第110話 陟岵(どうか慎み深くあれ)
散る山 さびしい山のぼり
父いる方を眺めやる
父はいう
息子よ公役ゆくのなら
朝夕 怠ることなかれ
どうか慎み深くあれ
行ったきりにはならないように
葉っぱかきわけ 山のぼり
母いる方を眺めやる
母はいう
末っ子 公役ゆくのなら
朝な夕なも起きていな
どうか慎み深くあれ
捨てられることないように
あきは さむざむ山のぼり
兄いる方を眺めやる
兄はいう
弟 公役ゆくのなら
朝夕 人とツルんでろ
慎み深くというのはな
つまり死ぬなということさ
【もとの詩】
陟彼岵兮、瞻望父兮。
父曰嗟、予子行役、夙夜無已。
上慎旃哉、猶來無止。
陟彼屺兮、瞻望母兮。
母曰嗟、予季行役、夙夜無寐。
上慎旃哉、猶來無棄。
陟彼岡兮、瞻望兄兮。
兄曰嗟、予弟行役、夙夜必偕。
上慎旃哉、猶來無死。
【ひとこと】
君死にたまふことなかれ!と思って青空文庫したらだいぶ違った。
この詩は韻踏んでなんぼでしょ?なんも知らんけどさ、当時も割と言いにくかったんかな。それで「いやいや韻の都合ですよ〜」みたいな作りにしたんじゃないかと勝手な想像。
陟彼
父曰嗟、予
上慎旃哉、猶來無
前半の韻◯と後半の韻●変えてあるけどさ、少なくとも前半は割と適当じゃん?
父(禿山)と母(森みたいな山)とで光景違いすぎだし、兄(岡)とかもはや登れて音が合えばいいみたいな適当っぷりを感じる(父はツルツルで母はフサフサで、兄はM字みたいな、ウケ狙いですよ〜みたいなのも感じる)。
韻踏んでなんぼならやってみるか〜と思って、前二つは書いてないことを追加でよそることにより無理やりやってみたけど、はぁ……後ろは諦め。なんていうか、あれです、自分が書いた解釈違い(っていうの?)ほどしんどいものはないなってことをね、うん、はい。上手くできないなら踏まない方がマシ派なんで自分ということをね、思い出しましたよ……いやほんと、そういうものを書き散らしておくなって話なんだけどさ、タイムリーにお読みいただきまして。うわぁぁぁ(←ジェネレーターのあれ)
まぁ、なんだ、俺は失敗しないと学ばないんでね、八回転んで九回起きる。
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