エピソード11【予想外ばかりの旅】

俺達は弟のケントが目撃されたベウタリス国に行く道をたどっていた。

「レイはベウタリス国に行った事あるの?」

「傭兵やってた頃に仲間と物資の補給しに少し覗いた程度だなネロ

確かベウタリス国とも仲良くやってんだろ、王様ってどんな奴なんだ?」

ネロは説明してくれた。

「あの国の王様は少し怖いけど義理がたい人だよ王様とは一年前にやっと跡継ぎが産まれたんだけどその産まれる一週間前に王妃様が体が急に弱って大変な状態だったんだ

それで伝票が届いて急いで行ったんだまあ、無事に王子は産まれたけどね

それから王様とは仲良くやってるよ」

「お前何でもできるな!」

正直ネロはすごいよ何か段々俺の影が薄いような。

「そんな事無いよ自分で言うのもなんだけど確かに戦えるけど

あんまり強くないし結局レイの力がないと無理だもん」

やべ、王座をクラリスに任してからネロがすなおになった。

「なあ、ずっと手を繋出るけど?」

「やだ?」

違う!全然嬉しいんだけど何かこんな幸せでいいのだろうかって思ってしまう!!。

「もっとこっち来いよ!」

「うお!」

俺はネロを自分よ所に詰め寄らせたこの方が良い。

「レイ、左腕出して」

「ほら、どうした?」

そう言って左腕を出したそしたらネロは両手で俺の腕を抱きしめるように

引っ付いた。

「この方が歩き安い」

「おっおう!」


その日の夜...。


俺達は小さな村の宿で泊まる事にした。

「よっ久しぶりおやっさん!」

「おやレイじゃないか久しぶり!元気にしてたかい?」

ここの宿は俺が傭兵だった頃に仕事仲間と何度か泊まった事がある

だからおやっさんとは顔見知りになった。

「こっこんばんは...」

メチャクチャ声ちっさ!

まあ自閉症だから人付き合いが苦手だからな。

「おや、かわいいね~レイの妹かな~ほらーあめちゃんあげる~」

俺は実は今は胸に特殊な魔法の効果がある布を巻いてるから

完全に無くなってるし俺の顔見知りや傭兵の仕事仲間のごく一部しか俺のが

実は雌なのは一部しか知らないちなみにおやっさんは知らない。

「おい、ネロ大丈夫か?」

ネロは半泣きして固まっていた。


その日の夜...。


「まったくなんだよあのおじさん!」

あーあ、ネロ怒っちまったよ

まぁ、無理もないか雌に間違われたもんな。

俺は雄に間違われた方が嬉しいけどな。

「とにかく宿借りたから今日はゆっくりしようぜ」

「ああ、疲れた」

そう言ってネロはベッドに寝っ転がった。

「あれ、確かに一緒の部屋にしたけどベッド

一つしかないよ?」

「ここしか空いてないってよ」

ネロは一瞬固まった。

「じゃあわたしソファーで寝る」

「いいじゃん一緒に寝よ何恥ずかしがってんだよ」

すごいネロがモジモジしてる

今更...いや、今まで堂々と出来なかったもんな

仕方ないかなれないのは

俺も余裕な事言ってたけど内心

ちょっと心臓がドキドキしてる。

「まっまとりあえず後で考えるとして...」

俺はとっさに話題を変えた。

「今日はゆっくりしよう明日も早いから」

「そっそうだねわたしは先にシャワー浴びてくる」

そう言ってネロはシャワー室に行った。


シャアアアアア

やっべーレイと堂々と恋仲になって初めて

二人っきりの空間になった。

「何考えてんだわたしのバカ...」

だけど嬉しくて仕方ないもう気を使わなく

ていいんだよな。

「だけど...」

こうやって浮かれてる場合じゃ

無いんだよな

レイの弟のケントさん生きてるといいな

自分の大事な肉親はやっぱりいた方が

いいに決まってる

クラリスはいとこ、だから血縁は少しだけど

繋がってるしカワイイ妹だ

ケントさんは確かわたしと同じ瞳の色って

言ってたけどでもレイと顔似てるんだろうな。

顔...レイってそんなに雄みたいな顔に見えるかな?

確かにカッコイイけどわたしから

観たら普通に美人なのになぁ。

「あーあ、一緒に入って背中洗って欲しいな!」

「いいぞ〜痛かったら言ってくれ」

「あっありがとう」

レイってやっぱりやさし...。

「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"」

「うあああ!ビックリしたな?!」

そこにはタオルすら巻いてないレイがいた。

「何やってんの!!」

「何って一緒に入って体を洗おうと思って」

何でわたしの方がびっくりさせたみたいな

感じになってんだよ。

「いや、せめてタオル巻いて!!」

「何だよ竜を倒した時に俺の胸見た癖に

今更恥ずかしがる事ないだろ

それに付き合ってるんだから今更気を使う必要

ないだろ」

「だからってまだ速いよわたしには!!」

速いよ速いよ速いよ速いよ

わたしには刺激が強すぎるよ。

「何だよつれないな〜」

そう言って胸が背中に当たった。

「お前だったら雌にされてもいいよ」

その後わたしは散々レイに体をもて遊ばれた。


「うぅ...出血多量で死ぬ...」

「悪かったよただお互い体を洗いっこした

だけだろ?」

わたしは鼻につけたティッシュを抜いた。

「のぼせた上に鼻血まで出してしまったよ

頭クラクラするよ!!」

「叫ぶと余計クラクラするぞ

だって気を使わなくても良いって言ってたから

じゃあネロのカワイイ所独り占めしよって思って」

レイが舌を横に出しながらわたしを捕まえに来た。

「逃げられないぞ」

「やめてもっとお互いを知ってから!」

レイは少し落ち込んだ感じで話した。

「何だよ本当につれないな俺達幼なじみ何だから

お互いの事とか分かってる方だと思うぞ」

そう言ってレイはベッドの横に座った

わたしもレイの隣に座った。

「そうだけど...もっと初々しい時間を楽しみたい...」

レイは笑い出した。

「ハッハッハどっちが雌だよ!」

「確かにそうだねわたしが雌だっら良かっね!」

「じゃあ、俺が雄であっ!体も雄な!」

「分かってるよ!」

わたし達は笑いあった。

「ねぇ、レイ?」

「何だよ?」

わたしはちょっとすなおになろうと

思った。

「一緒に添い寝しながら寝よ...」

「...いいよ」

何だか寝付けないな。

「ねぇ、レイ...」

「何だ?」

ちょっとだけ聞いてみよう。

「レイの弟のケントさんってどんな人?」

「ケントはなまあ、もし生きてたら

お前の一個上で病弱なくせにやんちゃで目を離すとすぐにどっか行っちまってな、でもいい子だよ」

レイは何だか懐かしそうに話した。

「だけどあんなにやんちゃで明るく元気な

ケントは確かに病弱だけどあんなに弱ってたのは

初めてだった」

「そんなに酷かったの?」

「ああ、なんて言うか上手く説明出来ないけど

苦しんでると言うより苦しめられてるって

言って良いぐらい可哀想だった

俺も観てて辛かった...」

レイ...。

「だけどもしケントが生きてたら俺は

今度こそあいつを守ってやりたいよ」

幸せ者だなケントさんは。

「もちろんネロの事もだぞ...」

わたしは不意に赤くなってしまった。

「ちょっとやめて...」

笑い声が聴こえるけど無視だ無視!。

「おやすみネロ」

「おやすみ...」

そう言ってわたし達は寄り添いながら眠った。


翌朝...。


「うっ...うんっ...」

まぶしい...もう朝になったんだ...。

「おはようネロ...」

「おはよう...レイはいつも早起きだね...」

レイは傭兵をやってた時から早起きって言ってたっけ羨ましいな

わたしは朝に弱いからな。

「レイはもうお...」

だが目の前のレイは裸だった。

「昨日は楽しかったな~」

「あわっあわっちょっと待って!昨日は何もなかったはずだ!!」

またレイはそうやってもう!。

「冗談だよ冗談」

「レイも恥じらいを覚えてよ...」

「いいの心は雄だから」

「良くない!!」


そしてわたし達は旅の準備をしていた。

「レイ、旅慣してるから聞きたいんだけど

ここで何か買ってくる?食料とかポーション系の薬とか一緒に行く?」

「いや、薬はお前が調合したのがあるし食料も余裕がある

あって困る物じゃないけど荷物が重いと足が遅くなるし

重い分、体力も疲れやすくなるこのまま行こう」

さすがあちこちの国の依頼を引き受けた傭兵

荷物の管理の仕方も上手い。

「じゃあ、とりあえず行こう!」

「おう!」

その時...。

キャアアアアア

「何だよあの悲鳴は!」

「行こうレイ!!」

わたし達は村の広場に急いで走った。


「おい、金をだせ!それが無いなら食料それも出せねぇなら

雌を出せ!」

「やっやめて下さい!」

「うるせぇ!」

バシッ

「キャッ」

「やっやめろママをいじめるな!」

「へぇー度胸あるじゃねぇかだが残念だったな!」

「やめてぇええええ!」

ツンツン

「よお」

「こんにちは」

礼儀正しくちゃんとあいさつしないとねっ!。

バンッ

わたし飛び上がり空中回し蹴りで右から首を蹴り

そしてレイは右から見事な左ストレートをくらわせた。

バタンッ

「リーダー!!」

「貴様らただじゃすまないぞ!」

そう言って盗賊の一人はナイフを持って

襲いかかった。

バンッ

ピュンッ

わたしは懐に隠してた銃を撃ってナイフを弾いた。

「クソっこいつ銃持ってたのかよ!」

「俺を忘れてねえか?」

ドォオオオオオオオン

その後レイは盗賊の後頭部をつかんで

そのまま地面にねじ込んだ。

「何だよこいつ全員でやっちまえ!」

そしてレイに三人の盗賊が襲って来たけど

バシンッ

顔面に後ろ蹴りして一人は鼻血が出て

地面に倒れた。

一人が怯んでいる間にわたしは敵に後ろから

飛びかかり。

「せいっ!」

「なっ?!」

わたしは後ろから関節を決めた。

バッ

レイはもう一人相手に。

バンッ

まず足にローキック

ドュキユッ

腹に一発右ストレート

ドンッ

とどめに顔面に回し蹴り。

「これ使って!」

わたしはレイに銃を投げ渡した。

ドォンッ

レイは上に向かって銃を撃った。

「このまま撃ち殺されたいか?

それともこのまま負けを認めてるか?」

レイは相手の盗賊達に銃を向けた。

メキメキ

「痛えよ離してくれ!」

「うるさいな!降参しないとこのまま

骨を折るよ!」

「分かった降参する!お前らも

武器を捨てろ戦っても負けるだけだ!!」

そう言った瞬間、盗賊達は武器を捨てた。

「クソっどうなってんだよ!」

まったく悪い事するからだよ。

だけどわたしがつかまえた盗賊は何故か笑って

いた。

「何で笑ってるの?」

「逆におかしくなっちまったんだよ」

でもなんか気になるな?。

ギギギッピュン。

弓の音...そういう事か...。

ピュン

ザザザザ

ドスッ

「ぐあああ」

わたしはさっき話していた盗賊を盾にした。

カチャ

バン

ドピュ

バタン

そして木の上に隠れていた弓を持った盗賊が

落ちた。

「ネロ無事か!」

シャンッ

バッ

後ろから盗賊が隠し持っていた小さなナイフを

持って後ろからレイに襲いかかった。

「ハッ」

バシンッ

だけど首に蹴りをくらわせて泡吹いて倒れてしまった。


「いや、助かりました!」

わたし達は盗賊達を全員縄で縛りその後

村の誰かが呼んできた警備隊に引き渡した。

詳しい話は分から無いけど

どうやら他にも村や旅の人達から

金品を盗んでたりしかも酷い時には村の家の窓に

石を投げつけて入って来ては食料を盗んだりと

被害が酷かったらしいさっき来た

警備隊の隊長も中々捕まらないから

困っていんだそうだ

盗賊達もこれで大人しくなると良いんだけどな。

「おやっさん達が無事で良かったよ!」

レイは村の人達と話してる

わたしはと言うと。

「本当にありがとうございます!」

「...うん」

はい、この通り人と話すの苦手

あっ、さっきの自分の母親を守ろうとした

子供だ。

「ありがとうございます」

「この子の救って頂きありがとう...」

母親の方がすごい泣いてるまあ、それだけ

感謝してるって事か。

「ホントにありがとうございますお姉ちゃん!」

「本当にあなた雌の子なのに勇敢なのね」

そしてわたしは心が折れた。


ネロは少し離れた所で子供と手を繋いでる

母親がオロオロと泣いてネロはシクシク泣いている

何だこの光景。

「所でレイさんや」

「何だよ?」

何かすごい笑いながら村の人達がやって来たな。

「今晩は村やここに住んでる者達の無事を

祝って宴をしようと思うんだレイとネロもどうだい?」

ああ、なるほどだけどなぁ。

「ネローどうする?」

「早く行こう...」

何かすげーネロテンション下がってんだけど!

まぁ、急いでる訳じゃ何けど

旅の途中だし。

「すまん、急いでる訳じゃ無いけど

目的があるからそろそろ行くよ」

「そっか残念じゃな...」

誘ってくれたのは嬉しいけど

あまり長居するのも悪いしな。

「せっかくレイが気に入りそうなコレを持って

来たのに残念だ残念だ」

そう言っておやっさんは残念そうにしてた。

「確かレイは東の大和国の出身じゃろ?

せっかくいい米を沢山、旅商人から売って貰って

東の国の料理を一から勉強した娘達が

今回せっかくだから作ってくれるのに

残念じゃよ...」

「ゴクリ...」


その日の夜...。


結局俺は誘惑に負けて夜の宴に参加した。

「ネロすげー冷めた目で見てたな...」

その後ネロから食いしん坊と言われたが

言い返せなかった。

「あれ、そういえネロは?」

「レイ〜...」

何かネロがしくしく泣きがらやって...

「って?ネロ?!」

何かネロがワンピース着てる?何で?!。

「いや、この娘可愛くてこの服を着てもらったんだいや、可愛くのう〜」

「はいっこれで満足でしょ着替えて来る!」

どうやらしつこかったから着てたみたいだな。

ガシッ

だけど俺はネロを止めた。

「もうちょっと見せてくれ!」

やべ可愛い...。

その後宴が終わり寝室でネロに襲いかかり

ネロ自信も抵抗てし俺達はそのまま疲れて

眠ったのはまた別の話。

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