いざカラオケへ(1)
「ねえねえ!八葉くんの中学ってどこなの?」
「えと、浅葱中だけど…」
「えーどこそこ?私知らないんだけど結構遠い感じ?」
「そうだね、少し遠いかな。そのせいかわからないけど同じ中学の人はいないんだ」
「八葉くん!この後終わったらみんなで親睦会も兼ねてカラオケ行くんだけど八葉くんもこない?!」
「あー予定あるか確認した後で連絡するよ」
「じゃあLOINEかフォトスタ交換しよーよ、アプリ入れててる?」
「うん、入れてるよ。じゃあフォトスタ交換しようよ」
「やった!じゃあ私のコード読み込んでくれる?」
「ついでに私のも交換しない?」
現在人に囲まれている、後ろの席の浜崎は除いて三人にだ。
特筆すべき特徴は全員が女子であること
とりあえずの自己紹介を終え、今後の予定を伝えられ解散となった形だ。
即座に帰る人も何人かいたが大部分の人は教室に残っている。
目的としてはついさっき知り合った人との交友だったり他クラスにいる同じ中学で親しかった人と会うためだろうか。
自分は前者であり、浜崎と色々話していた。
爽やかさん改め浜崎はイメージの通り本当に爽やかな少年だった
カテゴリ分けするとしたらいわゆる陽キャというやつである
他人を下げて自分を上げるような似非ではなく本物のだ
そのため非常に話していて楽しい、自分がゲームをしていると自己紹介で話したことを掘り下げられた時でも理解をしようという姿勢を見せていた。
浜崎とはきっといい友達になれるだろう
そんな感じで楽しく話していたところで冒頭に繋がるわけだ、今はイケメンだが変わるまでは平々凡々な顔をしていたため女子と話したことはあまりなく何を話せばいいか全くわからなかったがそこは女子が話題を運んでくれたためそれに答えるという形でなんとか会話は続いていた。
その流れの過程でフォトスタを交換する流れになったが、これは計算外だったがいずれは交換して必ずどこかのコミュニティに所属したかったのでそこはかなり嬉しかった。
なのでカラオケはそういう意味でも行っておきたい。今日は家族のたまに入る用事はないので行けるはずだ。
「カラオケだけど多分行けると思うんだけど、浜崎も入れていいかな?」
後ろを指さして浜崎を示す。後ろでスマホをいじっていた浜崎は驚いたのか2度目の面食らったような顔をしている。
カラオケは中学でも普通に行っていたが、流石に初対面で話したことがない人と行くのはかなり不安のため浜崎を巻き込む。
いきなりの提案だったが女子3人はお互いに顔を見合い間髪を入れずに返事を返す
「うん、大丈夫だよ。さっきから言ってるけど親睦会も兼ねてるんだから!学校の最寄りの駅のカラオケなんだけど浜崎君大丈夫?」
「ああ、大丈夫。喜んで行かせてもらうよ」
「良かった!じゃあ、今14時前くらいだから…14時30分くらいに行こっか、それでいいかな?」
「問題ないよ。浜崎は?」
「こっちも問題ない。」
「わかった!じゃあ時間になったら校門前で待つか一緒にいかない?差は大して変わらないけどその分話せるしね、じゃあそういうことで!」
女子3人が離れていく、他の人も誘うのだろうか。なるべく人数は多い方が楽しいので是非たくさん誘ってほしい。
理想を言えば坂田も誘ってほしい
しかし、教室には見当たらないのでおそらく帰ってしまったのだろう。
まぁ良い、いやあまり良くないが。ひとまずは今日行く予定のカラオケで今年一年の付き合いの中心となる人物が集まるのは間違いない。
カラオケの提案はきっとあの女子3人だろう。
親睦会には間違いないが今後とも仲良くしたい人との親睦会だろう。これはただの偏見だが
「浜崎は持ち歌とかあるのか?」
「うーん、最新のはあんまり聞いてないんだけどある程度は歌えるぜ」
「なら良かった、誘ったことで困ってないかと思ったんだ。」
「いや、誘ってくれて感謝してる。今日は暇だったからな」
今日の予定を確認した後に空いてることを確認した後に先ほどフォトスタを交換した子ダイレクトメッセージを送った。通知をONにしてあるのか返信はすぐに帰ってきた。
その後ワイワイと2人だけで約束された時間まで話し続けた。最近の曲の話、部活の話、好みの話などとお互いの全容を把握するように時間の限り根掘り葉掘り聞き、そして聞かれていった。
その際に浜崎とフォトスタを交換した。アイコンには彼女かわからないが同い年くらいのショートカットの子とのツーショット写真が載っていた。
どうやら推定彼女持ちらしい
「おーい、八葉くーん!浜崎くーん!」
と先程の女子3人のうちの1人が声をかけてきた。
教室の扉から見えたのは最初の女子3人に追加で女子が1人に男子が3人、合計7人だ
誠に残念なことながらその女子4人の中に坂田はいなかった。
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