第30話 終風(疾風ふきます 疾風ふく)

※「雨がふります雨がふる」のリズムで


疾風はやてふきます 疾風ふく

ふりむき指さし笑うだけ

おどけてふざけてを笑う


黄砂ふります 黄砂ふる

ときおりやんでは寄ってくる

くなくるなく砂をかむ


風がふきます 風がふく

ひねもすどんより曇りぞら

起きれず寝られず生あくび


雨がふります 雨がふる

起きれず寝られずもの思い

かみなりさまよ早よ去りね


雨がふります 雨がふる

昼もふるふる 夜もふる

雨がふります 雨がふる


【元の詩】

終風且暴 顧我則笑

謔浪笑敖 中心是悼


終風且霾 惠然肯來

莫往莫來 悠悠我思


終風且曀 不日有曀。

寤言不寐 願言則嚏


曀曀其陰 虺虺其靁

寤言不寐 願言則懷


【ひとこと】

DV夫と逃げられない女にしか聞こえないんだが……? つら……。


◯砂をかむ もとは無味乾燥で味気なくつまらないの意味だが、今は「悔しくてたまらない」が多数派らしい。ここではどちらとも取れると思っている。

◯去りね 去るの未然形+願望の終助詞ね。「過ぎね」にしたかったけどジャパンナレッジで用例見つからず。何故⁉︎ 「去りね」ならあったので「去りね」かみなりサま、だし……と自分を納得させたけど……「過ぎね」って言わない? 言うよね? 怒りが通り過ぎるイメージで、雷夫自体がどこかへ行く訳じゃないから本当は「過ぎね」としたい。詳しい方教えてください……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る