第9話
あと書きにはもっと詳しく知りたいならば私のところまで訪ねられたし。と書いてあった。
そこに記されていたのは山の奥にある屋敷で、定期的に使いの者が買い出しにくるので有名といえば有名だった。
しかしながら町の人はそこの主人が誰なのかあまり知らない。町の方へ降りてくるのは使いのひとだけで、主人本人が降りてくることはない。もし来たならばきっとその話で盛り上がっているだろう。
「神社を建てて人形(ひとがた)をまつるだって?」
心当たりがあり過ぎる。まさか、あの人形って御神体かなんかじゃないだろうな。もしそうだとしたら何と罰当たりなことをしたのだろう。
「とりあえず、このままにしておくわけにいかないというのは決まったな」
見た目は年月が経っているからか汚れていたし、着せられている服もキレイとはいえなかった。だけど、よくよく考えて見るとそれほどの年月が経ってもあの程度の汚れ具合で済むものなのだろうか。見たくもないような無惨な姿になっていてもおかしくはないのではのないだろうか。
そんなことを思って本を戻した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます