エピソード7【命のない軍隊】

「おい、戦闘配置につけ!!」

ドンッドンッドンッ

「土人形だろうがどれだけ数がいてもここを突破させるな!

弓兵よ...」

ヒュュュュュュッボンッ

「誰だ槍を投げたのは?」

カシャンカシャンカシャン

よかったまだ戦闘は始まってない様だ。

「ジャック隊長、命令違反をお許し下さい」

「お前はレイ何故だお前はネロ王子を護る役目があるだろ今からでも王子の元に

帰れ!!」

そりゃジャック隊長も起こるのは無理ないよな。

「ですが隊長これは王子の命令です」

「何?王子の命令?!」

「それに...」

ボォンッビュン

あいつも持ち場についたか。

「何だ急に人形の頭が粉砕したぞ?」

「隊長あれは長距離ライフルです」

「ライフルってあの重火器のだけどあれを作るのはかなりの時間と技術が...まさか!」

そうあれはネロが撃っている。

「何を考えてる!」

俺は隊長に胸ぐらを捕まれた。

「お前王子を危険な戦場に連れて来て何て事を今からでも遅くない

お前と一緒に城に帰れ!!」

隊長は大声で俺に怒鳴るだけど...。

「話してる時間はない兵士達も戦ってるここで

言い争ってたら間に合わなくなる、闇属性もしくは光属性の攻撃魔法が得意な奴を一番前に

後の戦える者はその人達の援護を錬金術で作られた

呪いの力を宿らせた武器と聖銀の武器をあるだけあの馬車の積み荷の

中にあるそれで何とかここを待ってくれ!!」

「うぉぉおおおおおおお!!」

「あいつらはただの人形だ怯むな!!」

兵士達の戦う声がする中

ジャック隊長は歯を食い縛ったままだ。

「これは自分だけじゃ無いネロ王子の頼みでもある

あれを止められるのは自分とネロ王子だけなんだお願いします」

隊長は手を離して俺を睨み付けた。

「勘違いするな私はあくまでも王子を信じた、だけどもし王子にもしも命に

関わる事があったらその時はお前の首をもらうこの私がな...」

隊長は俺を睨み付けて言い放った。

「隊長いいのですか?!」

兵士達はざわめき出す。

「黙れ、あのお方は頭の良いお人だ無茶な事はしないはずだ」

隊長も今は俺とネロに任せてくれた早く行動しないと。

俺はネロが居る方向にもう一つ持っていた槍を持ち上げて旗の様に横に降った。


数時間前...。


「ネロ何か作戦は?」

「あるにはあるだけどジャック隊長をまずは説得しないと」

「それが一番難しく無いか?」

「確かに」

俺とネロはお互い苦笑いした。

「作戦はレイ、まずはキミが隊長を説得した後に」

ネロは武器とペンダントを出した。

「闇の力を宿した武器と光を宿した武器そして能力を上げる装備品」

「運べるだけ運ぶか」

大荷物になるけどやるしか無いな。

「そしてこの武器を渡してキミはあの大群の中に走って行って

傀儡を倒しながら進む」

おお、なかなか大変そうだけどやりがいがあるな。

「そしてキミは大群突っ切った後、方位磁石で傀儡をコントロールしてる奴をさがす

わたしはキミを援護してレイが節に突破したら別の国を出る入り口から

出ていき遠回りになるけど先に探して見たけて、その後はわたしも一緒に倒す」

「もしも、隊長を説得できない場合は?」

「その時は武器だけでも渡してレイとわたしは

回り道して隊長達が持ちこたえるのを祈って向かうしかない」

だったらなんとしても説得しないとな。


何とか説得出来た後は...。

「ここを突破するしかないな」

俺はもう一つの槍を両手でしっかり構えた。

やれやれ骨が折れるな。

「うおおおおぉ!!」

俺は槍で前の人形の腹部分に突き刺す。

バキバキ

そのまま進み後ろの奴も巻き込むそしてそのまま

突き進む。

ボンボンボンボン

槍を引き抜く。

バキッ

後ろから来た三体をなぎ払う。

ボンッパラパラッ

やっぱり弱いだけどこれだけの数

全滅するまで戦うのは無理だ

入口まで数体こぼれてしまっているけど

あそこにも兵士がいるしそれに...。

ビュンッボンッ

入って来た人形はネロが撃ち抜いてくれる。

「オラ!!」

バキッボロボロッ

「うぉぉおおおおお!!」

俺はそのまま突き進み槍をぶん投げた。

ヒューッバンバンバンッドゴゴゴッ

そして突き進み腰に装備している剣を抜く。

シュンッ

「うおおおおぉ行けええレイィィィ!!」

バンバンバン

突然ジャック隊長がやって来た。

「奥に行かないと行けないんだろ?

私が囮になるからその隙に行け!!」

「隊長!!」

隊長は剣で次々と切り付ける。

シュバッシュバッシュバッシュバッ

ボンボンボンボン

「行けぇぇぇぇ!!」

「助かります!うおおおおぉ!!」

俺は隊長のおかげで少数になった手薄な

道を剣で切り付けて突破した。

シュバッシュバッシュバッ

ボンボンボン

「であぁぁ!」

俺は飛びかかり何とか人形の大群の中から出た

「よしっすぅぅぅピューーー」

俺は口笛を吹いた。

バサバサバサっ

伝書鳩が飛んで来て俺の指に止まり

俺はすぐに手紙を括りつけた。

「頼むぜ!」

俺は伝書鳩を飛ばしてネロに向かわせた。

パサパサパサ

「よしっ急ごう!」

俺は隊長達に任せて走って行った。


方位磁石を頼りに走ったけど

針の回る速度は早くならない。

「急いで見つけないと隊長や兵士達そして国の

みんなが危ない!」

そう思った瞬間針の回る速度が急に早くなった。

「なんだよどうなってんだよだってここは...」

何もない原っぱじゃないか。

「どうなってんだよ?!」

本当に何も無いどうなってる?

そう思った瞬間足の感覚が少し変だ

いや、なんだか...。

「おい、なんだ地面が揺れてる?」

ブオオオオオオオオオン

「くっなんなんだよこのデカブツは!!」

地面から突然巨大な土人形が手で来た

そして巨大な土人形の腹が砕けて中から

獣人が出てきた。

「よお、なんだワシの傀儡の呪いと違う気配が

したから見に来たら雌のオオカミ一人か...」

そこには大分老けたモグラの獣人の雄がいた。

「あんた、何もんだそれだけの魔力

何で持ってんだよ」

モグラの雄は不気味な笑みを浮かべて

喋りだした。

「お前ワシ自信がそんな強大な魔力を

持ってると思うのか?」

「どういう事だ?」

そう言って奴は何か袋の様な物を出して中から

何か取り出した。

「ワシはな土属性に関する魔法しか使えん

だが傀儡の作り方と呪いをある程度学んで後は

これさ、お前はどうやら闇属性らしいから

聞いた事ぐらいあるだろ?」

そう言って取り出したのは紫色の気味の悪い

目玉がついてる小さな箱を出てきた。

「なんだよその悪趣味な箱は」

「慌てるな今教えてやるこれはとても

シンプルな力だ他者の魂をこの中に閉じ込めて

それに呪いの札を付けると魔力の変わりの

動力源になるんだ面白いだろ」

おいまさか!。

「おい、それは何百年も前に全部壊されたはず

だろ!それは悪魔が作った箱だ

お前何でそんなもん持ってんだよ

しかもそれだけの魔力どれだけの人を犠牲にしたんだよ!!」

こいつ何の目的でこんな事をしてるんだよ?。

「何が狙いだ?」

「まあ、あの方の邪魔になる前の掃除だな」

あの方何言ってんだ?

「誰だよそいつ?」

「そこまで教える義理は無いどうせ死ぬんだ」

そう言って人形が動き出した。

ゴゴゴゴゴゴゴコドォーーーーン

ボオオオオオオオオオオオオオン

「くそっ!」

「はっはっはっはっ残念だったなあせっかく

ここまで来たのに呆気ないなまあ直接

行く手間がはぶけた、お前は特別に

動力源にしないでそのまま死なせてやる!」

そう言って俺に向かって拳を振り下ろした。

「悪いけど終わりなのはどっちかな?」

「はっ?」

ドンォォンッビュン

ドュビューー

バタン

遠くから撃たれた弾丸は脇腹の右に当たった

そして奴は人形から落ちた。

ゴゴゴゴゴゴゴコ

ブオオオオオオオオオン

人形も崩れていった。


「はぁっはぁっレイ大丈夫?」

「ああ、たく遅かったな」

「ごめん馬がさっきの地震のせいで逃げて

落とされたんだ」

だけど間に合って良かったレイが

横目でわたしの存在に気付いて注意を

引いてくれたおかげで当てる事が出来た。

「それでこいつが全ての元凶なの?」

「ああ、そうだおいちょっと待て?!」

レイはわたしを後ろに下げた。

「クックックこれはちょうどいい二人まとめて

始末出来るゴホッゴホッゲボッ」

血を吐きながら何言ってるんだわたしとレイが

目的なのか。

「俺が直接トドメを刺す!」

レイがトドメをしようとした瞬間。

カシャン

「ぐわわわわわわわ」

「何だよこいつ?!」

「レイ下がって!!」

こいつ箱を開けてどす黒い霧を口の中に

入れてる?なんだよあの箱は!!

カタン

箱を落とした黒い霧も出てこない?

「さっき撃たれて傀儡は全て壊れただが

目的は果たせるどうせこの怪我じゃ助からない

ならば...」

ドドドドドドドドドドド

ボォオオオオオオオオオオオオオン

さっきよりも巨大な土人形が何体も出てきた。

「ありったけの力で貴様らを始末するまでだ!」

「クソっ!」

レイは高く飛び上がり剣で上から縦に切り付けた。

シュパンッ

ボォオオオオオン

わたしはライフルを構えた。

カシャンッボン

カシャンッボン

ビュンビュン

ボオオオオオオオオオオオオオン

同じ呪いで強制的に解呪して

わたしの光属性が弱点だからすぐに壊れるけど...。

「こんなデカいの何体も相手出来ねえよ!」

「レイ危ない!」

左から来た土人形がレイに拳を振りかざした。

「しまったうあああ!!」

「レイぃぃぃぃいいい!!」

その衝撃に砂ぼこりがすごい衝撃でやって来て

わたしも呆気なく吹き飛ばされた。

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