エピソード16【新しい生活】

ケントさんとユキさんと一緒にライオネル国に

帰ってから一ヶ月がたった...。

「あら、どうしたの?ネロ...」

「アッ!先生...」

いけないボーッとしてた...。

「どうしたの?久しぶりに城に来て

こうやって昔みたいに一緒に魔法の勉強

してるのに...」

「すいませんケントさんとユキさんがこの国で暮らす事になって、しかも

わたしも王子じゃ無くなって色々

未だに新鮮で...」

先生は窓の外を眺めた。

「そうねぇ、ケントくんは今でも

ジャック隊長にしごかれてる?」

「はい、でも良いコンビですよ」

ケントさんは腕前の強さを認められて

王国を護る兵士にスカウトされて

ジャック隊長に色々教わりながら

暮らしていた。

「先生はユキさんと仲良くやってる?」

「ええ、たまに魔法で吹き飛ばしたくなるけど

なんとか仲良くやってるわ」

先生に自己紹介する時に

ユキさんがわたしの事を自分の息子のように

面倒みてあげたいと言った時に何か

先生が敵対意識を燃やして

ユキさんと大喧嘩になった。

「喧嘩してた割には一緒に暮らしてるのにね」

「確かにたまに喧嘩するけど

彼女の魔物の生態系の話は興味深いわ

それにあなたを大事に思う気持ちは

同じだもの...」

そう言ってわたしの頭にそっと手を置いて撫でた。

「やめてください...」

「いいじゃ、ない久しぶりなんだし!」

まったくこの人には本当に困るよ。

「じゃあ、今日はコレで」

「分かったわまた暇が出来たらあなたの

新しい魔法について調べながら訓練しましょ。

レイちゃんも来てくれればいいんだけど...」

先生は少し残念そうにしていた。

「また、話してみますね彼女、別にいいのに

仕事を探すって聞かなくて...」

それが彼女のいい所なんだけどなー。

ガチャッ

「ネロー!!」

「アレ?クラリスどうしたの??」

突然クラリスが扉を開けて入って来た。

「どうしたのじゃないよ!

薬を持って来てくれるのは嬉しいけど...

ちょっとぐらい一緒にお茶しましょうよ!」

クラリスはムスッとした顔で言って来た。

「ゴメン、ゴメンって今度また一緒に

お茶しようね」

「今回は私も用事があるから無理だけど

次は絶対一緒にお茶しましょ!」

会いからわず明るいなー。

「所で用事って?」

「薬学の勉強、ネロみたい治療魔法は出来ない

けど怪我や病気を治す薬なら私にも出来ると思って」

なるほどわたしと同じ道を行くのか...。

「頑張ってわたしも時間がある時は

一緒に勉強しよ」

「分かった!!」


数分後...。


あの後わたしは先生とクラリスと別れて

城を出た。

こうして自由に城を出入り出来る日がくるなんて

思いもしなかった。

今は旅はしてないけど

何処か行く場所が決まったらレイと行こうと

思ってる。

だけど...レイとも話し合ったけど

何故わたし達の命を狙ってるんだろう?

それにわたしとレイの新しい魔法についても

調べないといけないし。

やる事は多いけど今は目の前にある

事をやっていこう。

「てっ、考え事してる間に着いちゃった...」

ここはわたしが働いてる病院で

病気や怪我をわたしの魔法と薬品で治してあげて

いる。

「本来のわたし能力の正しい使い方なんだよなー」

でも、たまに他国の王族や貴族達に

依頼されてレイと一緒に直接行くのは今でも

変わんないなけど。

だけど未だに改善されてない事があるそれは...。

ガチャンッ

「あら、ネロ王子レミア様との勉強は

終わったんですか?」

「王子いらない...」

自閉症だから未だに口下手だし人と目を合わせられない!!。

「おや...すいませんどうしても

まだなれなくて...」

「大丈夫だよ...わたしもゴメン...」

どうしてもこんな喋り方しか出来ないんだよなー。

ガチャンッ

「誰か!医者をオレの息子が!!」

「パパー!痛いよー!!」

わたしはすぐに親子のそばにはしった。

「こっちです、すぐに治療を!」


「ありがとうございます!!」

「王子さまーありがとう!」

そう言って親子は手を振って

病院を出ていった。

「はぁーだから王子じゃないんだって...」

まぁ、まだ小さいからしょうがないか。

「あのーすいません...」

わたしは看護婦さんに話かけた。

「はい、何でしょう?」

「今日...様子を見に行くご老人の資料を...」

「あっ!ええっと...コレですねどうぞっ!」

「ありがとう...」

それじゃあ、行って来るか。


それから夕方...。


「はぁ、疲れた...」

わたしは独り言を言いながら

夕焼けを見ながら歩いていた。

ご老人達ある人は陽気な人だったり

昨日あったのにまた初めましてと言ったり

わたしの事を孫娘と勘違いしたり...

何で孫娘なんだよ!!。

「どうした?何か嫌な事でもあったか?」

この声は...。

「レイいつの間に...」

家で会えると思ったのにここで会えるなんて

嬉しいな...。

「慰めてやろうか?」

レイはいつもどうりわたしに冗談を飛ばして来た。

「慰めがひつようなのはキミの方じゃない?」

そう言った瞬間レイは暗い表情になった。

「すまないまた傭兵や冒険者の奴らと揉めて...」

そうか...。

レイは一応城でわたしの護衛をしてた頃は

雌としてやっていたけど

傭兵の頃はレイが雌だと知ってる人は

ほとんどいなかっまた

それにレイ自身も隠していたから、

彼女が雌だと知ってる人は内緒にしてもらってた

らしい。

だけど、そんなレイは心は雄のままだけど

雌としてわたしと幸せになりたいって言って

くれたからレイはもう隠す事はしなくなった

だけど...。

「冒険者の所でまだ揉めてるの

もうすぎた話なのに...」

「決まりは絶対だ俺がそれを破ってしまったから

しょうがないんだ...」

冒険者の所ではまずチームを集める

だけど決まりがあって

チーム内では雌は一人多くて二人まで

それが決まり事だ。

レイが冒険者だった頃もう既に雌のメンバーが

二人いたんだけどレイは自分の性別を

隠して入った、それはいけない事なんだけど

その時のレイはそうするしか無かった

生きていくにはお金が必要だった。

「何とか俺が冒険者だった頃の仲間は

大丈夫だったよだけど...」

「レイ自身は?」

レイは重たい口を開いた。

「いや、大丈夫だよただ怒られただけ

まぁー、あんまり文句いえなかっまたよ

お前とレミアさんが竜を倒して

傀儡の軍隊を倒して国を護った英雄なのに

なんて事言うんだって怒ってくれただろ?」

ああ、あの時か。わたしも先生も

腹がたったから言い返してやったんだ

そうなったら相手何も言わなかったけどね。

「まぁ、わたしの彼女が元とはいえ

王子様だから言いたくても言えないだよな」

レイは少し、しゃがんでわたしに言った。

「だけどなネロ、さっき仕事を探しに行った時に

またまた俺のチームじゃないけど

同じ冒険者ギルドの同僚とばったり会って

言われたんだ危ない事は雄に任せて

お前は雌なんだから大人しくしてろって」

わたしはレイの首に抱きついた。

「そいつ吹き飛ばしてやる...」

「大丈夫だよその後余計なお世話だ!って

言って股間蹴ったから」

さすがレイだ尊敬する。

「そんな事で俺が落ち込む訳無いだろ

俺は俺らしく生きて行くさ!」

レイは強いなー、わたしも見習って頑張ろう!。

「所で仕事は?」

「あっ?実はそいつ蹴り飛ばして

雑貨店クビになった...」

またか...

前働いてた酒場ではナンパされて

殴って大怪我させてクビになって。

配達の仕事で配達を頼んだ人が遅いぞって!

クレームを入れてレイと喧嘩になって

その人も大怪我をしてレイはクビになって。

一回掃除と洗濯の仕事をしていたけど

ある時にまたナンパしてきた奴を叩きのめして

またクビになった。

「あのさ、わたしとしてはそいつらが

痛い目にあってスカってしてるけど

もう、レイは仕事しなくて大丈夫だよ」

「いや、何かやってないと落ち着かないんだよ

お前も病院と国同士の薬品の取引とか

王族の書類整備とか確かにネロのおかげで

稼いでるけどちょっとでも、役に立ちたいし

楽させたいだよ...」

レイは優しいな...。

「とりあえず帰ろ」

「おう!」


ここは国の中でもあまり人が少ない地域の

所で家を買った。

わたしとレイでお金を出し合って

ここを買い取った後それから二人で暮らしてる。

今回の晩ご飯はレイが作ってくれた

美味しかったなー

わたしが作ると病人に出すご飯を

作る研究をずっとしてたから、

栄養バランスは良いんだけど薄味になる。

「ご馳走様ありがとうレイ」

「どういたしまして」

それから少しソファーでゆっくり本を読んでいた。

「おい、ここ乗れよ...」

そう言ってレイの膝の上に乗り。

「よっと...」

「横向きは読みずらい...」

「いいじゃん...」

そう言いながらもわたしは離れないで一緒に

横になり本を読んだ。

「何の本なんだそれって?」

「先生がオススメしてた本だよ

面白いって言ってたから貸してくれたんだけど

コレ恋愛小説だったんだ...」

わたしもまだ読み始めたから

内容はまだ分からないけど

まぁ、先生がオススメしてたから面白いでしょ。


バタンッ

えっ?何コレすんごいドロドロしてるし

三角関係の話だったし

しかも凄い卑猥なシーンがあった。

わたしまだ十三歳だぞ!何でもの見せるんだよ!!。

「なぁ、ネロ続き読まないのか

ドロドロしてて何かやだけど続き気になる...」

「それならレイが読んでてちょっとお風呂入って

来るわたしにはコレあんまり好きじゃない...」

そう言って本をレイに渡して

わたしはお風呂場に行った。


あー、びっくりした何だあの小説

しかも結構生々しく書いてたし。

気分転換に入って...

アッ!そうだ石鹸無いんだった

何処に置いたっけ?。

「石鹸なら俺が持って来たぞ?」

「アッ!レイ、ありが...」

そして振り返るとレイは全裸だった

わたしはとっさに目を逸らした...。

「おい、一緒に暮らしてるのにまだなれないのか?」

「だって、恥ずかしいものは

恥ずかしいの...」

それにレイ胸もお尻も大きい癖に

お腹周りは細いし凄いスタイル良いんだよなー。

「一緒に入ろうぜ」

「どうせダメって言っても勝手に入るんでしょ

来て...」

そう言ってわたしとレイは一緒に

お風呂に入った。


ゴシゴシ

レイにわたしの背中を洗って貰っていた。

「コレじゃあただの仲のいい

姉と弟みたいだね」

「ムード無いこと言うなよ...」

レイはわたしを抱きして来た

ちょっと後頭部に胸の感触が...。

「俺は本気だぞ...」

「ゴメンって...」

わたしは洗い終わっわた後次はわたしが

レイの体を洗っていた。

「完全には無理だけど古傷ある程度薄くして

あげるよ?」

「いや、良いよ痛くて怖い思いもしたけど

なんだかんだ俺が今までやって来た

苦労の証みたいなもんだから」

そう言ってレイは自分の顔の傷を撫でた。

「それとも傷だらけの体じゃ

そそられないか...」

そう言ってわたしの体を振り返って

ジロジロ見た。

「歳頃の雌の子何だから恥じらい持って」

わたしは顔を赤くした。

やっぱり恥ずかしい...。

「やっぱ、歳下選んで俺的に正解」

「歳下だから好きになったの?」

レイは顔を近ずけた。

「俺がそれだけの理由でお前を好きになったと

思ってるか?」

チュッ

わたしはレイの唇に軽くキスした。

「からかっただけ...」

「もう一回...」

「ダーメ恥ずかしい」

その後レイはごねたけど諦めてくれた。


お風呂から出てわたしはまた

レイに抱かれながら

小説を読んだ今度は冒険物を読んでいる...。

「ねぇ、レイはよく平気で読めるね

その小説、話の流れはしっかりしてるけど

わたしには大人向け過ぎたよ」

「そうか俺的には結構アリ...」

まぁ、レイが気に入ってくれたのなら

無駄にならなかったな。

「てか、レイ心臓バクバクなんだけど?」

「それ多分この小説の彼女が歳下の奴と

今ベッドで...」

わたしは飛び上がった。

「それ以上言わないでよ!

てか絶対キミはわたしと重ねて卑猥な事

考えてるでしょ?!」

「いっいやだって、その...

火照ってなんかお前見てると小説の中でしてる

事やってみたくなって」

レイはわたしに詰め寄って来た。

「コラコラコラ!わたしにはまだ早いって!!」

「ああもう!わかったよだけど

いつか襲ってやる!!」

コレ普通は逆じゃない?。

「とりあえず明日は一緒に先生と魔法の

訓練する為に一緒に先生に会いに行こう」

「わかったそれじゃあ今日はもう寝るか」

そう言ってわたしとレイは寝室に行って

いつも一緒に寝ているんだけど

あの小説のせいでレイが興奮してわたしの

事を押し倒したけど何とか抜け出して

レイと口喧嘩して自分から

怒ってリビングのソファーで一晩寝た。

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