エピソード12【情報を求めて】

やっとベウタリス国に着いた...。

「昨日は楽しかったな~」

「キミだけだろそれは!」

わたしは昨日ひらひらしたスカートがかわいいワンピースは着せられるし

レイはなんか猛獣になるし疲れが残ったまま、わたし達はベウタリス国に着いた。

「だけど、ここに弟の情報があるといいんたけどな叔父さんも知ったのは

二ヶ月前の情報だから叔父さんも今も弟が居るか分からないって書いてあった」

それなら...。


数時間後...。


わたし達はベウタリス国内を歩いていた

この国は商人の出入りが多い、だから珍しい他国の商品が店に出てる事がある。

わたしもこの国とは医療の薬での取引をしてもらっている

この国の王もわたしの薬はすごい人気だって褒めてくれてたっけ。

「なあ?ネロ考えがあるってなんだ??」

「実は確かにここは買い物するなら完璧な場所だよだけど買えるのは

物だけじゃ無い情報もだよ」

わたしは城の方を見た。

「人が多い分情報が流れて来るそして位の高い人ほど嫌でも耳に入る」


そしてわたし達は城の前まで着いた。

「そこの者!何も...」

わたしは振り返った。

「ネっネロ王子...しっ失礼しました...まさかこんな所に...」

良かったわたしの事を知ってる兵士が居てくれて。

「王様に用事がある直接話したい」

「はっ!自分が手配しときますので王子はこちらに護衛の方もどうぞ」

「ああ、どうも」

レイも戸惑いながらも返事をした。


数分後...。


「なぁ、ネロここの王様どんな奴何だ?」

「たくましい...」

「はっ?」

話してるうちに扉が開いた。

バタンッ

「おお!王子良く来てくれた!だが例え急でも伝票を出してくれたら

馬車で向かえを出したのに!」

スゲー大声でやって来たのはレイと同じオオカミ族のラルフ王だ

レイは黒い毛並みだけどラルフ王は灰色だ。

「あの...わたしはもう王子じゃないんで...」

「おっ!そうだったなー、いやーすまんすまん

ハッハッハ!」

やっぱりこの人苦手だ。

「あっあの...俺ついていけないんですが?」

「おお!すまんすまん、君は...」

「この人はレイその...わたしの大事な人でして...」

わたしは顔を赤くした。

「うっうぅうぅぅ...」

急にラルフ王は泣き出した。

「いや...ズゥゥゥゥ、すまない...

私も彼の父上とは数える程度だか面識が

あった確かに王の器には相応しいが

ネロ王子にはあんまりだったから

幸せに...なって...ズゥゥゥゥ良かっ...」

途中は良かったけどもう涙で聴き取れないよ

レイも固まってるよ。

「とっとにかく今回来たのはあなたの力を借してください!」


数分後...。


「なるほど君の事は...」

「レイで良いです!」

ラルフ王は真剣な顔付きになった何か知ってるのかな?

「レイの弟を探している...よし分かった!

丸一日だけ待ってくれ!私の部下達が何とか

情報を探ってみよう!」

「俺の弟の為にありがとうございます!」

「感謝しますラルフ王」

わたし達はラルフ王に深く頭を下げてお礼を

言った。

「なーに、これぐらいなんて事無いさ

息子を救ってくれたんだ。

あっそうだ今日は泊まっていけ遠慮する事ないぞ!」

普通に優しい人何だけどなー。

オギャーオギャーオギャー

「んっ?何故こんな所にまで声が?」

扉の向こうから赤子の鳴き声?。

ガチャッ

扉を開けるとそこにはラルフ王の王妃様と

その娘のロゼ王女と一歳になったばかりの王子がいた。

「お前達なぜここに?!」

「あら、貴方がまた無茶な事に首突っ込んでないか心配だったのよまあでもネロ王子の頼みなら仕方ないわね」

「王子来てるならお声をかけて下されば...」

「あの...また増えたですけど...」

レイも何か逆に冷静になってるな。

「あっ紹介しよう私の愛する王妃ルイーゼだ」

「よろしく!いつも夫がお世話になっております」

ルイーゼさんいつも礼儀正しいな。

「そして我が娘のロゼ」

「よろしく...」

声ちっさ!相変わらずシャイだなー

まあ、ラルフ王はオオカミでその王妃様は

犬族の獣人で顔は母親似だもんな

だけど夫婦そろって明るいのに何でこんなに

控えめなんだろう?

「そして我が国の後継者のルーク王子だ!」

そこには父上似の小さなオオカミの姿があった

元気そうで良かった。


ああ、何かゾッと疲れた。

ネロも顔が広いのは助かるけど

あの人達何か上手く説明出来ないけど

パワフルなんだよな

その点娘のロゼ王女が控えめで助かった。

さてと弟の情報は明日になったら分かるって

ラルフ王が言ってたな、

それまでどうするか?

「あれ?ロゼ王女ここで何を??」

ロゼ王女が城の廊下の途中の窓から庭を

覗いていた。

「ああ、レイさんどうも...」

声ちっさ!。

「ごめんなさい私の親が...

ちょっとうるさいでしょ?」

「いえいえ、そんな元気でいいじゃないですか!」

まあ、元気はいい事出しな本当に。

「所で何を観ていたんですか?」

「あれよ...」

ロゼ王女が指を指した方向を観ると

そこにはルイーゼ王妃とネロがルーク王子を

あやしていた。

「どっちもカワイイ」

「でしょ?私の弟天使なの...」

あっ!この人弟大好きだわ。

「でもネロ王子もいい父親になるわ」

「ロゼ王女...ネロの事好きなのか?」

「あら?バレたかしら...」

やっぱりな...。

「ごめんなさい...あなた達恋仲何でしょ...」

だけど何だろうこの人とは仲良くしたいな。

「いや、いいんだ俺こそ失恋させて

しまったな...」

「何であなたが謝るの?何も悪い事はしてないわ

それに...」

どうしたんだろう?

「あなた幼なじみってさっき聞いたの彼に

レイさんの方が彼を観てきた時間が長いし

すごくレイさん綺麗だもの勝てないよ

私じゃあ」

ロゼ王女...。

「ありがとうございますロゼ王女...」

「そんなロゼでいいわ...」

俺もクラリスとちゃんと話さないとな。

「実はある村で可愛いワンピース着た

ネロの絵があるんです何とか説得して

村の画家に描かせたんですけど観ます?」

「見るに決まってる」

やっぱ仲良くなれそう。


翌朝...。


俺達はラルフ王の情報の結果を聴きに来た。

「それでラルフ王、俺の弟のケントは...」

「残念ながら探ってみたんだが...」

「そうですか...」

まあ、あれだけ日にちがたった後だ仕方ない。

「だが...」

「はい?」

急にラルフ王の顔付きが変わった。

「君の弟の情報は手に入らなかったが

その情報を知ってる人を見つけた」

「本当ですか?!」

「さすがラルフ王!」

俺とネロは期待の眼差しでラルフ王に問いかけた。

「それでその人は?」

「まあ、焦るな入って来れ...」

ギィィッ

そして入って来たのは紫のローブを纏った

馬族のお婆さんが入って来た。

「こんにちは貴女がレイね話は聞いてるわ

早速、弟さんの居場所についていけ話しましょ」

「はい...」

とうとう弟の手がかりが...。

「あたしは占いが昔から得意でね

ラルフ王が来た時も占ってみたのそして

結論から言うと確かに貴女の弟さんは

この国に居た」

やっぱりここに弟が。

「だけどごめんなさいその弟さんが

何処に行ったかまではあたしの力じゃ探すのは

無理みたいなのだけど...」

そう言いながら何か金色の器と

透き通った液体を器の中に注いだ。

「貴女の弟さんの居場所の手がかりなら

分かるかも知れないこの占いの手っ取り早い

やり方わねその探してる人の体の一部

例えば血縁とか髪の毛や爪」

そしてお婆さんは俺の手を見た。

「もしくは探している人の身内でもいい」

なるほどだったら。

「レイこれを使って」

そう言ってネロは小さなナイフを渡してくれた。

「ありがとう」

そして俺はナイフで指を切った。

ピュッ

そして血が液体の中に入っていく。

ポタッポタッポタッ

「レイ治してあげる」

「悪いな」

ネロの治療魔法ですぐに傷が治った。

「なあ?どうだ何か分かったか??」

「おや、これは...」

何だお婆さんの顔が少し曇った。

「ダメだったんですか?」

「いや、出ては来たんだけど...」

けどなんだろう?

「どうやら貴女の弟さんはの情報は

ステンノー島にあると出ている」

「じゃそこに行けば!」

「いや、そんな所に本当に情報があるのか?」

ラルフ王は疑っているようだけど何でだ。

「まあ、確かにあそこはここより情報が

流れ込んで来る場所だがネロ王子は行けないな」

「何でわたしは行けないんだ?!」

えっ?!ネロは行けない!。

「いいかいあたしも詳しくは知らないがステンノー島は雌だけが暮らす町みたいな所だ夜になると

船で一時間かけて雌達が港にやって来てそこで

雄達がお金を払う変わりに慰めてくれるのさ

大人なやり方でね、それと同時にあの雌達は

色んな雄達の話を聞いてるから情報の出回りも

良いんだ」

「それだったらその仕事に来てる人に情報を

売って貰えば?」

そう言った瞬間お婆さんはもう一度器を見た。

「いや、仕事に出てる雌達じゃ貴女の

弟さんの手がかりはつかめないね

島の中に直接入って探さないと

意味が無いらしいすまない、あたしの実力だと

ここまでしか出てこない」

「いえ、十分ですそれにネロ」

俺はネロの方を向いた。

「俺に考えがあるやっぱり俺一人だと

限界がある手伝ってくれるか?」

「もちろんさここまで来たんだやってやるよ!」

さすが俺が惚れた雄だ。


「もう、行くんだな...」

「はい、早く弟に会いたいのでお世話になりました」

「ラルフ王ありがとうございますそれに

ロゼ達もまたルークとルイーゼ王妃の体調を見に

来ますね元気なのが一番だから!」

そう言ってラルフ王とネロは握手した。

「いつでも来てくれそれにしてもネロ王子

変わったな前は少し暗かったのに」

「やめて下さいよそれにもう王子じゃないです」

「まあ、とにかくいつでも来てくれ大歓迎だ!」

二人が話している内にロゼがこっそり近ずいて来た。

「ネロの絵、ちゃんと同じやつお願いね...」

「任せろ...」

「レイとロゼ何を話してるの?」

「いえ!何でもありませんわ!!」

「全然、何にも話して無いぜ!」

ネロはずっとこちらを観ていたけどそれ

以上何も言う事は無かった。

「とりあえず行こうネロ!」

「分かったよレイ!」

ロゼ達に見送って貰いながら俺はステンノー島に

行くための船がある港町に出発した。

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