソリとサポートしたり特殊攻撃を不意打ちでカマしたりといった地味な内容であったとのこと。頭脳面も担当していたようだ。『愚か者【おろかもの】』によってパーティーはバラバラにされてしまって、特に賢者はその事を恨んでいるらしい。


――導師【どうし】初出、第7話。勇者育成ミッションが『閣議【かくぎ】』決定され、それにより結成された、『勇者【ゆうしゃ】』に『魔法【まほう】』を指導する専門のチームにおける指導者。『導師会議【どうしかいぎ】』を適宜おこない、チームメイトとして緩く連携した。導師として選抜された名誉ある者は、魔法の五大系統におけるそれぞれの大家と、声をかけられる中では唯一無二の存在である『賢者【けんじゃ】』の計六名である。『国【くに】』の威信をかけて国内外問わず人材を求めた。結果、勇者に対して1勝3敗2分の戦績を残した。勇者強い。


――導師会議【どうしかいぎ】初出、第8話タイトル。『導師【どうし】』達による会議。見た目は会議の体を成していないが、発言の自由闊達さと議事録の適切な運用には目を見張るものがあり、導師達のプロフェッショナルとしての力量をうかがわせる。しかし第12話を見せられてしまった後では、いろいろ全てが台無しである。


――トルネード【トルネード】初出、第7話。『風魔法【かぜまほう】』の上級『呪文【じゅもん】』。多大な精神力と引き換えに、細長く延びる高速な渦巻き状の上昇気流を起こす大技……いや、そんなもん起こすなよ……


「ナ行」


――虹アフロのカツラ【にじアフロのカツラ】初出、第17話。審判の日に城下町から離れて活動をしていた『精鋭部隊【せいえいぶたい】』の隊員たちのために、部隊が総力を挙げて次善の策を練り上げ、結果『忍者【にんじゃ】』傭兵部隊の助けを借りて順次このカツラを配布している最中である。さすがに『忍者ペア【にんじゃペア】』まで利用してしまうと『宰相【さいしょう】』が黙ってはいないので、そこは自重をしている。とはいえ『試練の時【しれんのとき】』を迎えながらも制作および配布の作業は粛々と進めていた。


――忍者【にんじゃ】初出、第4話。『忍び【しのび】』の対外呼称。業務提携の際には、自らの『ござる』口調を守秘義務として要求してくるらしい。密かなファンもいるとのことだが、コッソリしている忍びの実情がよくわからないせいか、忍者が本当は何を考え、何を大事に思うのかなど、知る由もなく、変な忍者像を作り上げられやすい、とのこと。まあ変なやつらなのは確かだし、だいたい合ってるんじゃないかな。


――忍者ペア【にんじゃペア】初出、第18話。『テレポート【テレポート】』のデメリットをカバーして、特定重要地点の偵察を行ったり、重要なモノや人物を瞬時に移動させたりする作戦時に組まれる『忍者【にんじゃ】』のペア。ただでさえレアな忍者を二人も同時に使い、一往復でどちらも数日ダウンさせてしまうという、とてつもなく贅沢な人的資源の浪費である。ちなみに『おつきの忍び【おつきのしのび】』が『隠密十七芒星絶対防衛陣【おんみつじゅうななぼうせいぜったいぼうえいじん】』を発動させるために『忍びの十七柱【しのびのじゅうななばしら】』を緊急指名手配した際、合計で32人の『忍び【しのび】』がテレポートの生贄となった。『里【さと】』から押し寄せた観客は更にその10倍を優に超えていた模様で、誰がテレポートの生贄となるかで内紛が起きていたとのこと。滅んで良いぞ。


――忍術【にんじゅつ】初出、第15話。『忍び【しのび】』が勝手にそういう設定を作ってコッソリ楽しんでいるだけで、実際にはその『術【じゅつ】』の多くが、それぞれ対応する魔法系統に含まれる『魔法【まほう】』であるにすぎない。


「ハ行」


――破滅の詠唱【はめつのえいしょう】初出、第22話。『賢者【けんじゃ】』が用いようとして未遂に終わった禁術。ラスボスが使うヤツだろ。


――ハリケーン【ハリケーン】初出、第7話。『風魔法【かぜまほう】』の最上級『呪文【じゅもん】』。全ての精神力と引き換えに、って引き換えるな! いいかげんにするのだ! 我をおちょくるのも大概にしろ!


――いいかげんにしなさい【ピース】初出、第12話。平和をもたらす『魔法【まほう】』の『呪文【じゅもん】』。最強かよ。


――必殺技【ひっさつわざ】初出、第19話。自他ともに必ず殺す技。そうだっけ?


――一通りの魔法系統【ひととおりのまほうけいとう】初出、第5話。作中では『魔法【まほう】』系統の中でも代表的な、風・火・水・雷・土の五大系統を指す。それに十二中系統が続き、多種多様な小系統が連なって、魔法系統が構成されている。魔法を習ったことがあるなら常識。


――火魔法【ひまほう】初出、第9話タイトル。火系統の『魔法【まほう】』一般を指す。火の取り扱いに関する魔法がまとめられている。


――姫【ひめ】初出、第8話。第16話のロックオン対象。『雷魔法【かみなりまほう】』の『導師【どうし】』。雷魔法を自由自在に操り、人をして雷の化身と言わしめる天才。生まれたばかりの時に運悪く雷に撃たれてしまい『魔族【まぞく】』化してしまいそうになるところを『国【くに】』に保護され難を逃れるも、自身の危険性により『結界【けっかい】』が守る城の中から出られなくなってしまった箱入り貴族令嬢。因縁浅からぬ『勇者【ゆうしゃ】』と悪役令嬢ばりに決闘をし、その後お互いを理解しあうに至り、勇者に『流星【りゅうせい】』の名を与え、勇者から『雷電【らいでん】』の名を貰い、飛翔の時を迎えた。


――ファイア【ファイア】初出、第9話。『火魔法【ひまほう】』の初級『呪文【じゅもん】』。ただ火を起こすだけ。火の大きさは、最小で線香花火程度。


――復興【ふっこう】初出、第4話。この作品の舞台では『魔族【まぞく】』に町や村が次から次へとあたりまえのように潰されていってしまうので、それらを復興するのもあたりまえのことらしい。『国【くに】』の復興予算が通常予算に組み込まれていて、復興事業を専門に行う組織が安定就職先として人気があるとのこと。修羅の国だな。


――フレイム【フレイム】初出、第9話。『火魔法【ひまほう】』の中級『呪文【じゅもん】』。キャンプファイヤー並みの炎を作り出せる。じゃあなんで名前が『キャンプファイヤー』ではないのか、ということは考えてはいけない。それだとキャンプファイヤーそのものを出現させる、火を中心とした、そこそこ高度な合成魔法となってしまうからだ。


――兵長【へいちょう】初出、第4話。第22・24・26・32話のロックオン対象。『王【おう】』の兄だが、一兵卒としての地位を自ら望んだ過去を持ち、自らを『死神【しにがみ】』と呼ぶ『国【くに】』の『英雄【えいゆう】』。平時は『調査団【ちょうさだん】』を率いて『魔界【まかい】』に遠征していた。かつて『勇者【ゆうしゃ】』に憧れ、勇者の背を追って、剣技だけなら勇者に追いつけるかもしれないと修行を続け、ついには剣技だけで『魔族【まぞく】』を屠るようになったバケモノ。魔剣とか持たせたら何を斬りだすか、わかったもんじゃないタイプの人だね……えーっと? つい最近まで、兵長の前で『勇者』と口にするのは禁句であった。魔族よりも恐ろしい存在となって襲いかかる危険があった。『流星【りゅうせい】』は、すんでのところで命拾いをしていた、とか……この人こわい。こわさ……とにかくスゴイってことが雑魚でも実感できる所持スキル『剣は飾りで好き勝手【けんわかざりですきかって】』。


――兵長スペシャル【へいちょうスペシャル】初出、第24話。『……ダサいからやめてくれ』了解であります!


――ポイントA【ぽいんとエー】初出、第17話。平時より『大いなる災い【おおいなるわざわい】』に備えて『精鋭部隊【せいえいぶたい】』の監視体制に組まれた26のうちの一つ。国外であっても、何か起こりそうな気配がある所には、監視を設けている。多すぎるので、これと作中で重要な『ポイントX【ぽいんとエックス】』のみを登録しておく。ポイントといっても、特定の地点を厳格に示しているものでは無く、そこで監視をしている隊員の事を指している。精鋭部隊の隊員は性格的に一か所にじっとしていられない者が多いので、多少の自由行動は許されている。よって、ポイントも常にフラフラしているものの、いざという時にはなんとかなる程度には自重している。ちなみにポイントAが不機嫌だったのは、報告したくなるようなネタとなる面白い事が何も起きていなかったという事実と、『虹アフロのカツラ【にじアフロのカツラ】』が未だ届かないという絶望に打ちひしがれていた心境によるものであった。


――ポイントX【ぽいんとエックス】初出、第17話。第18話のロックオン対象。『精鋭部隊【せいえいぶたい】』のエースとして一番の危険が想定されるポイントを任されていたが、布団がわりに土を被って寝ていた竜こと『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』に気がつかずに上に乗ってしまい、たまたまその時起きてしまった竜に一昼夜しがみつくこととなってしまった。その後、おむすびに齧りつきながら号泣する竜と交渉をし、それを作った『勇なる者【ゆうなるもの】』の腕と心意気を信じて本部に撤退した。なおその際、進行途上にある村や町の住民に極上の食材を多少残してもらうよう直ちに本部に進言し、それを西側の目立つところに置きながら城に帰った。『隊長【たいちょう】』が一身上の都合で退職するにあたり、積み上げてきた業績とこの件の功績を認められ新隊長の座に選ばれるも、自身は固辞するかわりにケジメとして坊主頭となり、精鋭部隊の唯一の坊主であり続けることを宣言した。しかし誘惑には勝てず、裏でコッソリ『虹アフロのカツラ【にじアフロのカツラ】』を被っていて、それにより『忍び【しのび】』のスカウトが熱い視線を送っている。


――防衛軍【ぼうえいぐん】初出、第8話。『国【くに】』の軍部そのもの。攻める想定は無く、『魔族【まぞく】』や『モンスター【モンスター】』に対する防衛だけを念頭に置いているらしい。人が相手じゃないわけだし、そのくらいなら仕方ないね。


――防衛陣【ぼうえいじん】初出、第8話。主に『魔法【まほう】』を防ぐための障壁として『術【じゅつ】』によって設置されるバリア。障壁と言ってもかならず平面に形成されるわけではなく、高度な陣は対象のみを完全に守るといった、『結界【けっかい】』を超える機能を持つものもある。結界もそうだが、防衛陣は魔法そのものを防ぐわけではなく、魔法によりもたらされる現象がバリアの先に影響しないようにすることを目標に開発されている。対応する魔法を完全に防げる防衛陣などというものはフィクションでしかない。


――ホラー【ホラー】初出、第14話。相手を恐怖させる『魔法【まほう】』の『呪文【じゅもん】』。こんなのを既に怖がっている『給仕【きゅうじ】』にかけるとか『勇者【ゆうしゃ】』えげつないな。


「マ行」


――魔王【まおう】初出、第4話。本人としては自分がそう呼ばれることに違和感を感じているものの『魔法【まほう】』の王様と思われるくらいには魔法が得意なのかもしれない、と自覚はしているとのこと。『魔族【まぞく】』は手下ではなく、調査したり狩ったりしているだけだそうだ。ちょっと魔法に興味があって、ただコッソリと西の果てに居城を設けて暮らしているだけなのに、勝手に悪逆非道な人物像を作り上げられたり、『国【くに】』から謂れのない因縁をつけられたり、『賢者【けんじゃ】』に不意に土管をぶつけられたり、逆恨みの『兵長【へいちょう】』や正体不明の『愚か者【おろかもの】』から命を狙われたりと、散々な目にあっているらしい。みんな、そういうの、やめなよ。


――魔界【まかい】初出、第4話。『魔族【まぞく】』によって汚染されきってしまった土地。とてもじゃないが普通の人が住めるような環境ではないらしい。いつ魔族に襲われるかどうかもわからず、襲われなくても『魔法【まほう】』への感受性が高いと精神がどんどん歪んでいく作用があるらしい。ここに入って出てこられたのは今までに四人だけしかいないとされているが、実は『精鋭部隊【せいえいぶたい】』の隊員がうっかりチョットだけ足を踏み入れてしまっていたりする。『忍び【しのび】』については知らん、バカのすることは考えるだけ無駄だ、とのこと。最後のについては、同意しかない。


――魔術【まじゅつ】初出、第15話。『忍び【しのび】』が縛りプレイの一環として使うことを自ら封じている『魔法【まほう】』の総称。そういう特殊な『術【じゅつ】』が実際に存在するわけではない。こんな用語をコッソリ作ってしまった忍びではあるが、他人に迷惑をかけているわけではないので、温かい目で見守ってあげてほしい。とはいえ用語としては魔法と紛らわしいので、読者には迷惑かもしれない。


――魔族【まぞく】初出、第3話。物理攻撃が熾烈なだけではなく『魔法【まほう】』を自由自在に操るので、人類が立ち向かうにはとても厳しい相手となる存在。狂った『魔法使い【まほうつかい】』が魔法を無自覚に『無詠唱【むえいしょう】』で発動してしまう体質になってしまった成れの果て、と推測される。自発的に群れることも自意識もなく、ひたすら狂っている。魔族が長く暴れている土地は『魔界【まかい】』となり、さらに地獄の様相を呈していく。魔界で複数の魔族が影響しあって更に暴走の度合いを強めていくと、宇宙の法則が乱れるくらいの大惨事が引き起こされてしまう可能性すらある。仕方ないから『魔王【まおう】』がコッソリ間引いていたが、ここ十年くらいは別の業者がシマを奪いに来て、内心では助かりつつも、そのノリに怯えていたらしい。なんというかの、いろいろ可哀想じゃ。


――魔族の宴【まぞくのうたげ】初出、第8話。『魔族【まぞく】』が崩壊せずに逝きつくところまで逝くと、世界が終焉に向かうほどの大災害が引き起こされてしまう可能性すらあるとのことで、それを誰かが魔族の宴と呼び始めたのがキッカケで、いろいろ噂が広がってしまったとのこと。まあヤバいヤツが寄ってたかって何かしてたら、そりゃヤバいことは起きそうだな。


――魔の鏡【まのかがみ】初出、第31話。祝福されし『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』が身に纏うことを許された、系統も回数も制限の無い『絶対防衛陣【ぜったいぼうえいじん】』。『黒の鎧【くろのよろい】』と切り替えて使用する。このフィクションはフィクションなどという言葉では言い表せぬ、フィクションの中のフィクションでござる。うーあー、なにがなんだか、いろいろヤバすぎて思考が停止するでござる。


――魔法【まほう】初出、第3話。心で思い描いたものを『呪文【じゅもん】』を唱えて発動させるっていう、まぁいちいち説明するまでもない、ただの魔法そのものだね。作中で『無詠唱【むえいしょう】』とか言ってるのは、よくある妄想の類だ。できるわけないって。つーか今時、魔法ってさ、流行んないよねー。そもそも使えるヤツが少ないし、使えるにしたって、別に普段からこんなの使おうなんて思わないけどな。使うとやたら疲れるし、日曜日に使おうとすると原因不明の爆発が起きるとか、なんでこんな世の中なのって感じで嫌になるね。何をするにしたって、魔法なんかに頼らずに解決するのが常識でしょ。魔法が大活躍する世界なんてのは、この話みたいにフィクションの世界だけで充分なんだよ。危険だって。


――魔法使い【まほうつかい】初出、第8話。『魔法【まほう】』を使うことを生業とする者。マッドサイエンティストみたいなもんだろ。まぁ、研究熱心であることそのものは否定しないよ。


――魔法の……【まほうの】初出、第29話。『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』の育ての親。あくまで私見でしかないけど、この人だけは悪い人じゃない、絶対。


――巫女【みこ】初出、第3話。『降臨の儀【こうりんのぎ】』を執り行い、しっかりと『勇者【ゆうしゃ】』を再びこの世に降ろした、ということになっている。


――水魔法【みずまほう】初出、第11話タイトル。水系統の『魔法【まほう】』一般を指す。水を扱うので生活に根差した魔法が多い。


――無詠唱【むえいしょう】初出、第16話。『呪文【じゅもん】』を唱える必要なく『魔法【まほう】』が使えるなんてヤバすぎだろ。頭で考えたことがそのまま実現するとか、それって空想上の出来事なのでは? 勝手にそれが実現しているって思いこんで発狂して『魔族【まぞく】』になるっていうんなら、そっちの方がまだ納得できるわ。


――メイルシュトローム【メイルシュトローム】初出、第11話。『水魔法【みずまほう】』の上級『呪文【じゅもん】』。強制的に渦潮を発生させる。センスがいいと、その仕上がりのあまりの美しさに、魅了されてしまう者もいるとか。いや、美しいのは結構だけどさ、いろいろ周りを巻き込むのは御免だ。


――モンスター【モンスター】初出、第5話。『魔族【まぞく】』ほどではないが、人間にとっては脅威となる存在。うん、俺のまわりにもいるよ、モンスターみたいな奴。脅威だね。


――文部大臣【もんぶだいじん】初出、第5話。『国【くに】』の文部の長。虹アフロ陽性。


「ヤ行」


――勇者【ゆうしゃ】初出、第2話。第2・4・6・13話のロックオン対象。転生前の過去の勇者の事は忘れろ、そっちは大体『賢者【けんじゃ】』と似たようなもんだった、とのこと。作中においては、突然この世界に飛ばされて勇者認定をされてしまった、ただのアホの子。と見せかけて、勇者の名の下に禁術を用いて各方面に散々迷惑をかけた末、ようやく勇気を出した瞬間に勇者の名を捨て『流星【りゅうせい】』と名乗り始める。なんだそれ。まあとにかく、第6話で読んでるコッチにまで精神的ダメージを与えてくるんだから、コイツは本物に違いない。『隊長【たいちょう】』と『心友の絆【しんゆうのきずな】』を結んだ。隠密十三段。


――勇者身体検査報告【ゆうしゃしんたいけんさほうこく】初出、第5話。第4話において『賢者【けんじゃ】』が『勇者【ゆうしゃ】』に対して行った、怨念あふれる検査の結果をまとめた報告書。せっかくだから『国【くに】』にも一部、情報開示をしてあげたとのこと。えらい。


――勇者の剣【ゆうしゃのつるぎ】初出、第32話。かつての『勇者【ゆうしゃ】』が使用していた剣。どこで手に入れたモノかもわからないし、いろいろ秘密の仕掛けがあるみたいだけど、それもよくわかんない、とのこと。


――勇なる者【ゆうなるもの】初出、第28話。『里【さと】』で料理屋を営む『忍び【しのび】』。『おつきの忍び【おつきのしのび】』の要請ではるばる城に来て興行をし、それがコケてしょんぼり帰りかけたところを同郷の傭兵から『虹アフロのカツラ【にじアフロのカツラ】』配布作戦の人手が足りずに困っていると泣きつかれ、仕方なく『ポイントX【ぽいんとエックス】』にカツラを届けた先で『竜なる者【りゅうなるもの】』と運命の出会いを果たす。疲労困憊の体を押して自身の能力をフル活用した絶品の数々で竜を満足させ、そのままでは『兵長【へいちょう】』より先に城に到着する勢いであった竜の暴走を緩和させることに単騎で成功した。最終決戦の直前に、その大舞台でコッソリ転がっていた忍びを回収し、竜の炎を背にコッソリと去った。『勇者【ゆうしゃ】』とは、なんだろうね。隠密七十七段、炎柱。


「ラ行」


――雷電【らいでん】初出、第16話。その名を叫ぶと、どこからともなく現れる。常に雷と共にあり、悪質な人物や危険な装置は一撃の下に黙らせる。雷の速度で世界中どこにでも飛んで落雷する。『英雄バカップル【えいゆうバカップル】』のヒロイン担当。いざという時には雷の精霊となり、狙った相手に落ちると世界ごと貫く雷撃を相手に与え、自身は魂ごと消滅する。『流星【りゅうせい】』とは名付け合いを機に『心友の絆【しんゆうのきずな】』を結んだ。絆が深ければ、名を叫ばなくとも、友の危機には何をおいても駆けつけてくれる。


――リミッター【リミッター】初出、第8話。『賢者【けんじゃ』が『勇者【ゆうしゃ】』に施していることが稀によくある面妖な『術【じゅつ】』。勇者が自覚・無自覚に放つ『魔法【まほう】』の威力を実害が出ない程度に抑える効果があるとのこと。完全に封印するより難しそうなんだけど、それ……


――流星【りゅうせい】初出、第16話。第21・25・28話のロックオン対象。無邪気に口調が変わるその様はまるで天を流れる星々の煌めきな前『勇者【ゆうしゃ】』。『無詠唱【むえいしょう】』で多系統の『魔法【まほう】』を操ることが出来るものの、本人にその自覚はなく、気分次第で無意味な詠唱や『呪文【じゅもん】』を付け足す癖がある。魔法の危険性についてようやく気がついたらしく、他の活用法を模索しているようだ。戦いたくないので、最近は非戦闘系のスキルを習っている模様。『雷電【らいでん】』とは名付け合いを機に『心友の絆【しんゆうのきずな】』を結んだ。所持スキル『偽逃げ足【ぎにげあし】』『宴会芸・初級』『応急処置・初級』『看護・入門』。


――竜なる者【りゅうなるもの】初出、第28話。『がるぐれいぶ【がるぐれいぶ】』のこと。『勇なる者【ゆうなるもの】』から、こう呼ばれた。メンドクサイから俺は竜と呼ぶことにしている。それはそうと、普通に声を出すと大きすぎるため、話しかける時は念話にしていたようだね。カッコイイ。


――例の勇者転生のお告げ【れいのゆうしゃてんせいのおつげ】初出、第3話。『巫女【みこ】』が語っている内容は、お告げを人間の言葉に翻訳したものなので、不正確な可能性があるとのこと。『愚か者【おろかもの】』が『勇者【ゆうしゃ】』を唆して異世界に転生させ、異次元の力を身に着けさせてから、この世界に戻し『魔王【まおう】』を倒させようとした計画を指すらしい。このためだけの異世界を創造し、似たような環境ではあるものの魔王を倒すのに有効であろう未知の技術が手に入る文明を発展させた模様。勇者が帰って必要がなくなり次第、その世界は終焉に向かわせるつもりだったが、何らかのトラブルにより保留中のようで、詳細は不明、とある。そんな世界で勇者の帰還のタイミングに生きてたら、たまったもんじゃねーな。つーか、こんな事するとかヤバすぎだろ。フィクションでよかった。


――老師【ろうし】初出、第8話。第9話のロックオン対象。『火魔法【ひまほう】』の『導師【どうし】』。『賢者【けんじゃ】』も師事したことがある火魔法の権威。若い頃に大火事に遭い一家全員の中で助かったのは一人だけというつらい過去を、その後の火魔法の研究人生に叩き込み、消火に関する技術と家族を大切に思う気持ちにおいて世界で敵う者は無い。『勇者【ゆうしゃ】』に親切丁寧に手ほどきをし完全勝利を得るかというところまで迫ったが、その驕りからか最後に審判の時を招いてしまい、その事実に気づくことも出来ないまま帰宅後に撃沈した。その後『魔族【まぞく】』もかくやと思われる剣幕で勇者への復讐を果たそうとするが、その度に賢者に妨害をされ、作中最大の鬼気溢れる死闘が全く記述されることなく三日にわたり散発していた模様。四日目に虹アフロ頭の幼い孫が、自身の頭髪に慣れて機嫌を良くしたため、ようやく鎮火したとのこと。虹アフロ陽性。


「ワ行」


――藁魔法【わらまほう】初出、第13話。藁系統の『魔法【まほう】』一般を指す。藁の取り扱いに関する魔法がまとめられている。って、そんな系統あるわけねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


「ンアー終わったーっ!」……まー、こんなもんでしょー。なんかミスとか抜けとか矛盾みたいなのとかあったらゴメンねー。さて、じゃあこれをポストして終了、っと。




『一通り読ませていただきましたところ、これは物語の用語一覧のように見受けられます。となるとアレは物語そのものでしょうか。そして話ごとの内容は、偵察で得たログを人の言葉に翻訳したもの、といったところと思われます。偵察のパターンからすると、次回は一覧の送信元がロックオン、その次は私の可能性が無きにしもあらず。それを見越してこんな回りくどいやり方で、いろいろ仕組んだのであれば、さすがですね。ただ、愚か者を挑発するメリットは、よくわかりませんが……あ、いえ、なんでもありません。一応声に出しておけと言われたもので……ええ、まあそんなところです。お騒がせしました』

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