エピソード25【祭りと花火】

あれから、

アカネとアオイは

兄妹二人を引き取りたいと言った。

コンくんとリンちゃんは喜んで

二人と一緒に暮らすことを決めた

そして、雪華組も完全に足を洗って、

叔父さんの指導の元で

警備会社を経営することになった。

そして、俺を殺そうとした奴の情報も

全部また改めて話す事になった

何か居場所の情報があればいいんだけど...。

けど、今はそんな難しい事は考えない。

俺たちは今日みんなで出かけることになった。

「着付け手伝うか?」

「大丈夫だよ、てか何で一緒の部屋なの?」

俺とネロは一緒の部屋で着替えていた。

「今更なんだよ、お前の裸なんて何度も見たよ」

俺はネロの裸を見た。

「俺の初めて捧げてお前の初めてもいい加減欲しいな...」

俺はゆっくりネロに近ずいた。

「やめて、赤ちゃん出来ちゃうよ...」

ネロはそれが一番怖いんだよな

確かにたった一回で妊娠する可能性もある。

避妊とかも話あったけど...

ネロには悪いけど俺はねばる!。

「孕ませろよ...」

「やめて...」

これ以上やるとネロが可哀想だから俺も引いた。

「すまん、興奮した」

「いいよ、ごめんよ情けなくて」

「そんな事ないさ、誰だって怖い...けど、諦めないからな初めての痛みは俺にとって幸福だ」

今、しょうがないだけど、いつかきっと...。

「所でお前はいいのかその格好で?」

ネロは雌用の浴衣を着ていた。

「うん、レイが雄用の浴衣を着るなら、わたしがこの格好した方が変な目で見られないしそれに...」

どうしたんだ?。

「なんか、今でも雌に間違えられるのは嫌だけど...自分から騙すのはちょっと好きかも...」

ネロが雌のように振る舞うのに

だんだん抵抗が無くなってきたな。

「レイ、手を出して」

「いいけど、どうした?」

その時、ネロの治療魔法の光が出てきた。

ファアアアア

「どうした、俺は怪我してないぞ?」

「はい、鏡を見て」

そう言われて、鏡を見たら

顔の傷が無くなっていた。

「おい、コレ完全に消えてるぞ!」

「前より、腕を上げたんだ、顔と体の古傷は完全に消えたよ」

俺は少し驚いていた。

「ありがたいけど、何で急に...」

「せっかく、綺麗なのに傷跡なんてわたしが許さない花魁で学んだよ綺麗な顔は大事にしないと」

そういう事か...。

「そんなお前が一番可愛いけどな」

ネロは顔を赤くした。

「何で、キミが照れるところだろ!」

「俺は嬉しいけどな、可愛いお前が見れて」

「恥ずかしい事言わない!」

俺はネロにごめんって伝えた後

着替えてみんなと合流した。


「みんなお待たせ!」

「なんだ俺たちが最後か」

叔父さんとレミアさん

そしてアカネとアオイと

兄妹のコクくんとリンちゃん。

みんな自分が気に入った浴衣を着ている。

「ねぇねぇ、お兄ちゃんコレ似合う?」

「とってもかわいいよ!」

「良かったな!」

「着付け習ったといて良かった」

アオイは着付け得意みたいだな。

「私、他国の服を着るのって初めてだわ」

「綺麗ですよレミアさん」

俺とネロはお互い顔を合わせた。

「二人で見て周りなよ先生」

「いいじゃん、俺たちも適当に見てブラブラ

しとくから」

そして、俺とネロは言った。

「いつの間にそんな仲良くなったんです

二人とも?」

「俺たちに気にせずラブラブしてなよ」

そして、二人は焦った。

「いや、違うんだ!ただ父親代わりと母親代わりが世間話をしていただけで...」

レミアさんは照れくさそうに

して、叔父さんは完全に焦ってる。

コレ確定じゃね?。

「花火の時間までみんな自由行動しましょ。

私とアカネはコンくん達と一緒に

ブラブラしてるから」

そう言ってアオイ達は祭りの屋台を

見て周りに行った。

「それじゃあ、俺たちは二人の

デートを邪魔しないように行こうか」

「そうだね」

後ろから違うんだって、なんて声は聴こえない。


俺とネロは祭りの夜道を歩いていた。

「ここの国の祭りはこんな感じなんだね...

凄い賑やかだね...」

ネロは、はぐれないように

俺と手を繋いで歩いていた。

ちょっと懐かしいな

昔は叔父さんと一緒にケントと手を繋いで

祭りに行ってたなぁ。

今じゃ手を繋いでる相手は彼氏だけど。

「ねぇ、わたし甘いものが食べたいな」

「そうだな、屋台で甘いもの...」

俺は周りを見渡してちょうど良い屋台を見つけた。

「おっ!ちょうどいいや」

俺はネロを連れて屋台に行った。

「すいません、りんご飴ひとつ」

「はいよ、おい!オレは奥でりんご飴

作ってくるからお客さんに出してやれ!」

そう言っておじさんは奥に行き

若い雄の人が出てきた。

「わかったよ、たくっ人使いが荒いな...」

グチを言いながら若い雄の人がやってきた。

「はいどうぞ」

そう言ってネロに渡した。

「ありがとう」

ネロはニッコリと笑ってりんご飴を受け取った。

その瞬間、顔を赤くして、

もうひとつのりんご飴を差し出した。

「きっ君かわいいから...コレおまけ...」

俺は横で笑いそうになったけど何とか堪えた。


「珍しいなお前が雌に間違えられて、怒らないなんて」

「言ったでしょ自分から騙すのは、面白いの」

そう言ってネロはりんご飴をかじった。

「コレ、美味しい!レイも食べなよ!」

そう言って俺にもう一個のりんご飴を

差し出してきた。

「いいよ、俺は甘いもん苦手だし」

それでも、グイグイ出してくる。

「せっかく、二個あるんだから

食べようよ、今日は祭りだよ」

仕方ないから俺は受け取って

りんご飴を食べた。

「やっぱ苦手だな...」

「ええ、こんな美味しいのに」

そう言って、ネロはりんご飴を

かじろうとして俺は止めた。

「待って」

「なっ何?」

俺は自分の歯型が着いたりんご飴を出した。

「交換して」

ネロは赤くなった。

「変態...」

「どうとでも言え...」

交換した後俺はりんご飴を食べていた。

「わたしが食べたところばっかり...

変態...」

ネロは凄い食べずらそうに

食べていた。

やっぱ可愛い...。

「ねぇ、あれは何?」

俺はネロが指さした所を見た。

「あれは、輪投げだ。

輪っかみたいのを投げて

景品に投げ入れたら、その景品が貰えるんだ」

ネロは輪投げ屋をじっと見ていた。

「ぬいぐるみいいなぁ...

でも、わたし投げるのあんまり得意じゃないし」

「待ってろ」

俺はネロを待たせて輪投げ屋に言った。

「ちょっといいかな?」

「はい、遊びます...」

そう、言いかけたお姉さんは

俺を見て顔を赤くした。

「えっと...何回分ですか?...」

「二回分で」

俺はお姉さんに言って二回分の輪っかを

お金を払ってから受けった。


「すごいね、まさかぬいぐるみを

二個とも取っるなんて」

「昔から、得意なんだよ」

確かに昔はよくやってたけど

全然やってなかったから

二回分にして、一回は外すと思ってたけど

何とか二個とも取れた。

真っ白な猫のぬいぐるみと

真っ黒な犬のぬいぐるみだ。

「双子かなぁ?」

「犬と猫だぞ、そいつら!」

俺はおかしくて笑った。

「まぁ、でも血の繋がりだけが

兄弟じゃないか」

「そうだね...レイちょっと顔近ずけて...」

俺はそう言われたから

ネロに顔を近ずけた。

チュッ

「ありがとう、大事にするね」

俺は唇にキスされて

お礼まで言われた...。

俺は何となくネロの肩を寄せた。


「おーい!こっちだぞー!」

「場所取りしてくれてありがとうございます」

「ゴメン、遅くなったな

人混み凄いから迷った」

俺達は何とか叔父さん達と合流した。

「ねーねーまだー?」

「わくわく!」

コンくんとリンちゃんも

花火を楽しみにしている。

「おい!始まるぞ!」

アカネが言った瞬間

遠くで職人の人達が集まって

花火を打ち明けた。

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥウ

ドンッ

俺たちは夜空の中、打ち上がる明かりに

照らされながら

花火を見ていた。

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥウ

ドンッ

「わぁあ、キレイ、キレイ!」

「すっごいいい!」

コンくんとリンちゃんは

二人ではしゃいでいた。

そして、ネロは俺に寄り添っていた。

「初めて見たよ花火...」

ネロもやっぱりまだ

13歳の子供だ目を離せなくなっていた。

俺は逆に花火じゃなくて...

ネロの照らされた横顔に...

目が離せなくなっていた...。

ネロは俺の視線に気づいたみたいで

俺の方を見て目を細めて優しく笑った。

「愛してるよ...」

「俺も愛してる...」

そのまま、俺たちはしばらく

花火を楽しんでいた。

その後、完全に二人だけの世界に

入ってたから、

花火の色や形を全く覚えていなかった。

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